榎本奏江
2026-03-28 04:34:26
8215文字
Public 小豆さに
 

【小豆さに】永遠に続く悲しみの向こう側へ

『一瞬の永遠をここで誓おう(https://privatter.me/page/69c6daf7b80bb)』の続きです。
※審神者の元婚約者(故人)のことが書かれています。
※小豆さに連載小説の核心的ネタバレが含まれていますので、連載を読んでいる方は要注意です。

7年目の10月7日

【一週間前】
来週の土曜日、この日は恭香にとって大切な日だ。
かつての婚約者の命日。
そして、恭香本人が【彼】を殺めてしまった日。
この日ばかりは私にもどうにもできない。
私が踏み込むことができない過去の領域だからだ。
私は外野として見守ることしかできない。
だが、今までと違うのは、私は君の側に居ることが許されたこと。
君が独りで泣かないでくれるだけで私は安心するのだ。
一緒に墓参りに行こう。
一緒に花を手向けよう。
今、ちゃんと笑えていることを【彼】に伝えよう。
君の罪は一生消えることはない。
その罪を背負い続けなければならない。
それでも、君は前を向いて生きて行くことを選んでくれた。
【彼】と約束した。
私はその君の人生に側に居て護ることを許された。
ならば、私は君の人生が終わるまで君の側に居続けよう。
君がその過去を背負っていくのを共に背負おう。
君が笑顔になれるように、私も共に生きていくのだぞ。
だから、その日が来たら独りで泣かないでくれ。
私にもその悲しみを分かち合わせてくれ。
全て受け止める覚悟はできている。

君を愛しているから、その日を君独りで過ごしてほしくはない。
共に何十年先も、この日を共に過ごそう。
彼の分まで私たちが生きよう。
その生命ある限り、共に。