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無窓居室
2026-04-20 03:53:18
5419文字
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ブックサンタ2024
クリスマスイブの👦その両親と😈とあの人。👦の両親の描写はほぼ捏造です。
👦の父×👦の母はCP表記した方がいいんでしょうか…?
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12月25日 午前7時00分
目を覚ましたさとしは枕元に赤と緑色の紙袋があることに気づいた。思わず手を伸ばして袋に触れる。紙の上からの感触が箱ではなさそうなことにほんの少しだけ落胆した。
やっぱりサンタクロースなんて居るはずがない。お母さんがお菓子でも入れておいてくれたんだろう。そんなことを思いながら袋を開けたさとしは、しばらく呼吸をするのを忘れた。両手に収まるサイズの布の巾着の中には、欲しかったポキモンカードのテラスクリスタルフェスrxが10パック──ちょうど1ボックス分──が収まっていた。
布団の中から出ないままパックを開封する。キラキラと輝くカードを無くさないように枕元へ並べながら、一枚一枚開封していく。
「すご
……
UARが2枚も
……
!それにこれ、マスターミラーじゃん、神ボックス級だ
……
!!」
パック10個とボックスでは封入率に差が出る。レアリティ率が高くなるか低くなるかは運次第だが、今回の場合はさとしにとって良い方へ転んだ。
食い入るようにカードを見つめるさとしの脳裏に、何度も答えを出したはずの疑問がまた浮かんでくる。これをくれたのは誰なんだろう。
両親には欲しいものを言わなかったはずだ。サンタクロースが用意してくれたにしてはボックスではなくパックになっているのは不思議だけれど、このパックは限られた店で一人1日2パックだけ売ってもらえるもので、1ボックス分揃えるとしたら何度も遠い場所まで足を運ばなければならない。
お父さんならまだしもお母さんがそこまでするかな?とさとしには疑問だった。それに、箱の代わりに使われているこの巾着には不思議な愛着を感じる気がする
……
。
「サンタクロースって、ほんとにいるのかな?」
答えてくれる声はない。代わりに母親のけたたましい呼び声が響いた。
「さとし!いつまて寝てるの!!学校に遅刻するわよ!」
「わ、分かってる
……
」
慌ててカードをかき集めたさとしは、リビングに入るなりおずおずと母親に問いかけた。
「あ、あのさ
……
お母さん、俺の部屋にプレゼントとか置いてくれたりした?」
「プレゼント?今年は駅前のケーキ屋さんのケーキをホールごと食べられるなら何もいらないって言ってたじゃない」
「うん、そうだけど
……
」
「早く準備してちょうだい。さとしが学校へ行ったらお母さんもケーキを買いに行かなきゃいけないから。あそこのクリスマスケーキ、きっとすぐに売り切れちゃうものね」
目配せしてくる母親の言葉の真偽がさとしには分からない。カードが入っていた巾着が、まだ物心つかない頃に生まれて初めてもらったクリスマスプレゼントの袋を縫い直したものだということにも気付けないまま、心の奥がひどく切なく温まるのを感じた。
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