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黑野羊
2024-03-24 00:57:08
6939文字
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意味不明小説
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意味不明小説《4》
意味不明で、ちょっと怖い、不条理だったり、シュールだったりする、短いお話集
掲載作品)
欠けた月が浮かぶ空の下/大きな世界の隅っこの羽化/小噺:自殺の形/いつもより静かな朝に/ビルとビルのすき間のビル/白い風が吹き消したのは/待ち合わせの喫茶店で/スキマの/地球儀/賢者
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いつもより静かな朝に
「ねぇママ、アレは?」
忙しい朝。朝食、お弁当作りに勤しむ私に、寝床から起きて来た娘がそう問うた。
「アレはどうしたの?」
「アレ?」
「そう、アレ」
私が指差した先を見て、娘が頷く。
いつもアレに無関心でいた娘。今朝はとても静かだから、さすがに気になったようだ。
毎日昼夜問わず、騒がしい、アレ。
私が「アレ」としか言わなくなった為だろうか、娘もアレと呼ぶようになった。
「もう捨てちゃうから、アレとは今日でさようならよ」
「そっかー」
娘はやはりさほど興味を持たず、幼稚園へと行く支度を始める。そろそろご飯を食べて、家を出ないと、幼稚園バスが迎えに来る。
手のかからない娘は、しっかり身支度を終え、朝食をとる。
その間にお弁当を作り終え、娘の鞄に入れる。
娘は玄関に向かう前に、アレの方を見て手を振る。
「じゃあね、パパ」
リビングで血を流して倒れているアレ。
後は捨てるだけ。
今日は燃えるゴミの日だからね。
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