【サリ東】サリ東小説詰め合わせ×4

サリーさんと東雲さんのお話詰め合わせセット。ねつ造ご都合主義満載。

夜を告げる色




極彩色の洪水が轟々とうねり意識と體を作り上げた。その数多ある内、もっとも色濃く目を惹いて離さない色を意識すればするほど不明慮だった意識と朧気だった體を形を為し──、双方はっきりする頃には黄昏を反射している水溜りの上に佇んでいた。

………

建物の隙間から煌めく太陽が終わりを告げる。最後の灯か、世界を何者かも分からない己自身を何てことのないように染め上げる光景が足元に溜まり世界を鏡写しに映している水溜りと同じように瞳の中に映り込む。
眩しい日の終わり。振り返れば迫りくる夜の気配にやにわ慟哭する。何を叫び何を嘆いているのか己自身理解できない。
ただただ、己自身夜明け告げる存在ではないその真逆に位置しているのだと、頭では理解しているが心がそれを拒んでいるようだった。
悲しみの感情が意識と體を喰らい尽くし、口から吐き散らしていた声が枯れ果てる頃には自分であって自分ではない感覚に誘われるまま動いた。老若男女問わず體の内側から産まれてくる声に言葉に噂に従い生れ落ちた水溜まりを後にする。
哀しい。哀しい。如何して、何故、哀しいのか分からない。だけど、哀しい。
ただただ、深く考えず一本の糸を手繰り寄せるように導かれる先へ行く。一本の糸を手繰り寄せるにつれ、本数が増え太くなり、最後は一人の男のもとに辿り着いた。
だが、不慣れだったため逃げ切られてしまう。
今度こそ。今度こそ。一度霧の中に隠された糸を手繰り男を探す。そうして、難なく見付け建物の中へ入ろうとした矢先──。

「おっ。オバケ発見~」

憧れ焦がれていた夜明けを告げる存在に俺は出会った。