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浮き流し
2024-06-19 20:39:38
9515文字
Public
イチ松
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能登半島を旅行するイチ松のお話
・pixivと同じものです
能登半島地震の平穏と追悼と一刻も早い復興を願って
小説と呼べるかどうかもわからないですが、拙いながらも初めて作品を投稿します。
イチ松大好き&復興祈願で能登半島を旅行してもらいました。
↓諸注意事項
※松本を地方のシティーボーイにしたいが為に石川出身にしてます。
※作者が石川にも東北にも詳しくないので多分齟齬が出てます
※できてるイチ松ですが挿入はないです
松本がリードしてます 雄な受けが好きなので。
※一部弱気な松本が出てきます
※令和設定
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インターハイで緒戦負けした悔しさと経験を糧に冬の栄光を手にしたオレたちは、無事山王を離れそれぞれの進路へと旅立つ。
松本は大学での新たな生活が始まるその前に、一之倉との卒業旅行を計画していた。
二人で気兼ねなく旅行に出かけたい、思い出を作りたい。そう、要するに恋人とデートがしたいのだ。
ー・ー・ー・ー・ー
旅館でチェックインをし荷物を預け、温泉街を散策する一之倉と松本。海に面した一際高い建物が目に入る。増築に増築を重ねた様な、昔ながらの温泉旅館といった風貌に、大きく加賀屋の文字が刻まれている。
あちらに見えるのはなんですかガイドの松本さん、と水を向ける一之倉に対し、突如任命された即席ガイドの松本は流暢とは言い難い解説をする。
「え〜、あそこは加賀屋になります。天皇皇后がよく宿泊されるところで、まあそれだけの方が宿泊されるだけあって高級な旅館です」
「あ、なんか聞いたことある気がする」
「そう、高級だとかサービスがいいとかで、日本一に選ばれ続けてたと思う。古い人なんかは死ぬまでに一度泊まってみたいって言う、凄いところみたいだ」
歩くうちに喉が渇いてきた2人は飲み物を飲める場所を探す。分かりやすく自販機の看板があり、店内へ入ると自動販売機のみが立ち並んでいる。高待遇な自販機達に感心しながらペットボトルを呷ると、空に浮かぶ白い塊が見える。塊は上昇するにつれ薄く大きく形を変え霧散する。
「煙かな?」
「温泉街だし温泉の湯気かも」
次の目的地は決まった。その煙の出どころだ。
「広場、かな。湯気立ってるし中にカゴが設置されてる」
松本がお湯の流れる先と白鷺のブロンズ像を眺めている間に一之倉はその横の説明文に目を通す。「温泉たまごを作ってみませんか!!」強い語りかけから始まる数ヶ国語の説明ではあるが、肝心の時間が小さな文字で若干分かり辛くなっている。
「へーこの広場の水、水じゃなくて温泉なんだって。
…
約15分?で温泉卵になるって書いてある」
「じゃあこの卵、温泉卵にする為に置いてあるのか」
盗られたり忘れたりしないのかな。
心配する松本に人がいいと笑いながら、温泉卵の口になってしまった一之倉は思案もそこそこに周囲を見回す。この玉子サンプル?ご自由にお取りくださいとか?流石にそれはないと思うけど、でもどこかに玉子を扱ってる場所ーーと見渡すとある看板が目に入る。普段は落ち着きを見せる一之倉が、顔を輝かせて向かいの商店の看板を指差す。
「ここ店で卵扱ってるって。折角だし作らない?」
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