mishiadd
2025-01-04 09:51:31
16945文字
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タケルくんはガチャ運が悪い

とあるゲームの主人公『宮本伊織』にドハマリしたタケルくんが日々ソシャゲガチャやらブラインドやらリアルガシャポンやらにどったんばったん振り回され続けるゆるい現パロ。

殊更にゲーマーというわけでもないタケルがたまたまそのゲームを手に取ったのは、本当に偶然としか言いようがなかった。

たまたま、兄の買い物に付き合って出向いた家電量販店のゲームコーナーで、新作として陳列されていたソフトだった。店内モニターにもPVが流れていて、アクションの動作もなかなかよくて――主人公の見た目が結構気に入った。無理を言って兄にPS5を買ってもらったばかりだったし、あの大きな機体を置物なんかにしておらず「ちゃんとプレイしてあそんでいる」とアリバイ作りするためにも、何かゲームを一本買おうと思っていたところだった。

アクションゲームとRPGの違いもろくにわかっていない兄にアクションARPGがどうだと説明をするのも面倒だったので、家の買い物を終えてゲームコーナーにタケルを迎えにきた兄が「何を買ったんだ?」と尋ねたのも、「知らないゲームだ」と適当に濁した。

買ったからには――となかば義務感で始めたゲームだったが、だんだんと夢中になった。細かい世界観まで作り込まれた丁寧さが気に入った。自分がまるでゲームの世界に入り込んだかのように感じたし、情緒豊かな登場人物たちもまるで本当に生きているかのように感じた。気付けば一日中、暇さえあればプレイしていた。100時間を超えて遊ぶゲームなぞ人生の中でなかったが、初めて150時間を超えた。フルボイスの会話も繰り返し聞いて、サブクエストも全部拾って――そうして、エンディングのすべてをクリアした。気付けば実績解除も95%を超えていた。こんなに夢中になったゲームはなかった。

そして、気付けば――



タケルは、200時間余りの旅路を共に歩んだ主人公、『宮本伊織』にドハマリしていた。






タケルくんはガチャ運が悪い