万丈
2025-08-28 05:00:13
5063文字
Public 小説
 

天空の光、北の影

【AI生成】【二次創作】【天空戦記シュラト】
インドラ様がシヴァ様にお仕えする前の話。
破壊神誕生により、インドラ様とミトラ様の状況が一変する話。
ミトラ様の出番が多いです。2人は仲良し設定。
次の話→雷帝インドラの半生

序章:黄昏の誓い

天空殿の練兵場は、常に若き神将たちの熱気で満ちていた。
その中でも、ひときわ目を引く二つの光があった。一つは、苛烈な武技で場を制圧する雷帝インドラ。もう一つは、流れる水のように幻術を操り、敵を翻弄する幻帝ミトラ。

「そこだ、インドラ!」

ミトラの静かな声が響くと同時に、インドラを取り囲んでいた後輩神将たちの足元に幻の沼が出現し、動きを鈍らせる。その一瞬の隙を、インドラが見逃すはずもなかった。
彼の掌から放たれた光流の弾が、雷鳴のような音を立てて炸裂し、勝敗を決した。その連携はあまりに完璧で、二人が並び立てば向かうところに敵はないと、誰もが認めていた。

インドラは、幼い頃に故郷である北の辺境カーンダヴァを離れ、神将となるべく天空殿の門を叩いた。
その類稀なる才能と弛まぬ努力により、彼は若くして天空界最強の神将集団である十二羅帝「雷帝」の座を射止めたのである。
そしてミトラは、そんなインドラが候補生時代に出会った、唯一無二の親友だった。互いの孤独を埋め、互いの才を磨き合い、共に数多の戦場を駆けてきた。その絆は、もはや単なる友という言葉では言い表せないほどに、深く、固く結ばれていた。

訓練を終えた二人は、汗を流した後、お気に入りの場所である天空殿で最も空に近い、西の回廊へと向かった。
欄干に寄りかかると、眼下にはどこまでも続く純白の雲海が広がり、夕暮れの光を受けて金色に輝いている。

「今日のお前の動きは少し強引すぎたな。もう少し待てば、私の幻術で完全に無力化できたものを」

ミトラが手摺りに寄りかかりながら静かに言った。

「お前の知略があってこそ、私の力は活きる。だが、猪突猛進も時には必要だろう?」

インドラは悪びれもせず笑うと、ミトラの隣に並んだ。

「それに、お前の幻術は回りくどい。もっと単純でいい」

「単純では、お前のような力押しの者にしか通用せん」

いつもの軽口の応酬。だが、その言葉には互いへの絶対的な信頼が滲んでいる。
インドラは、隣にいる友の横顔に視線を向けた。夕日に照らされた黒髪が、風に静かに揺れている。

「ミトラ」

「なんだ」

「お前の知略があってこそ、私の力は真価を発揮する」

そのあまりに真っ直ぐな言葉に、ミトラは一瞬目を見開いた後、ふっと笑みをこぼした。

……知っている。私の幻術も、お前の突破力があってこそ意味をなすのだからな」

共に天空界を守り、平和を築いていく。
そんな輝かしい未来を、二人は信じて疑っていなかった。
眼下に広がる雲海のように、穏やかで、どこまでも続いていくはずの時間。
その光に満ちた日々が、やがて北の辺境から伸びる一つの影によって覆われることになるとは、まだ誰も知らなかった。