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浮き流し
2024-06-19 20:39:38
9515文字
Public
イチ松
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能登半島を旅行するイチ松のお話
・pixivと同じものです
能登半島地震の平穏と追悼と一刻も早い復興を願って
小説と呼べるかどうかもわからないですが、拙いながらも初めて作品を投稿します。
イチ松大好き&復興祈願で能登半島を旅行してもらいました。
↓諸注意事項
※松本を地方のシティーボーイにしたいが為に石川出身にしてます。
※作者が石川にも東北にも詳しくないので多分齟齬が出てます
※できてるイチ松ですが挿入はないです
松本がリードしてます 雄な受けが好きなので。
※一部弱気な松本が出てきます
※令和設定
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ー・ー・ー・ー・ー
能登半島で大きな地震があった。
日本列島の広い範囲で揺れが起こった。
震源に近い輪島や能登や珠洲で大きな被害があり、今も拡大し続けている。
ー・ー・ー・ー・ー
「稔?もしもし、大丈夫か?お前石川の実家だし既つかないし」
「こっちは大丈夫。古い家が傾いたりお城の石垣崩れたり、一部地面と断水で大変なことになってるみたいだけどオレも実家も平気だ」
「よかった。停電とか家の事で大変とは思ったけど、心配してたんだぞ」
「すまん、こっちは今のところ何ともなかった。
…
ただ地震のニュース見てたらお前と行った事を思い出したんだ。
…
思い出の場所が、だんだんと知らない場所になって、
…
2人の思い出までなくなってくみたいで」
「稔」
だんだんと萎んでいく声を遮る様に名前を呼ぶ。
「まだ行ってないところあっただろ?輪島の朝市も回れなかった寒くて足湯も断念した。千里浜を自分で運転してみたいし、観光バスで行った以外はまだ行ったことないところばっか。マンガ作者の記念館とガラスの美術館はしばらく難しいかもしれないけど、また温泉入ってもっと楽しい思い出作りに行こうよ」
明るく諭す様に語りかけるも、松本の声色は暗い。
「
…
でも朝市のところは焼け野原だし、温泉だって今はまだどうなるか
…
。イチノのところは最近まで家に帰れなかったんだろ、」
「オレの親戚が帰れてなかったのは、原発のがあったから。今志賀は問題ないって言ってるし、そもそも観光名所なんだから応援してくれる人も多いだろ。ポツンと一軒家な集落は10年かかっても復興中かもしれないけど、少なくとも観光地の再起はそれより早いと思うよ」
一之倉は明るい言葉と未来への展望を並べる。
「
…
うん
…
」
「福島だって熊本だって、全部ではないけど人も建物もそれなりに戻ってきてる。熊本城だってあんな激ムズ立体パズルなのに天守閣は復旧してんだよ」
現実はそう上手く行かないかもしれない。でも、こんな事で思い詰める松本は見たくない。
「うん
…
」
山王工高のレギュラー争いの、あの夏の、バスケットの事だけで十分だ。
「それにさ。稔の親御さんにも久しぶりに会いたいな。同じバスケットの一之倉くんじゃなくて、今度は稔の彼氏として」
「
…
!うん」
驚きの後、噛み締める様な肯定が続く。
「溜めた有休使って行きたかったとこ全部行ってもっと楽しい思い出にしてやろう」
「ああ
…
!」
松本の声に力が戻ったのを確認した一之倉は、揶揄う様に付け加える。
「まあそれまでは馬車馬になるかもだけどね」
「いや前の地震で聡のところも大変な事になってたっていうのに、オレだけ弱音吐いてすまない。」
鼻を啜る音は聞こえるものの、力強くありがとうと続ける松本はすっかりいつもの松本だ。
「直接ボランティアには行けないんだ。まだ復興してなくても別のところに支援するぐらいの気持ちで行きたい。
今度は堂々と、恋人として紹介したい。
お前が彼氏でよかった。ありがとう。聡、愛してる。」
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