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さの
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一次創作BL
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〈後日談〉紺色彼氏とオートクチュールプラン
7600字ほど〈後日談〉 一次創作BL「レンタル彼氏」物 社会人CP 眼鏡年下大型ワンコ×紺色が好きな、しっかり者だが変わっているところがある美人 ハンドルネーム上の名前は櫂人(かいと)×透萌歌(ともか)です。後日談で名前がわかります。
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「謝罪が足りなかったかと」
西能は一口飲んでから言った。
何を言っているかちょっとよくわからなくて、僕は飲もうとしたホットドリンクの湯呑みをテーブルに置く。
「いきなり迫った謝罪が」
「
……
え」
そうではない、と僕は言おうとしたが、西能は強い調子で話し続けた。
「帰って早々、やりとりも一言で全てが非公開に。翌日にはアカウント情報が消えて、てっきり謝罪があれでは足りなかったのかと」
僕は話の最中に首を横に振って否定したものの、理由は、どう言ったものかと思った。
西能は、そうだろうなと僕の反応をじっと見つめ、ため息をつくように目を伏せた。
「そんなことではないとすれば、とも考えた。連絡が途絶えて
……
心配しました。何が、あったのかと」
西能はふるえた自分の携帯を取り上げ、何か見たあと、テーブルに伏せた。
僕はドリンクに口をつけ、もう下手に隠し通すこともできない、と思って喋りだした。
初めて同性相手の『彼氏』サービス業に登録して、向いていなかったら、初日でやめようと心づもりしていたこと。当日、実際に向いてないと感じ、あの、変な、「金を返す」と言い出したときには、すでにやめると決めていたこと。
話すかたわら、配膳ロボが注文したメニューを運んでくる。
聞き終えた西能は、しばらく黙って、箸を動かし一皿、無言で食べ、ぱちと箸を置くと、ちょっと怒った顔で言った。
「あれで
……
終えると、やめると決めていたんだったら
……
そうなんだったら」
「
……
だったら?」
僕は訊き返した。
怒った顔のまま西能は言った。
「俺を、嫌だとか思わなかったのであれば帰りに連絡先を教えてくれてもよかったんじゃ」
「
……
」
その考えには
……
それは思い至らなかったな。
これまでの『デート』では個人の連絡先を訊く、教えるというのはガイドラインで禁止されていたし
……
あの日は、帰りはキスされた直後で混乱していたし
……
と、テーブルに置かれた西能の携帯と僕の携帯を交互に見る。
怒った表情が少し乱暴に襟元を緩め、その男っぽい仕草に僕はどきっとして、自分の襟元を確認するみたいににおさえてしまい、ごまかすように箸をとって食べる。『櫂人』がこれほど、怒った顔を見せるほど、僕に何か思っていたとはと困ったような気持ちで戸惑っていた。
ため息をつくのも、もう散々だとでもいうような、不平を言うみたいに西能はつぶやいた。
「観覧車に、行ってみた。営業が停止する日に」
「僕は
……
前日に行きました」
答えるとじろりと睨まれ、僕は、だって
……
と思った。もしかしたら、再会するかもと思ったからわざと営業停止当日ではなく前日に行ったのだ。二匹を連れて。
そうだ、知り合って、まだ二日目だと僕は西能の顔を見つめた。しかも、本名を知って、何者かを互いに知ったのはついさっきだと僕はとても珍しいことがあったと気づいて、目を開き、きゅと唇を引いた。
すると、なんとも不平そうな西能の表情が、一瞬、居心地悪そうなものに変わる。目をそらして、箸でつまんだものを噛んで切る。
「仕事で、会うやもしれませんね」
僕が今し方、通りで見た光景からの想像を言うと、西能は「
……
ええ」と答えた。皿への視線を離さないで目を伏せ気味にして食べる横顔が妙に静かな、なんだか、冷静な口調で頷くのを僕はちょっと内心、首を傾げた。
連絡先を、このタイミングで訊いてもいいか、携帯に指を沿わせて場の空気の答えを探した。
それから西能はまるで仕事のことを難しく考えこむような空気になり、会話が弾んだり、しないで、ボリュームのあるメニューを平らげる。
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