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botanin5
2024-11-14 03:12:59
12399文字
Public
薬さに♀(小説)
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副作用には気をつけて
ハッピーエンド
恋心を薄めてくれる不思議な薬を手に入れた話です。
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「
―――
い、おい、大将起きろ、なぁって」
「んー?」
「早く起きねぇと
…
」
「えっ!?わぁ!薬研近い!!」
「ぶっ」
ぱちりと目を開けると、視界いっぱいにあった薬研の顔に驚いてついべしっ!と手で押しやってしまった。
「
…
なにすんだ大将」
「あは
…
ごめん。あれ、もう大丈夫?昨日
…
」
「あー、
…
悪い。その、昨日は薬が抜けたすぐで、気が昂ぶってた。
…
極力間を開けないように服用してたんだが
…
。むしろ、使わねぇ方がよかったのかもな。大将への想いを薄めるのが目的だったってのに、あれのせいで、効果が抜ける度に、どんどん
……
服用し始めてから副作用には気づいてたんだが、続ければ大丈夫だと思ったんだ」
少し、申し訳なさそうにしゅんとした薬研はかわいい。
「副作用って、寝ちゃったのじゃなくて?」
「あぁいや、それは気が昂ぶってたのに大将が予想してなかったこと言うし
…
その、いっぱいいっぱいになった」
「薬研でもそんなことあるの?」
「頭使いすぎで眠かったんだよ。あの薬、人の感情に影響するだけあって効果が出てる間ずっと脳みそ使うからな」
「そうなんだ
…
詳しいね?」
「同じ薬研藤四郎が作った薬だ。仕組みの予想はつく」
「そっか、同じ
…
え!?あの薬、薬研が作ったの!?」
「俺じゃねぇけどな。そもそもこれは刀剣男士用に作られたもんだと聞いてたが
…
大将どこで手に入れたんだ?」
「え、万屋に売ってあったけど」
「
…
どっかの刀剣が混ぜて置いたか
…
」
うーんと考え込んだ薬研をよそに、そろそろ着替えなくてはと布団から出ようとすれば、腰に手が回りずるずると引き戻される。きょとんと元凶である薬研をみれば、ニコニコと可愛らしい笑みを浮かべている。んん、まるで短刀みたいだぞ?
「なに?私もう着替えないと
…
」
「大将、大事なこと言い忘れてるぜ」
「大事なこと?」
はて、何か言わなくてはならない事があっただろうか。
「おい、大将?」
布団の上で覆いかぶさってくる薬研は、少しむすっとして唇を尖らせている。それがとても可愛くて、思わずぱくりと口づけた。ちゅ、と音をたてて顔を離すと、薬研は豆鉄砲を喰らったような顔をしている。とても新鮮なその表情に満足して、にこっと微笑みかけた。
「好きだよ、薬研」
してやったり。は、と息を吐いて固まっている薬研の下から今度こそ出ようと、身体を回してうつ伏せになったところでぼすんと上から重いものが降ってきた。背中が温かい。いや、ちょっと待て。
「薬研重い、私着替えたいんだって」
「はぁ
…
大将に柄まで通される日が来るとはな
…
」
「何言ってるのか分かんない、ちょ、こら、どさくさに紛れて胸を揉むな!」
「あるじさーーーん!いつまで寝てるの!もう朝ごはんの準備、おわ
…
って
…
」
がらっと障子を開けたのは乱で、うつ伏せの私の上に乗っている薬研というとても健全とはいえない構図を見られてしまいさっと血の気が引く。薬研早く降りてと後ろ手に叩いて促すが、聞いてくれない。
「あるじさんが薬研に襲われてるーーー!!!」
本丸中に響いた乱の声と近づいてくる大人数の足音、後ろで小さく「あーあ、みんなにばれちまったなぁ、大将」という楽しげな声が聞こえて、この後どうしたらいいんだ、と、頭をかかえるのであった。
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