MN*B
2024-06-19 01:11:47
15493文字
Public 蠱毒な夢術廻戦:pixivバックアップ
 

地獄の釜の蓋が開く時・上【探求編】

 シリーズ中第4話目になります。
注意書きは1ページ目に、シリーズ概要の方にもあります。
※最初の地図の入れ方だとアプリ版で見ることが出来なかったので、改めて入れ直してみました。

 このシリーズの小説の閲覧、ブックマーク、いいね、ありがとうございます。

今回の話は、上下の二つに分けて投稿することに決めました。あんまりにも長くなったので。
ある程度書いてからじゃないと変なとこがでそうだったんで、思ってたより上げるのが遅くなりました。

 話がほぼオリジナルなので、呪術廻戦要素薄いです…要素が五条先生と世界観しかない!!
書いてる本人もはよ高専行きたいって思ってます。もう少しお付き合いくださると嬉しいです。

まずシリーズ自体見切り発車だったので、ちょっと変なとこでるかもしれません…あんまりにも変だったら修正しようかと思ってます。
挿絵として地図が入ってますが、それっぽく描いただけなんで…現実に則してないです。
地図→ https://www.pixiv.net/artworks/87149262

 これを書いてる途中に別の夢小説を書いたんですが、こっちに戻ったら温度差で風邪ひきそうでした。



#オリ主 #五条悟 #夢術廻戦
2021年1月18日 22:27



 お爺さんにお礼を言って別れると、僕たちは神社のそばに駐車していた車へ戻った。
これからどうするのか、という目で彼は僕を見てくる。
僕もどうするかを考えあぐねていた。
こういう時は、情報を整理するに限る。

「よし!とりあえず、ここの壊れた祠で祀られてた神様のこと確認しよっか」

「あぁ、はい。ちょっと待っててくれ

彼は座席の後ろに置いていた荷物から、本を取り出した。
昨日の夜見せてもらった本のうちの、解説書の方だ。

 彼が該当するページを探し当て、こちらへ見せながら言う。

「あそこに祀られてたのは祓戸水神 はらえど の すいじん 荒御魂』。本当ならこういう祠だったんだけど」

モノクロの写真と共に説明書きも目に入るいつ作られたなども書いてあるが、それよりもっと気になることがあった。

「祓戸水神?祓戸大神 はらえど の おおかみじゃなくて?」

「え、うん祓戸大神って?」


 祓戸大神。
その名の通り、祓うということに関する神のこと。罪や穢れを祓う四柱の総称ともいわれる。


「その四柱の中でも、瀬織津姫 せおりつひめは水神や川神で、神社によっては天照大神の荒御魂として祀られてたりもする」

混ざった、のか?」

彼が言いたいのは、伝承の年月が経た結果、神の名前や由来が別のものと混ざったり混同されてしまうということだろう。

「かもね。そういえば、最初に行った神社で壊れてたやつは何ていうの?」

「あーっと……『祓戸水神奇魂』だな」

 ふむ祓戸大神の分霊を祀っているわけではなさそうだ。
それにあやかった呼び名が定着した可能性もある。

「その二つがあったってことは、この町には残りの和魂と幸魂があってもおかしくないその本に載ってるかな?」

どうだろ。さすがにそれピンポイントで目次には載ってないな神社から調べないと」

「それなら大きい神社に行く予定だったでしょ。そこのページを見てみよう」

彼は頷いて、すぐに該当するページを開く。

「これはここからちょうど町の反対側にある神社だ。山の向こうにあるから、直接行った覚えはないが」

その山の向こう側までがこの町の地域だと彼は付け加える。

 二人して、その本を覗き込む。
『祓戸水神幸魂』やはり祠があるのか。
彼は僕が確認したのを察し、また別のページを開く。

「で、こっちはその山の反対側っていうか逆端の、山の中腹あたりにある神社

『祓戸水神和魂』これで四魂がすべてあることになる。
それなら、あとは直魂もしくはその神の祀ってある本殿があるはずだ。

「それで行こうと思ってたやつの最後だがここの神社は山の頂上付近にある、この町で一番デカいとこ。土地神様ってやつが祀ってあるとこなんだが

……ない。
主祭神は山の神の類だ、水神ではない。
そして直魂に値するものが祀ってある祠もない。
ここまで揃っていて、この水神を主祭神として祀っていないなんてことあるのだろうか

 本殿があったが取り壊された?
いや移設ならともかく取り壊されるのはそうそうないだろう。
昔はあったが今回のように壊れた可能性もあるか
それなら本に載っていないこともありえる。

その本っていつ発行されたの?」

「えーっとあの小学校が新校舎になったのと同時期だから、35年くらい前うん、あってる」

彼は記憶を思い返しながら、本の最後尾を確認した。
そのページにはあとがきや発行年などの情報が載っているその透けて見えた裏のページに、地図らしき線がみえた。

「ちょっといいかい

そう声をかけるのが早いか、僕はそのページをめくった。

 そこには、大まかな地区に分けられたこの町が描かれている。
本の発行された当時の地図のようで、ページの端には方位記号もある。
見づらい線を追っていくと、学校の地図記号がポツリとあるのを発見する。
それと山と思わしき範囲の中に、神社の地図記号もある。
ここにだけマークがあるのは、彼が言っていたとおり、ここが一番大きい神社だからだろうか。

[pixivimage:87149262-2]

 なんとなくその二つの位置を見比べていると、あることに気がつく。
方位記号とも見比べるやはり。

「ねぇ祓戸水神の四魂が祀ってある祠のあった神社は、この地図でいうとどこになる?」

「ちょっと待てよ……ここと、ってわかりづらいな。ダッシュボードにペンが入ってるんで取って」

その言葉に従い、中に入っていたペンを彼に渡す。彼は迷いなく地図に目印を書き込んでいく。

[pixivimage:87149262-3]

それが終わると、僕もペンを貸してもらい線を書き込んでいく。
出来るだけ真っ直ぐな線になるよう、物を使いながら方位を書き、祠があった場所を繋ぎ、線を描いていく。

そして、すべてを書き終わったとき、彼は驚きの声を漏らした。

「これって

「結界だよ。しかもかなりガチガチに堅くしてあるわざわざ鬼門、裏鬼門まで塞いでね」

[pixivimage:87149262-4]

 裏鬼門を封じる位置に一番大きな神社がくるように配置し、鬼門は特級呪物 両面宿儺の指を使ってまで封じてあったのだ。
封印がされた状態でなら特級呪物は魔除け理に適っている。
 しかしこの結界は、内側を守るためのものだろうか?
それとも外に出さないためのものか?
何かを抑えるための封印のような気がしてならない。 


 なぜ、祠は壊れたのか。
それが壊れる前から、呪霊が校舎に発生していたのはどうしてなのか。

 それらの疑問は置いておいて、一番の問題がある。
この結界は、もう機能していないだろうということだ。



 祠は半数が崩れ、鬼門を封じていたモノもなくなり、呪霊が活発化している。
最悪のシチュエーションだった。







続く









 情報をすり合わせ、顔を見合わせた俺たち。
五条さんは半笑いで言った。

「僕、時間は有限だって言ったよねマジになっちゃった」

なっちゃったじゃねぇよ。




次回
 地獄の窯の蓋が開く時【追求編】