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豆炭々炬燵
3814文字
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ジャンルごった煮
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【花攫い】人外×人間詰め合わせ【其の壱】
Xでお見かけした素敵設定に多大なるインスピレーションを受けております。
ジャンル別人外×人間で統一、ノリと勢いでどうぞ。
※クロスオーバーものでは御座いません※
睦月 梅→ダンダダン・タボ星
如月 水仙→アニメ学校の怪談・天さつ
弥生 枝垂桜→繰繰れ!コックリさん・狸こひ
卯月 桜→ぬらりひょんの孫・土ゆら
次の季節→
https://privatter.me/page/67d2b3e5a2fc1
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【タボ星】暗香
1月 梅 攫われる相手→ターボババア(招き猫)
妖怪が夢を見るかと言えば答えはノーだ。過去の記憶が朧気に漂うだけで指に残る感触や熱なんかねぇ。匂いもだ。肺の奥まで澱み湿気った陰気臭い鼻を掠めるなぞ到底あり得やしない。
それでもどこから吹雪いているかも分からん紅と白の丸い花びらの仄かな甘さに舌打ちをした。
「クソだらあ」
胸焼けを起こす不快感に千万両を擦り目を開けようが閉じようが変わらない常闇に目を凝らす。
こんなつまらん場所に閉じ込めた身の程知らずは何処のどいつだ。永遠にグッバイさせてやる。
寒くも熱くもない、無音の空間。ただひたすら紅梅白梅の花びらが舞い踊り気が狂いそうになる甘ったるい香りが魂を引き剥がすべく躍起になっている、馬鹿馬鹿しい稚拙な暗がり。
窮屈な体に押し込められても尚、駄々洩れている格の違う畏怖を狙ってくる所だけは褒めてやってもいい。
だが、残念だったな。
「おい、帰んぞ」
景気のいい阿鼻叫喚の悲鳴をぶちかまし飛ばす星子のバットが常闇の壁を叩き壊す。
眩い光を背負い何ら躊躇わないで澱む漆黒の空間に一歩また一歩足を踏み入れ、咥えていた煙草を指で掴み周囲に満ちていた梅の香りを紫煙で押し退ける。
「遅えじゃねえか」
「すまんな。お前えの好きなパンケーキ作ってやるから許せ」
涼しい顔で宣う星子の薄汚れボロボロになっている服に激情が叫び出しそうになるのを抑え込み、ニィっと口角を三日月にして嗤う。
「仕方ねえ、帰ってやんよ」
「嗚呼、帰って来い」
ワシから星子に狙いを変えた梅の香を威圧でねじ伏せ、痛がる素振りを一切表に出さない星子の肩によじ登り乱れてしまった髪を白く丸い手でちょいちょい直し、未練も後腐れもなくその場から立ち去る揺れに身を任せた。
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