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万丈
2026-01-22 03:41:50
6143文字
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小説
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聖域の守り人
【AI生成】【二次創作】【天空戦記シュラト】
ルドラ族の生き残りのその後と、封印中のミトラ様の話。赤髪の青年はたぶんカーリーちゃんのご先祖です。
🔄2026/01/25「長老の悔恨」追加
関連の話→
二千年の傷跡、再生の兆し
前の話→
友と交わす最後の杯
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長老の悔恨
若い赤髪の青年が興奮気味にその日の出来事を報告してきた。
聖域の森で奇妙な旅人に出会ったのだと。
その者が礼を言い、深々と頭を下げていったのだと。
その話を聞いた時、わしの古井戸のように枯れていたはずの心が、微かにさざ波立ったのを感じた。
(
……
まさか)
外套を深く被り、顔は見えなかったと若者は言う。
だがその圧倒的なまでの気配、そしてそのあまりに場違いな感謝の言葉。
間違いない、インドラ殿だ。
あの我らが全てを押し付けた、哀れな若者の
……
。
その夜、わしは眠れなかった。
古い記憶がまるで昨日のことのように鮮やかに蘇ってくる。
あの日、カーンダヴァを未曾有の災厄が襲った。
王と王妃が狂死し、生まれたばかりの世継ぎは触れる者すべてを死に至らしめる破壊神として覚醒された。
我ら長老たちは絶望の淵にいた。
このままではルドラは滅びる、と。
その時、誰かが言ったのだ。
『
――
インドラ殿をお呼びするしかない』と。
そうだ。あの若者を、我らがカーンダヴァから天空殿へと送り出した、あの少年を。
彼の血筋は代々、我らルドラの中でも最も強靭な精神力を誇っていた。
彼ならばシヴァ様のあの禍々しい黒の光流に耐えられるかもしれない。
我らは藁にもすがる思いで、天空殿へと助けを求めた。
しかし反対の声もあった。
ただ一人、インドラ殿の育ての親でもあった最長老だけが『あの子はまだ若い』と。
『十二羅帝となり、これから天空界の光となるべき若者に、そのような重荷を背負わせるべきではない』と、最後まで抵抗しておられた。
だが我らはその声に耳を貸さなかった。
我らは前途ある若者に全てを押し付けたのだ。
故郷の民の命運も、禍々しき神の世話も、その全てを。
そして彼は帰ってきた。
我らの身勝手な願いに応えて。
若き雷帝はたった一人で、あの孤独な破壊神の世話役という、あまりに過酷な宿命をその肩に背負ったのだ。
その後のことは断片的にしか知らぬ。
わしはあのカーンダヴァの悲劇の日、まだ正気を保っていた少数の民を避難させるために奔走しておった。
だからあの地獄の中心で何が起きていたのかを、この目で見たわけではない。
ただ噂だけが風に乗って届いてきた。
シヴァ様が暴走された、と。
そしてインドラ殿がそのシヴァ様と共に、我らが同胞を皆殺しにしたのだ、と。
信じられなかった。
だが、それ以外に説明のつく道はなかった。
彼は破壊神のその強大な力の前に屈服し、その手先へと成り果ててしまったのだと。
そう思うしかなかった。
我らは彼を裏切り者として憎んだ。
我らが全てを押し付けたその罪悪感を忘れるために。
だが、今日あの若者の話を聞いて、わしの心は再び揺れている。
あの気高く、そして優しかったインドラ殿が、本当に我らを裏切ったのだろうか。
その感謝の言葉の裏には、我らがまだ知らない、何か別の真実が隠されているのではないだろうか。
わしは窓の外を見た。
遠くかすかに天空殿の光が見える。
彼は今そこで生きている。
デーヴァの神将として、ヴィシュヌ様という新しい光の下で。
(
……
インドラ殿
……
)
もし再び相見えることが叶うのなら。
その時は聞かせてはくれまいか。
あの悲劇の日の本当の真実を。
そしてわしはその時、あなたに何を言うべきなのか。
その答えはまだ見つからない。
ただこの老いぼれの胸の内に深く、深く刻まれた罪悪感だけが、冷たい棘のようにいつまでも疼き続けている。
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