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黑野羊
2024-03-24 00:57:08
6939文字
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意味不明小説
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意味不明小説《4》
意味不明で、ちょっと怖い、不条理だったり、シュールだったりする、短いお話集
掲載作品)
欠けた月が浮かぶ空の下/大きな世界の隅っこの羽化/小噺:自殺の形/いつもより静かな朝に/ビルとビルのすき間のビル/白い風が吹き消したのは/待ち合わせの喫茶店で/スキマの/地球儀/賢者
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白い風が吹き消したのは
ガチガチと音が聞こえる。
自分の歯が鳴らす音だと気付くのに時間がかかった。
雪崩に巻き込まれてどのくらい経ったのか。
毎年行っているスキー場だし、甘く見ていた。
まさか雪崩に遭うなんて。
雪崩に巻き込まれた人間は天地が分からなくなり、パニックになって雪の中で動き回り、閉じ込められて死ぬらしい。
俺はその辺の知識はしっかり持っている。
だから大丈夫。
高を括っていたんだ。
それは単なる驕りだと、白い世界で思い知る。
よだれの落ちた方向で、天地を知ることは出来たが、残念ながら、頭は地を向いていた。
大分下の方へ押し込められたらしく、雪は固くて身動きすらまともに取れない。
こんな状況で、なんでまだ冷静な思考を持っている。
まぁ当たり前だよな。
あぁ、死ぬ瞬間はこんなにも穏やかなんだな。
誰だ、死神は黒い衣装を身に纏っているなんて言ったのは。
俺を迎えにきた死神は、真っ白な衣装を着ているぞ?
静かな世界だ。
この静けさは、俺を冷たくしていく。
白い世界に、溶け込んでいく。
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