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もち粉
2026-05-28 00:00:00
9847文字
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最適解と不合理(後編)「不合理を君と」
カブミス
三十歳の誕生日(回答期限当日)
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距離を置かれた。
そう考えれば、楽だった。
告白して、答えを保留されて、翌朝には公務上の距離に戻される。
よくある話だ。
エルフ相手に、急ぎすぎたのは分かってる。
こんな結末だって、多少は覚悟していた。
……
だけど。
(何か
……
おかしい)
言葉の選び方、間の取り方、声の高さ。
お手本みたいな外交官さまだった。どこもおかしくなんかない。それがミスルンでなかったら。
ミスルンはもっと、曖昧だった。
自己を主張する欲が希薄で、他人の欲に素直に頷く。
そのくせ一度決めたことは絶対に曲げない。
優しくて、線を引いているくせに、時々、気を許したように笑った。
(
……
逃げた、という感じでもない)
先ほどのミスルンには、なんの揺らぎも感じられなかった。
昨夜は、確かに揺れていた。
言葉を探し、視線を逸らし、思考が追いついていなかった。
今日の彼は考える必要もなく、答えだけをなぞっているようだった。
(これからずっと
――
あんな感じなんだろうか?)
想像しただけで、肺を引き絞られるようだった。
たとえ気持ちに応えてくれなくてもいい。
昨日までのミスルンを失いたくなかった。
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