Privatter+
Font
Serif
Sans Serif
Color
Light
Dark
auto
Font size
Large
Medium
Small
Language
Japanese
English
Sign in with Google
Sign in with ID and password
Account ID
Password
Sign in
Forgot password?
Create account
かいえ
2025-01-27 00:06:40
9724文字
Public
Clear cache
【マイ武】そのアイドルは恋をする ①
トップアイドル「東京卍會」リーダーのマイキーと、研究生の花垣武道のラブコメ
他のメンバーとは頻繁にご飯を食べたりしているのに、マイキーとは何故か行かない武道に、マイキーがぶち切れて主にドラケンが振り回されるお話
タケミチ愛されのアイドルパロ
9,722文字
1
2
3
4
「タケミっち!」
マイキーが事務所のビルを出ようとする武道に声を掛けたのは、全てのレッスンが終わった夕方だった。
「マイキー君」
武道はマイキーの声に即反応して振り返り、大きな目をキラキラさせながらマイキーを見た。それは間違いなく推しに恋する瞳だった。武道はマイキーの大ファンで、マイキーに憧れてこの事務所に入ってきていたから当たり前の反応だった。推しのマイキーに話しかけられて、喜ばないわけが無いのだ。だから、その憧れの人物に飯に誘われて、断る訳が無いじゃないかとドラケンは思っていた。
ドラケンはマイキーに言われた通り、柱の陰に隠れて二人を見守っていたのだが、なんでこんな事をしないといけないのだろうと思い始めていた。マイキーに振り回されている自分が情けなくなり虚しさを覚えた。
「タケミっち、今終わり?」
「はい。マイキー君もですか?」
「うん、今日はもう仕事は終わった。なぁ、メシ食いに行こうぜ。奢るし」
「え? ああ
…
っと
…
すみません。この後用事があって
…
」
「
…
へぇ
…
そう
…
なんだ。じゃあ、ダメだね。また今度行こうな」
「はい!」
武道はやっぱり目を輝かせたままマイキーに返事をした。マイキーが踵を返し、ドラケンの方に向きを変えた瞬間、その顔はアイドルから般若へと変貌を遂げていた。その形相は、ドラケンがたじろいでしまうくらい剣呑なものだった。マイキーの怒りでつり上がった目が、ドラケンを真っ直ぐ貫いてくる。マジで怖すぎるとドラケンは思った。
「ケンチン、実験するから。行ってきて」
柱の陰でマイキーに指示されて、ドラケンは仕方なく、ビルを出る寸前の武道の背中に声を掛けた。
「タケミっち!」
「あ、ドラケン君!」
武道はにっこり笑いながらドラケンを振り返った。それを柱の陰で見ていたマイキーは「うぬぅ
…
」と、およそアイドルらしくない唸り声をあげていた。
「あのさ、今から飯を食いに行かねぇーか?」
「え? また週刊誌に撮られても良いんですか? 俺は全然気にしませんけど」
「は? オマエ、飯に行けんの?」
マイキーの想定した通りの展開になってドラケンは驚いてしまった。
「行けますよ? どうせ、家に帰って寝るだけですから。今月はもうお金が無くて、水しか飲めないんですよね。飯に連れて行ってくれるんですよね? もちろん、奢りで」
しかも、マイキーには「この後用事があって」とはっきり断ったのをドラケンはしっかり見ていたから唖然とするしかない。
「
…
ああ、奢るに決まってるだろ? 後輩だしな」
一体何が起こっているのだろうかと、訝しく思いながらドラケンが答えた。
「やった! 今日もお代わりしても良いですか?」
「いいけど。マジで行けるのか?」
「自分から誘っといて、なんですか、それ?」
武道が無邪気にくすくす笑う。
「なんでもねぇー」
背後から突き刺さる視線の殺気がすごくて、ドラケンはもう振り返る事が出来なかった。今夜はマジで殺されるんじゃないかと思いながら、実験をそのまま続行するしかなかった。
ポケットに入れておいたスマホが震えてメッセージが届いたことを知る。恐る恐るメッセージを確認すると、当然差出人はマイキーで、メッセージの内容は「飯に行けない理由を聞いてきて」という一行だった。
ドラケンがため息をつく中、少し前を歩く武道は「今日は中華料理が良いと思います!」と、ちゃっかりリクエストをしてくる始末だった。
1
2
3
4
Reaction
If you make a mistake, you can cancel it by pressing the reaction.
Custom color
Reset color
広告非表示プランのご案内