木蔦(キヅタ)
2022-01-11 11:26:57
3899文字
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生まれ変わった長義くんが前世の恋刀を探す話【ちょぎくに】




まんば視点

まんばは平民の子として生まれた。この国は資源が豊富で、財政的に豊かではあるが、それゆえ他国から狙われやすい。隣国にきな臭い動きがあると風の噂で聞いた。

隣国では冷徹無情の軍将様がいるらしい。向かってくる者を切り捨て、女子供にも情けを掛けない。
端麗な顔立ちで、それに睨まれると体がすくみ、動けなくなるとか。拷問にかけられたという話も聞いたことがある。
できればそんな軍将様には会いたくないものだ。
戦争などただの噂であってほしいと願った。

しかしそんな願いとは裏腹に、まんばの住む地域に軍が攻め込んでくる。自軍が抵抗する間もなく占拠され、まんばは捕虜となった。

「捕虜はすべて奴隷として自国へ運べ」
「はい!」
指示しているのが噂の軍将様らしい。気になってまんばはチラッとそちらを見る。

噂に違わぬ美麗な顔立ち。銀髪が美しい。息を呑んだ。

その時偶然彼がこちらを見た。まんばはハッとするが、恐ろしくて目が離せない。目を逸らせば噛みつかれそうな獰猛さがあった。これが『体がすくんで動けない』ということだろう。実感した。

「そこの金髪のやつを連れてこい」
「はい!」

まんばのことだ。
青ざめた。
目が合った罪で殺される!見るも無惨な残虐な姿にされる!!
まんばは無理矢理腕を引かれ、軍将様の前に膝をつかされる。

怖い顔でまんばを見下ろしている。今にも食いつかんばかりの獣のような目が恐ろしすぎて、目が離せない。

彼はまんばを立たせると部下に「後は任せた」とだけ言った。

彼は何も言わずまんばを馬に乗せた。初めてなので怖い。振り落とされたら死ぬと察し、必死にしがみつく。

どこに連れて行かれるのか説明もないまま、数時間。
慣れない馬の移動と捕虜になった緊張で体はくたくた。
馬から降りて、へたり込んだまんばを見て、手を貸してくれた。

豪邸に着いた。軍将様がそこへ入っていく。
中はたくさんの使用人がいて、帰還に頭を下げている。

まんばは何のためにここに連れてこられたのか。酷い拷問を受けた者もいる、という噂が蘇ってきて青ざめた。
そのまま拷問されそうになったところを執事長のような者に止められる。
軍将様と執事長が数言話した後、まんばは使用人達に連れて行かれる。

洗われた。
この屋敷に足を踏み入れるには汚すぎたと言う事だろう。捕虜で奴隷だと言うのに綺麗な絹を着せられる。
軍将様の部屋に通された。

〜拷問の時間〜
。゚(゚´ω`゚)゚。

軍将様ーー長義はまんばをじっと食い入るように見ている。怖い。目が飢餓状態の獣のよう。

まんばは腕を引かれ、ベッドに押し倒された。
「ひっ!」
もしかして拷問ってそういう……
「この時を、ずっと待ってたこうしたかった」

『殺したかった』だって??怖い!殺すのに悦を覚えるタイプの人だ!
抵抗したくてもまんばはその目に見つめられ、硬直してしまう。

「今世では初めてだから、痛いかもしれない。できるだけ優しくしたいけど、……ごめんね、気が昂って我慢できない」

暗転