Privatter+
Font
Serif
Sans Serif
Color
Light
Dark
auto
Font size
Large
Medium
Small
Language
Japanese
English
Sign in with Google
Sign in with ID and password
Account ID
Password
Sign in
Forgot password?
Create account
MN*B
2024-06-21 01:49:20
21591文字
Public
蠱毒な夢術廻戦:pixivバックアップ
Clear cache
E.17 境界線
シリーズ中第31話になります。
注意書きは1ページ目、もしくはシリーズ概要の方にあります。
このシリーズの閲覧、ブックマーク、いいね、コメントをいつもありがとうございます。
お待たせしました。
今回で、アニメ化した部分がほとんど終了となります。
ちょっと変わった文字打ちしたので、人によっては好き嫌いがあるかもしれないです。
次回、予告していた七海と順平ペアの話になります。
こちらも2週間以内にあげる予定です。もっと早くあげられたらいいんですが…。
兄弟二番目対決。
お互いが、お互いのウィークポイントを突く存在でした。
ところで…九相図って、加茂家の血が入ってるんですね。血縁者と呼べるのかは…どうなんでしょう。
【狗巻先輩の呪言について】
伏黒の説明では「言霊の増幅・強制の術式」って言われてるんですが。つまりそれって、呪術廻戦の世界だと「言霊には(少なくとも)力が元々ある」ということですかね…?
ファンブックじゃ「呪力をこめた言霊を放つ:呪力を言葉にのせて相手に放つ」=「呪言」となっているので…ちょっと微妙な感じですけど。
#オリ主 #夢術廻戦 #伏黒恵 #釘崎野薔薇 #虎杖悠仁 #壊相(呪術廻戦) #血塗
2021年9月26日 20:58
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
血を滴らせながら、彼は言う。
「
…
ここでお前を逃したら、どこかで誰かを殺すかもしれない。それでも思うんだ
…
お前を殺して、本当にいいのか
…
って
…
」
「お前がまだ、人を傷つけてないのなら
…
俺に、お前を殺す権利はない、と
……
」
…
そこまで話した彼は、言葉を一度区切ると、頭を振った。
そしてまた私を見上げて、真っ直ぐと見つめてくる。
「いや
…
違うな。俺が、お前を
…
殺したくないんだ」
「何故です」
彼とは初めて会った。まだろくに、言葉を交わしたとも言い難い。
私を殺さない理由のほうがないはずだ
…
それでも理想を貫くと言うのだろうか。
「呪物が受肉するには、誰かが受肉"させなきゃ"いけない。
…
それは、お前らの意志じゃない」
「産まれることに、罪はないんだ」
苦痛を堪えるように、途切れ途切れに紡がれた言葉。彼の本心から出た言葉だ。
私たちの正体を知っていて、それでいて尚、そう言ってみせた。
その響きに、懐かしさを覚え
…
己でも忘れていたような記憶が蘇る。それは確かに
…
存在した記憶
くぐもった音が、私たちの世界を揺らす。
「叔父上!これは
…
一体、何をなさったのですか!?」
「呪術界における、革新的な試みだよ」
「これが
…
革新的
…
?
…
私には分かりません!!何を言って
…
!?」
呪物と成ってしまった私たち。
その私は、二人分の声と、慌ただしく荒れた物音を聞いていた。
「
…
、君になら
…
理解できると思ったんだが」
「貴方の行いは間違っています!こんなこと
…
畜生にも劣る、外道です!!」
「君の柔軟な心構えは買っているつもりだ。ほかの国々や、西洋文化までも取り入れる精神は
…
」
…
続きの言葉は、揺れる水音と怒号がかき消した。
私の浸かっている世界が揺れる。
…
乾いた音が鳴り響くのを感じた。
「
…
私が
…
為す術もないとお思いでしたか」
「弓矢より、ずっと
…
取り回しが良いものを
…
さすがだね」
「命を奪う音です。私は嫌いだ」
短い間隔で、空気が揺れているのだろう
…
そんな感覚を得る。
それは
…
咳きこみながら、笑い声が混じる響きだ。
…
狭く、隔絶された世界越しに
…
私はそれを聞いていた。
「すまない
…
。すまない
…
!」
荒れた呼吸の気配が、こちらにも鈍く伝わってくる。
「お前たちは、何も悪くない
…
」
その声は、何かを耐えるように苦しげで
…
重みを携えた響きだった。
急に感じた大きな気配で、私はハッと目を瞬かせる。
…
宿儺の指が結界から出た
…
のだとしたら、指の寄主が祓われたのか。もし祓ったのが術師なら、なかなか
…
。
全く
…
こうしている場合ではなかった。彼と話している間にも、弟は戦っているはず
…
本来の目的を果たさなくては。
「綺麗事だと、そう断じることは簡単。
…
ですが、いいでしょう。見逃してあげてもいいです」
私は話しながら、彼から遠のく。
「しかし、私にもやるべきことがあります。それは譲れません」
「駄目だ」
大きく突き放したつもりの距離を、一気に詰められる
…
!
すぐ傍にまで近づいた、彼の顔から目が離せない。
「俺が死んでも行かせない。それが今の俺にできることで、通したい"我"だ」
私の血で溶けたレンズ
…
それ越しに見える瞳が、私を捉えている。
「このまま帰ってくれ。俺は意気地なしだが、あいつらは違うからな
…
」
いつの間にか
…
顎の下から突きつけられた拳銃が、月光の下で異様な気配を放っていた。
「俺なんかと違って
…
」
そこから感じ取れるものの中には、殺意の一欠けらもない。
だが私は、その居心地の悪さから、蹴りで彼を遠くへ弾き飛ばす。
軽い感覚を得て
…
彼はそのまま、私から滑るように遠ざかる。
…
怪我をさせた付近を蹴ったが、傷を抉られて痛む様子もない。
治癒したのか
…
それとも、その気配からして
…
痛みを感じすらしないのか。
すぐに体勢を立て直してみせた彼の手からは、先ほど見た拳銃はなくなっている。
術式かもしれないが
…
脅威でもないことだ。初めから彼は、撃つ気なんてなかった。
そんな彼の行動が脅しなのだとすれば、
横から打ちこまれた呪力
…
それが飛んでくる気配で、私は身を翻した。
「何やってんの、青嶺!!相変わらずズタボロで弱っちいわね!」
「
…
野薔薇」
彼と似た制服を着た女性が、金槌と釘を構え、私たちの前にやってきた。
…
私と、アオネと呼んだ彼の間に立ち塞がる。
「選手交代ですか。構いませんよ」
どちらにせよ、私は彼らとやり合っている場合ではない。
…
指の回収をしなくては。
私の言葉を聞いた彼女は、鼻で笑ってみせる。
「まさかでしょ
…
コイツがこんくらいで、へばるワケないじゃない」
「それこそ、まさかですよ」
私が言っているそばから
…
彼女の背後で、河川敷の砂利が立てる音が鳴った。
「
…
っ
……
」
地面に膝をついた彼が、声もなく息を漏らしている。その顔から流れ落ちる汗で、それが演技ではないことを確信する。
…
やっと耐えきれなくなったか。
私の血は彼の体内にも入っているはず。あれだけ取りこんでいながら、ここまで持つとは
…
効かないのかと思うところだった。
だがこれで
…
彼はもう動けやしない。
私はそう考えて、ほくそ笑んだ。
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
Reaction
If you make a mistake, you can cancel it by pressing the reaction.
Custom color
Reset color
広告非表示プランのご案内