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雨宮水月
2024-07-01 19:10:39
14365文字
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FTN
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モノクロのチューリップ
Fate Table Night カルデアif
ヴァンピル=アセナの幕間
よその子と原作キャラをお借りしています。
合作作品(SBさん、リロードさん)
(2021年12月の作品)
1
2
3
4
ー進行度1ー
[回想]
ひとりぼっちは慣れている。
踏みにじられるのも慣れている。
悪として退治されるのも、忌避されるのも慣れている。
だって、当然のことですから。
得体の知れないものを排除するのは、生き物の本能。生存戦略のひとつ。仕方のないこと。
きっと、わたしだって同じことをします。
………………
。
……
元はと言えば。
望まれて生まれてしまったことが。
愛されてしまったことが、いけなかったのです。
[洞窟]
マスター選択肢
《うーん》
《種火、残ってる
……
》
フォウくん「フォウ!」
マスター選択肢
《やっぱり直接話さないといけないかな》
フォウくん「フォフォウ
……
フォキャウ!?」
アセナ「
……
それは持ち帰ってください。いりません」
マスター選択肢
《でもそれがないと》
《魔力が足りなくなっちゃう》
アセナ「必要ありません。お帰りください。言ったはずです、わたしのことはお構いなく、と。」
「
…………
カルデアには行きません。あなたと共に戦うことも気が進みません。
……
さようなら」
マスター選択肢
《アセナ
……
》
フォウくん「フォゥゥ
………
」
[暗転]
[管制室]
マスター選択肢
《というわけで》
《こっぴどくフラれました》
ダ・ヴィンチ「うーん、マスターくんをもってしても難しかったかぁ
…
」
マシュ
「アセナさん、召喚されてからずっと洞窟に籠もっていらっしゃいますね
……
。一体何が原因なのでしょうか?」
「確か、ロボさんが同様の状態だった時はナーサリー・ライムさんとエルキドゥさんにお話を聞いてきていただいたんですよね、先輩?」
マスター選択肢
《(うんうん、と頷く)》
ダ・ヴィンチ「うーん、彼のように人を遠ざけようとしているのならまたその二人に頼めばいいのかもしれないけど
……
今回はちょっと事情が違うかな」
マシュ「事情
……
ですか?」
ダ・ヴィンチ
「彼女、相反する存在が混じり合っている特殊な霊基で現界しているんだ。母なる狼(アセナ)と吸血鬼(ヴァンピル)。愛する者と、殺す者。性質がまったくの正反対だから不安定だし、魔術回路も歪になってる」
「吸血人狼という存在が混ざっているからこそ、味方側を生贄に差し出してしまうスキルも持ってるみたいでね。アセナとしては心苦しいっていうのもあるんだろう」
「ヘシアン・ロボと違うのは、彼女が人を嫌っているわけじゃないってところだね」
マシュ「そうなんですか? ああでも、確かに人を嫌っているのでしたら、スキルを使うことに心を痛めないはず
……
」
ダ・ヴィンチ
「うん。どちらかといえば
……
そうだね。アセナはテュルクの、というか。遊牧民たちの神・テングリに愛されてしまったがゆえに、あらゆるものを奪われてきた狼らしい」
「文献がないから断言することは出来ないが
……
彼女の霊基や魔力の質から察するに、そういうことだろう」
「神に愛されたことで、ただの狼としての平穏な運命が狂ってしまった。だから
……
うーん」
「これ以上は推測の域を出ないし、如何せん事情が複雑そうだからなぁ
……
。何にせよ、話だけでも聞ければいいのだけれど」
ユダ=ダザイ「話は聞かせていただきました。」(大文字)
マスター選択肢
《ユダ!?》
《ダザイ!?》
ユダ=ダザイ
上:「ええ、ええ。私の名を呼んでくださり恐悦至極にございます、旦那さま」
下:「はい。彼であって彼でない私にございます、旦那さま」
「混じり物の霊基。神という存在に呪われた生。似た者である私ならば、もしかするやも、と思いまして。ええ」
ダ・ヴィンチ「なるほど、その説は一理あるかもだけど
……
」
ユダ=ダザイ「それに、彼女はご麗人と聞き及びました。いまいましいが、はい。"彼"の力をもってすれば、あるいは心中のひとつやふたつ」
ダ・ヴィンチ「うん、やっぱり君一人で行かせるのはちょっと危険かな。誰か監視をつけよう」
ユダ=ダザイ「おや、それは残念
……
いえ、いえ。実に頼もしいことです。では、ちょうどそちらにいらっしゃるお嬢さんを旅の道連れにさせていただいても?」
メドゥーサ「ええ
……
」(心底嫌そうな顔)
ユダ=ダザイ「これも何かの縁、そうに違いない。それに
……
ああ、そうだ。あなたもさる方と関わりがおありでしたね。心強い。ええ、あなたがいい。あなた以外あり得ません」
メドゥーサ「
……
?」(とても怪訝そうな顔)
ユダ=ダザイ「いえ、こちらの話だ。お気になさらないでください。はい。では、早速向かうとしましょう、可愛らしいお嬢さん」
メドゥーサ「可愛
……
っ。
…………
。はあ。自室に戻って本の続きを読もうと思っていたのですが、マスターが言うなら仕方ありません。」
マスター
《メドゥーサ、お願いできる?》
《(まだ何も言ってないんだけどな
…
)》
メドゥーサ「はい。この男の監視ですね。少し気になることもありますし、まあいいですよ。それでは」
マシュ「
……
少しでも、お話ししてくださるといいですね」
ダ・ヴィンチ「うーん、ちょっぴりだけ波乱の予感がするけど
……
まあ、なるようになるよね!」
[暗転]
[洞窟]
アセナ
(よくわかりませんが、花の生気を吸ってお腹が満たせるのは良かった)
(無闇に吸血衝動に駆られることもなく、誰かの血を奪うこともなく。平和に過ごせている)
(
……
カルデアの希望たる子どもはなにかとここに来ますが、それ以外の方々は訪れないだけ幸運でした)
(ただ、花をすぐ枯らしてしまうのはちょっと
……
心苦しいですね)
ユダ=ダザイ「ごめんください。ごめんください。お嬢さん。失礼致します。ああ、いい香りがしますね、ここは。あなたによくお似合いの素敵な場所だ」
アセナ
「
………
?!」
「──帰ってください!!」
ユダ=ダザイ「ああ、申し訳ございません。いきなりお訪ね申し上げて、驚かせてしまいましたね。ですがどうか、せめてお話だけでも
……
」
亡霊「───
………
!!!」
アセナ「立ち去りなさい、そこのサーヴァントたち!」
メドゥーサ「ゴーストですか
……
随分手厚い歓迎ですね。どうしますか、対話する意志は無さそうですが
……
」
ユダ=ダザイ
「いえ。確かに手厚い歓迎です。このもてなし、受けぬ訳にはいきません」
「
……
はい、はい。申し遅れました。私の名は、ユダ。ユダ=ダザイ。どうぞお見知りおきください、麗しき狼のお嬢さん」
アセナ「
………
っ!」
[戦闘]
サポート:ユダ=ダザイ、メドゥーサ
エネミー:ゴースト3体
メドゥーサ「戦闘終了
……
疲れました」
ユダ=ダザイ「
……
さて。ひとときでしたが、あなたと同じ空間に居られてよかった。それでは、失礼致します」
アセナ「二度とここへ、来ないで。
……
来ては、いけません
…
」
[カルデア・管制室]
メドゥーサ「まともに取り合ってもらえませんでしたね
……
マスターにはどのように報告しますか?」
ユダ=ダザイ「いえ、いえ。まだ始まったばかりです。花は時間をかけて、丁寧に、丁寧に愛でるものですから。それにはあなたの力が必要だ、明日もまたこの時間に、ここでお待ちしております。それでは」
(立ち去る音)
メドゥーサ「
……
ええ
……
これ、明日もやるんですか
……
?」
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