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たこてい
2023-05-11 01:37:00
4642文字
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そして、心底耳障りで不愉快な呼び出し音は止みました。
「赤い糸の解き方.exe」の光くん視点の話
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「敵意」だった。息が詰まるほど歪んだ表情と握り拳。一目で、どうしようもない憎しみが感じ取れてしまう。
射殺さんばかりの熱を込めた視線が、オレをすり抜けて彼女の背に刺さる。
訳がわからなかった。オレが憎いのは仕方ないと思う。オレだって、この子が自分以外の男子と手を繋いでいたらきっと嫌な気持ちになる。明里が誰かと手を繋いでいたら、心配で苦い顔をしてしまうと思う。でも、二人を嫌いになることなんてない。傷つけようなんて、思う訳がない。大好きだから。
今にも殴りかかりそうな暴力性を飲み込んだ男は、こちらを見ようともしない。その敵意は、間違いなく全て彼女に向いていた。
ずっと見て見ぬ振りをし続けた、全てのピースが頭の中で嵌って。あの日土の下に隠した何かが、這い出てきた。
この男は、おかしい。
…
認めたくない。彼女が間違っていたと。
あの子が向けた優しさは全て逆効果で、あの子の望んだ幸せなんて何処にも存在していなかった、なんて。だってそんなの、悲しすぎるじゃないか。そんなの、オレは、耐えられない。
けれど、突きつけられてしまった。どうしようもない事実だった。
あの子が愛した、優しい弟なんて。家族なんて存在していなかったんだ。
見なければ良かった。見たくなかった。
けれど見なかったことにするには、繋いだ手が熱すぎたから。
「光くん?」
「
…
なんでもない」
いつの間にかオレより一回り以上小さくなっていたその手を、握り返した。細くて、柔くて、力を入れたら壊れてしまいそうで、泣きそうになる。絶対に傷つけたくない。傷つかないでほしい。ただ、君には笑っていてほしい。
なら、オレが、なんとかしないと。
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