冬灯夜
2016-12-02 20:08:05
9695文字
Public TOL
 

水に輝く君を想う

TOL10th記念アンソロ寄稿
・シャーリィ+フェニモール+ワルター
・MQでフェモちゃんがウェルテスに行く前のお話
・ワルフェニ風味



《4:――――

……夢、か?」
「どうでしょう。よく分からないです」
「死んだ後に夢というのも妙なものだな」
「そこは疑ってないんですね」
……お前の墓を造ったのは誰だと思ってる」
「ワルターさんですね、はい」
……
「ありがとう、ございました」
「礼を言われることは、何もしていない」
「そんなことないです。シャーリィのことだって」
……
……ワルターさん?」
「約束を、破った」
「ワルターさん」
……
……
「なのに今、フェニモールの前に居る。随分と都合のいいことだ。挙句、メルネス、――シャーリィ・フェンネスを、俺は」
「仕方ないですね。私の分、そりゃあもう重いんですから」
……そうだな。重かった」
「ワルターさんの役目はただでさえ重いのに、私の分までずっと背負ってくれて――ありがとうございます」
……
「ワルターさんが約束してくれた時……ほんとに、本当に嬉しかったんです」
……守れなくて、すまない」
「守ってくれました」
……これからは、一緒に見てましょう?」
……ああ」



  水の中で輝く君の髪を想う。
  晴れた空の下、笑う君を想う。
  共に歩む道を、夢とも現ともしれぬ、滄我のなかで。



       了