yoAi_mochii
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二つの性を持つカムクラくん(召神・狛日・カム日)

もし術後の日向――神座に、希望ヶ峰学園が「より優秀な才能を次世代へ継承させる」ことを目的とした機能を組み込んでいたとしたら


おまけ①(召神)

「本当に、不思議だね」
重なる体。じわじわとばむお互いの汗が溶け込んでいく。そんな事後に静かな声が落ちる。
彼は少しだけ首を傾げた。
「キミが必要だと言うなら、ボクは断りませんよ……だって、希望に求められるなんて光栄なことでしょう?」
冗談みたいな口調だったが、それは事実で、今までもずっと、そうしてきた。
神座はしばらく黙ったまま、窓の外へ視線を向ける。

「だからですよ」
……え?」
「あなたは差し出しすぎます」
瞬きをする。理解できない、とでも言いたげな顔だった。
そんな察しの悪い彼に、神座は小さく息を吐く。
「その先は僕のものではありません」
「あなたのものではない?」
「いつか必要になるかもしれないので」

何のために――とは言わない。けれど、ここまで言えば十分だったらしい。
彼はしばらく黙り込み、それから小さく笑った。
「あはっ。カムクラくんはそんなことを気にするなんて、意外だね」
激しい運動の熱が引き始めた部屋に、くつくつと笑う声が響く。
肌が離れた途端、先ほどまでの熱が嘘だったかのように空気は冷たかった。
「キミも、命なら簡単に捨てさせるくせに」

神座は否定しなかった。
彼は黄ばんだ古い天井を見上げる。ああ、と。胸の奥が妙に痛みながらうやく理解した。
神座は最初からここにいる自分ではなく、まだ訪れていない未来の誰かを見ていること。
自分がすべてを差し出そうと、どれだけ望もうと、その場所だけは届かない。
けれど、それでいい。神座が残そうとしているものの価値くらい、彼にも分かっていた。
……そっか」
苦笑にも似た吐息が零れる。
結局のところ、神座が選んだ答えなら、それもまた喜ばしいこと。
そんな召使いの沈黙だけで、今は十分だった。