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不破
2024-04-29 23:28:25
6471文字
Public
空戦
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#19
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ステージで舞う歌姫、揺れ動く長い髪が夜の空に掛かる虹のように輝く。アストライアのサンセットピンクの髪からは考えられない色を帯びて輝くそれがどういう仕組みなのかはわからないが、曲とステージの演出に合わせてライティングが変化する。そんな光景を目にしながら、アメリアはその胸に感動を満たした。
なんて美しく、なんて華やかなのだろう。自分とそう歳も変わらない彼女が、まるで別の世界の住人のように見える。
「すごい
……
!」
アストライアの歌声が心臓を震わせる。圧倒的な高揚感が身体を駆け抜け、眼の前に広がる光景に心を踊らせる。それは自分が今どこにいるのかすら忘れてしまうほど美しく、幻想的で、浮世離れしていた。
「極細のナノファイバーチューブとナノサイズLEDを用いたウィッグが舞台装置と連動して輝いているようです」
幻想的な舞台装置の技術的現実を告げるホワイトの声。本当ならば目の前の幻想に浸らせておいて欲しいところではあるが、ちらりと横目に見たホワイトのエメラルドの目に映る光景もまた、自分が目にしているものと同じであると彼女の横顔は語っていた。
「これが
……
音楽ですか
……
」
あまり感情が見えない彼女が見せた感嘆の表情に、アメリアは少しの驚きを覚えながらも微笑ましい気持ちになり、困ったように笑みを浮かべると、「そうだよ」とだけ返して再びアストライアのライブに視線を戻した。
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