こꯓレ)ろ🌟🦄🌈🌟
2025-01-09 20:13:10
13181文字
Public コノチャ30×16♀
 

いつか恋人のキスを。②

30コノ×16チャ♀→42コノ×28チャ♀



 ⑤

「アークエンジェルからはラミアス大佐以下三名がミレニアムの完成式典に参加の予定です。事前に内覧する予定で、その際ブリッジの案内担当をハインライン大尉が志願しており
 C.E.74、初冬。コノエはミレニアムの艦長席でタブレット端末に表示される情報に目を通しながら、横に立つトライン少佐の報告を聞いていた。
 関連ファイルのアイコンをタップして式典に参加するアークエンジェルクルーのパーソナルデータを確認する。ハインラインが興味深いと騒いでいたアークエンジェルの操舵士は、確かノイマン大尉だったか。
 コノエが端末のディスプレーをスワイプするとラミアス大佐のデータの後にフラガ大佐、その後にノイマン大尉のデータが出てくる。
 顔写真付きのパーソナルデータのファイルにざっと目を通すも、どこにでもいそうな中肉中背のナチュラルの男にしか見えない。
 これが二度の大戦を生き抜いて、あのグラディス艦長のミネルバを落とした不沈艦の操舵士か。
 ひと通りデータを頭に入れて、スワイプし次のページにも一応目を通しておく。
 コノエの目に飛び込んできたのは、懐かしいあの子の姿である。
 ふわふわの茶色いショートヘア、色付きのメガネ、小麦色の肌。名前はダリダ・ローラハ・チャンドラII世。階級は中尉。二十七歳。
「チャンドラ?」
 久しく口に出していなかった愛しい名前を呼ぶと、心の奥に沈めておいたはずの感情がいともあっさりと息を吹き返したのがわかる。
「彼女はアークエンジェルに初期から乗っているクルーでCIC担当です。大変優秀でラミアス艦長の腹心の部下だそうですよ」
 トラインから書類に載っていないチャンドラに関する報告を聞いて心臓がばくばくしている。息が苦しい。
 生きていた? また会える?
 ニュートロンジャマーによる深刻な電力不足、それによる恐慌と混乱、飢餓、ブレイク・ザ・ワールドを経て地球の人口は激減した。
 一次大戦後ニュートロンジャマーキャンセラーの配備が進み通信が復旧してから戦争の合間に、折に触れてチャンドラとの連絡を試みたがコノエの知っていた連絡先は繋がらなくなっていたし、あれほどの混乱と被害が出たのだから死亡していても不思議では無いと思っていただけに、生きていてくれて嬉しい。
 経歴を読むと、北米の工科大で電子工学を修め卒業後、就職した研究機関が大西洋連邦軍に接収され軍人となりアークエンジェルでの勤務となった。一次大戦後、オーブに亡命。そこでオーブ軍の二尉として勤務していたがこの度アークエンジェルのコンパス供出に伴い出向になったようだ。
 亡命していたなら連絡先が変わったのも納得できる。それにしても本当によく生きていてくれた。
 ほんの数年の間に世界は大きく動いた。二度と会えないものと諦めていただけに感動は大きい。
「いよいよ明日ですから、準備も大詰めですね」
 トラインの言葉が急に明朗に響いた。明日、約七年ぶりにチャンドラと会える。まさかこんなところで再会できるとは。コノエの気分は高揚していた。