恋愛成就のまんばの話【ちょぎくに】




ちょぎくに

掲示板にて。
「最近、演練で不思議な力がある偽物くんがいるらしい」
「kwsk」
「偽物くんと聞いて|ू•ω•)ヒョコ」
「偽物くんの話題にすかさず出てくるチョーギヤマンバギリww」
「素早過ぎだろww」
「手を握ると片恋が叶う偽物くんと、手を握ると恋刀と別れる偽物くん」
「なにそれ」
「写しにそんな霊力ないだろ」
「しかし実績があるらしい」
「たまたまでは」
「どうせ偶然が重なった話を、面白がって尾びれ背びれ付けて大きくしただけだろ」
「実は俺は恋愛成就の方の偽物くんに会ったことがある。そして偽物くんのお陰で今の恋刀と付き合うことになった」
「なんだと」
「あの力は本物だ」
「偽物くんの握手の列が出来てるって聞く」
「あれだけいればダメだったやつも何振りかいるはずなのに、その話は全く聞かない」
「百発百中なのか?」
「そういえば最近ボディガードが付いたとか」
「なんだそれ」
「握手をチョーギが断るらしい」
「なぜ関係ない俺が」
「偽物くんは申し訳なさそうにしてるんだけど、不機嫌そうな長義が肩を抱いて演練を出ていくとか」
「察し」
「カップルクラッシャー偽物くんも本当にヤバいらしいよ。俺の友人が握手したことあるんだけど、数日後に恋刀と別れたとか」
「俺も恋刀に絶対にヤツとは握手するなって言ってある」
「本当怖い。俺の偽物くんにも言っとかないと」
長義は掲示板を見て恐れ慄いた。
まさか写しのくせにそんな力を持ったやつがいるとは。

長義は恋刀がいた。
長年片恋を拗らせ、最近ようやく得た地位だった。

「俺の偽物くんにも言っておかないと」
今日は演練。帰ってきたらすぐに言おう。

「長義聞いてくれ!今日すごい力を持った同位体と握手してもらった!!」
「は!?」

まさか例の二人のどちらかではあるまいな??
恋愛成就なら他に恋刀を作ることになるかもしれないし、カップルクラッシャーなら別れることになるかもしれない!
そんなのいやだ!

「だ、誰だ?」
「聞いて驚け!カップルクラッシャーの同位体と恋愛成就の同位体だ!」
「コンボ!!」
恋刀は嬉しそう。
「噂で聞いた時から会いたかったんだ」
🪨ゴンッ
「長義も今度会えたら握手してもらうといい!」
🪨ゴンッ
「ご利益があるといいな」
🪨ゴーン

(´;ω;`)メソ

モウヤメテ! チョーギヤマンバギリノ ライフハ ゼロヨ!

「お前は!そんなに!俺と!別れたいのか!」
「え?」
「だってそうだろ!恋仲と別れさせる偽物くんと、新しい恋刀を作る偽物くんなんだろ!」
「もしかして、長義は本当のこと知らないのか……?」

本当のこととは。本当は力などないということか。

「通称カップルクラッシャーと言われているのが誤解の元なんだが、あの写しは悪運を切って、悪意を遠ざける守りの力があるらしい」
「へ?」
「だから俺は悪い人たちがこの本丸に近づきませんようにって願いながら握手してもらった」
「は、はぁ……
「恋愛成就の写しは良縁を運んできてくれるそうだ。恋愛には限らないと」
「へぇ……??」
「ふたりに同時に会えたなんてすごい奇跡だろ!俺はすごくついてる!」

審神者が乱入してくる。
「ねえ聞いて!政府の担当役員が交代になったんだけど!」
「早速ご利益が!」
「ああ、あの高圧的な担当か」
「金の横流しで捕まったって!」
「やはりご利益が!」
「代わりにカッコいい担当さんが付いたんだけど!」
「主の好みのタイプじゃないか!」
「はー、これは仕事の効率上がっちゃうね!」
「すごいご利益だ!」

「(°台°)ポカン」

終わる。

ちなみに掲示板にはチョーギヤマンバギリしかいない。素知らぬ顔をしているけど、みんな興味津々。