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2024-06-21 01:47:26
22245文字
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蠱毒な夢術廻戦:pixivバックアップ
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E.16 結び目の解き目
シリーズ中第30話になります。
注意書きは1ページ目、もしくはシリーズ概要の方にあります。
このシリーズの閲覧、ブックマーク、いいねなどを、いつもありがとうございます。
お待たせしました…!!
これは時間で考えると遅刻で、日付ならセーフってラインですね!すみません!!
今回、また長くなりました。
最初の頃の話の、解答編みたいな感じです。
区切ろうかとも思ったんですが、いいところがありませんでした…。
次回で、アニメ化した部分がほとんど終了する予定です。
2週間以内を目指してあげます。
猪野さんの口調が合ってるか、ちょっと不安ですね…。
いろいろと見直して、しれっと手直しするかもしれません。
推敲とかしても、基本的に話の流れは変わらないのでご安心を…。
【青嶺の、風間さんの呼び方が3種類ある件について】
彼に対しての呼び方が、オリ主の年齢(世代)によって変化しているからです。一応、使い分けてあります。
ちなみに、母親に対する呼び方も記憶と相違していますし、青嶺もあえてそうしている部分があります。
#オリ主 #夢術廻戦 #猪野琢真 #伊地知潔高 #オリキャラ
2021年9月12日 22:40
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風間の爺さんについて行くと
…
山を登り、その中腹辺りにある駐車場に辿り着いた。
そこで俺たちは車を降り、同じように車を降りた爺さんの後をついて、狭い山道を歩いていく。
「この町の真実を知る者の一人であり
…
そのなかで、最も若造だったのが儂じゃ」
前を先導して歩いている、風間の爺さん。その後ろ姿越しに、彼の話す言葉が聞こえていた。
…
歳を取った人特有のグレーがかった髪が、後ろでひとつに纏めてあるのが目に映る。
「儂が居らん間に、あんなことになるとは
…
想定されていたよりも、
彼奴
あやつ
は遥かに狡猾で強かだった」
その声には、少しばかりの憂鬱さが滲んでいた。
…
爺さんは死にかけてたし
…
それでこの町に居なかったのは、しょうがないことだ。
俺だって、知ったのに忘れることを選択している。
…
憶えていれば何か違ったかもしれない。
「アイツが消えるには、まだあと10年以上かかるはずだった。余力が残った状態で、結界が緩んだんだ」
「10年
…
?どうやってその期間を
……
いや、言わんでいい」
驚いたようにこちらを振り返った爺さん。だがすぐに首と手を振ると、前に向き直り、話を再開する。
「それでも、二重の策が講じてあったんじゃ。もし彼奴を"流し切れず"とも、滅する手立てはつけてあった」
歩いていた道から逸れ、小道に入る分岐点。
…
道場の方向へ足を向ける前に、山頂へ続く、その道の先を見た。
「この町の山神さまじゃ」
まだ少し遠く、木々の向こうに見えるはずの社は
…
その片鱗が残るだけの、残骸と化していた。
俺の横を歩いている猪野先輩が、爺さんに向かって、怪訝そうに話す。
「でも報告じゃ、五条さんが呪霊は祓ったって
…
」
「それはそれで構わん。だが山神さまは
…
為すべきことを見失い、それに代わる仕事をし始めた」
爺さんはキッパリと言い切ると、話を続ける。
「執るはずの首級を待ち構え、怪しい者は引っ立てる。
…
この町で這い出でた魑魅魍魎の類いも、すべからず斬られた」
だからこの町にはお前さんらのような者は要らんかった
…
と、爺さんは覇気の薄れた声でそう言った。
…
過去形なのは、それを行っていた存在
…
それも二柱が、すでにいなくなってしまったから
…
か。
「それ故この町に、お前さんらのような者は入らぬよう言付けた」
風間の爺さんは話しながら、少しこちらを振り返ると
…
横目で猪野先輩や伊地知さんのことを睨みつける。
その視線を受けて
…
猪野先輩は、こそっとこちらへ身体を寄せた。
「
…
俺、そんなに怪しい?」
「あー
……
まぁ
…
そこそこ」
「見た目だけの話じゃのうて、余所者は大方その部類に入るんじゃ!!
…
ったく、間の抜けた会話をしおる!」
こちらがひっそりと話していても、耳聡くそれに反応する爺さん。
彼は怒鳴りながら呆れ
…
そのまま話を続けた。
「それに、お前さんらの力の気配
…
それで篩にかけられる」
「念のため
…
まかり間違っても、人を通さぬように気をつけておった。
…
無論、人ならざる者は別じゃが」
爺さんはそう話しつつ、道場の戸を開ける。
その背中を見ながら、俺はやっと聞きたかった本題に入った。
「どんな奴が通った?
…
継ぎ接ぎ模様が肌にある、灰色髪の男じゃなかったか?」
「儂は
……
その姿を
見とらん
みた
」
…
?
上手く聞き取れない奇妙な響きに、俺は顔をしかめた。
…
思わず足を止める。
「どっちだ
…
」
「青嶺くん
…
何が
…
?」
伊地知さんが訝しげにし、猪野先輩も不思議そうにしている。
だがそれに返事をする余裕もなく、もう一度、俺は彼に尋ねる
…
!
「もう一回言ってくれ。
…
視たのか、見てないのか
…
!」
「儂は
見とらん
みた
…
!!」
声が二重に聞こえる
…
それが、ハッキリとわかった。
「なんで嘘をつくんだッ!!」
この感覚に、俺は総毛立つ思いだった。
…
そんな俺の叫びに、彼はゆっくりとこちらを振り返る。
「昔からそうだ!!アンタはすぐそうやって誤魔化そうとするッ
…
何かを隠して、嘘を言うんだ!」
「だからか
…
お前さんは儂のことを毛嫌いしておった。世の中、話せぬことも多く存在する
…
」
「ああ、そうだな!!話を戻すぞ!」
この人のことが苦手なのは、いつもこうだからだった
…
!
業を煮やすとはこのことなんだろう。
…
俺は彼に詰め寄って、その両眼を見つめた。
「視たんだろ!?なんで本当のことを言わない!!」
「落ち着けって!らしくねぇよ、青嶺
…
!」
猪野先輩がそう言って、俺らの間に割って入り、爺さんから俺のことを引き剥がす。
爺さんは
…
俺のことを見ながら
…
ささやくように話した。
「儂は
…
お前さんが、
還
かえ
ってきたんかと
…
思ったんじゃ
…
」
その言葉に目を見開き
…
絶句しそうになる。
「俺と"アイツ"を
……
間違えたのか
…
!?」
…
それ以上、言葉が出ず
…
俺は茫然と首を振る。
「見た目の話だけではないんじゃ!!儂にも説明ができん
…
!」
彼自身にも、呑みこめていないことを吐き出すように
…
その感情と混乱を吐露する。
「何かがおかしかった!
…
お前さんらは
…
何故だか、よく似ておった
……
」
まるでそれは、身に染みていくように
…
重苦しく、静かに響いた。
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