?話✧猫械




一方その頃、猫たちは無事に館へとたどり着いていた。

『っはぁ〜!ギリギリセーフでしたね〜!』

ルフレ猫はそう言って、ふかふかのソファーに飛び乗ると、そのまま安心しきったように寝転がった。しなやかな尻尾がゆらゆらと揺れ、満足げなため息がもれる。

ほんと、いろいろ災難でしたよ

シア猫はそう呟きながら、日当たりの良い窓辺へと歩み寄る。そこにはちょうど心地よい陽射しが差し込んでおり、彼は静かに丸くなった。

他の猫たちも思い思いの場所へと移動し、それぞれのくつろぎの時間を満喫し始めた。誰もがまるでここが自分の家であるかのようにリラックスし、緊張のほどけた空気が館の中に広がっていく。

やがて、心地よい温もりに包まれながら、一匹、また一匹と瞼を閉じ始めた。暖かな陽だまりの中、猫たちは小さな寝息を立てながら夢の世界へと誘われていく。小さな肉球がぴくりと動き、夢の中で何かを追いかけているのか、グラ猫の耳がぴくぴくと揺れた。

「おや、お迎えが遅れてしまったと思ったらみなさん、もう寝てしまっていたのですね。」

静かな足取りで館の中へと入ってきたのはナーデルだった。彼女は柔らかく微笑みながら猫耳を外すと、部屋の中に響く穏やかな寝息を聞き入った。

館の外からは、かすかに音が聞こえてくる。グラディエーターと白浪が手合わせをしている音、有罪判決を告げるフィリップの声、それを否定する樊凌の声……さまざまな声が重なり、静かな館の空間を縁取っていた。

ナーデルはそんな喧騒を耳にしながら、そっと空いていたソファーに腰を下ろす。そして、隣で丸くなって眠っていた猫の背を優しく撫でた。

彼女の手のひらの温かさが、猫の柔らかな毛皮にゆっくりと伝わる。ナーデルがそっと撫でるたびに、猫は気持ちよさそうに喉を鳴らした。小さな振動が掌に伝わり、その感触にナーデルは自然と微笑む。

たまには、こんな日もいいですね。」

彼女の静かな言葉に応じるように、撫でられた猫が小さく身じろぎし、柔らかく鳴いた。

にゃぁご』

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*?話 「猫械」✧ 終*