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呪術廻戦の世界に飛んだ異世界人と分かったので帰ろうと思います。(仮)2

五条夢。続くか続かないか分からない。長らくお待たせしました。
名前変換機能をテストで使ってみたかった題材。
※名前変換なしだとデフォ名(藤森沙奈)になります。

今日はハロウィーンですね。
短くなったけど、元々長かったのを切りのいいところで止めました。
できる限り早めに続きを更新します。

藤森沙奈沙奈沙奈沙奈沙奈沙奈沙奈沙奈沙奈沙奈沙奈藤森藤森藤森藤森藤森藤森藤森藤森 暑い夏。世間では夏休みに入った。
 しかし、私たち呪術師は夏休みこそ呪霊がうじゃうじゃ動き出すため、次から次へと任務が続く。
 五条君にケータイを買いに行こうと言われてからも避けてきたけれど、世話係してくれている立場上、これ以上避けられなかった。しかも運がいいというべきか、悪いというべきか。夏油君と硝子ちゃんもついて行くというのだ。
 補助監督さんも流石に黙っていられないらしく「とにかく! 藤森さんにも任務を振りたいので夏休み期間中にケータイを用意してください!」と強く言われてしまった。

(これ、社会人なら分かるんだけど、一応高校生相手なんですよね? 呪術高専って高校生に見られてないの?)

 貧しい家庭の子だったら泣き出すレベルだぞこれ。しかも自腹で買ってこいというんだから。
 ひどい大人だ――だから、五条先生は内側からぶっ叩く方にいったわけだ。
 補助監督さんにコッテリ怒られたあと、教室に戻りぐったりしていると任務から戻ってきたのか三人が教室に入ってきて、私たちの周りに群がる。
 事情を話せば、「そりゃ沙奈が用意しないのが悪い」と言われてしまう。

(呪術師って結構残酷な心をお持ちなんですね。いや、金持ちの子だからそう言えるのか?)

 ま、子どもって両親がどれだけ汗水垂らして働いて、子どもの世話をし、お年玉をあげたりしているかなんて、本人たちは知る由もないよね。

「じゃ、夕飯はみんなで食べようか。こういうのも悪くないし」
「いっつもランチだけだもんね。そーだ、ゲーセン行って負けた人が夕飯奢るってのはどう?」
「また俺が負けそうなゲームを提案してくるんじゃねぇだろうな!」
「そんなの知らないもーん。負ける方が悪いし」
「何だと硝子!」

 ベー、と硝子ちゃんは五条君に舌を出し、五条君はカチンと頭に血が上ったのか「今度は俺が勝つからな!」と意気込んでいる。
 そんな二人を呆れながら見守りつつ、夏油君が「どうかな?」と私を見る。

(ここまで真摯に相談受けてもらってるし、補助監督さんがまた怒り出すのも怖いし……ケータイくらいは持つかぁ)

 っていうか、ケータイ契約する時って親の同意とか身分証明とか住民票とか色々いるんじゃなかったか。私、大丈夫? 無事契約できる? しかも近いうちに元の世界に帰る予定の人間が、いきなりポツンとケータイ繋がらないとかなってたらトラブルにならない?
 とは言っても、ケータイを使うとしたら学校関係者と彼ら三人くらいか。
 契約できなかったら諦めてくれるかな……と言うか、学校から貸し出しとかしてくれないんですかね。
 なんて脳内で考えつつ、こくりと頷いた。

「じゃあ、三時に区内某所でね。悟、お世話係なんだから彼女と一緒に来てね。連絡できないし」
「は? 俺これから任務なんだけど」
「じゃあ、私と一緒に時間潰そっか」
「いいの? 硝子ちゃん」

 こういうのあんまり関わってこなさそうなイメージだったので意外だった。めんどくさーとか言って一人で時間を潰しそう。そうだったとしても学生時代くらいはそれなりに生徒っぽいことはするか。
 彼女はにっこり笑って頷いた。

「久々に女子会開こっか!」
「じょ、女子会……
「いいね。たまには女の子同士の交流もいいかもね」
「まるでいつも俺が付き添ってるせいで女子会が出来てないって聞こえるぞ!」
「そう聞こえたならすまないね。わざとじゃないんだ」
「わざとか! 元場といえば……!」

 夏油君が「ん?」と笑顔で尋ねると五条君は何も言えず押し黙った。

「てか、二人とも男子会でもすれば?」
「は? なんでこいつと!」
「女の子となら歓迎だけど、男と食事ほどつまらないものはないよ」
「はあ?!」

 男子二人で歪み合う。これも最近見慣れてきた。
 元の世界でも男子は少なからずそういう子はいる。もう男の子というものはそういうものなんだろう。
 硝子ちゃんも同意見なのか、呆れながら隣で二人を見守っている。

 そんなこんなで、二人はこの後夜蛾先生に呼び出され、廊下で五条君が何やら叫んでいるのを聞く。扉からそっと見てみると、硝子ちゃんも後ろからひょこっと様子を見ている。

「また新しい任務が入った感じだねぇ」
……あの二人ってちゃんと休めてるのかな?」
沙奈?」
「午後から付き合ってもらうの、悪い気がして……

 私たちの前では普通に会話しているが、毎日のようにこなす任務に疲れがないはずはない。それでも任務に当たることがない私にも挨拶してくれるし、一緒に登下校もしてくれる。たまに深夜に任務に向かうこともあると聞いてなおさら二人が心配だ。
 午後は時間が空いているという。
 なら貴重な時間を私のために取るなんて申し訳ないんじゃないだろうか。

「硝子ちゃん」
「どうした?」
「午後のことなんだけど――

 私は彼女に小声で相談する。
 初めは提案に「そんなの気にしなくていいでしょ。無理なら行かないって馬鹿正直に言
う奴らだし」というものの、確かに軽く疲れは見えてる、と呟いている。

……だったら私たちだけで出かけちゃう? それなら夕方には帰って来られるよ」
「でも区内に出るんだよね? 呪霊、祓えるかな」
「大丈夫大丈夫。私も時々買い出しとか行くことあるけど知らない振りしていれば向こうもやってこないよ」

 以前は五条君がいたので、なんとかなった。もしかしたら五条君という呪術師がいたから自然と避けられたのかもしれない。でも今回は、硝子ちゃんと私だけ。治癒能力はあるけれど、祓う力は基本ない。そんでもってそれ以下である私もまた同じく。

「その代わりさ、聞かせてよ。恋バナ」
……え?」

 にやり、と何かが企んでいるような不気味な笑みを浮かべる彼女に、私は墓穴を掘ってしまったことを後悔するのだった。