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柚子茶
2026-06-05 08:35:24
4670文字
Public
短編
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チンピラ、海を渡る
2026年の虫の日記念その2
アゲハントを見に行くお話
※小説じゃないただの会話文
1
2
3
4
「な、な、な
……
!?」
「驚くよなあ。アゲハントって見た目に寄らずすっげえ攻撃的なんだよ」
「攻撃的で済ませていいのか?! クサイハナを追い回したり、コンパンからきのみを奪ったり、縄張り意識が強いとかのレベルじゃねえだろ!」
「しっ、静かに! バレたらギガドレインとかぎんいろのかぜとかエアカッターとか色々飛んできちゃうぞ!」
「蝶ポケモンってのはもっとビビヨンみたいな優雅なやつじゃねえのかよ。温和で可憐なケイコウオをあんなチンピラかゴロツキみてーなのに例えるなんてどうなってんだ。
……
ん?」
「どうしたんだ? ああ、あのボロ羽アゲハントが気になる? 進化の時に酷い嵐でさ、折れた太い木の枝の下敷きになったんだ。なんとか命は助かったけど羽がボロボロになっちゃったんだってさ」
「それでか。
……
あいつの周りだけはアゲハントも他のポケモンも大人しくしてんだな」
「そうそう、みんな長く飛べないあの子の事は気にしてやってるんだよ。弱肉強食の野生の世界でも助け合いがあるんだからすごいよな〜!」
「助け合いねェ。ありゃ過干渉ってやつだろ」
「そうか?」
「そうだろ。攻撃的なのがアゲハントの本能なら、あんなに何もできない奴扱いされてんのは腹立つハズだぜ。何せ周囲の奴ら全員に『お前は弱い』って言われてるようなモンだからな」
「それはひねくれすぎじゃな〜い?」
「少なくとも俺なら耐えらんねえよ。どんな手を使ってでも全員ぶちのめす」
「すごいハリーセンみたいなトゲトゲっぷり。最近の子こわ。あれ? なんかみんなこっち見てな\ぼとり/
……
い? イギャあア゙ア゙ア゙ア゙ア゙イトマルナンデぇえゑえ!?!?!」
「おいバカ騒ぐな怒らせたじゃねえか!!」
「あわわわわ、スタイラー、今こそキャプチャ、アレどうするんだっけ」
「チッ、いけ、コオリッポ、キャモメ! うずしおとたつまきで全員巻き上げろ!」
「わぁド派手、ポケモントレーナーってすご、うわっぎんいろのかぜ!? もしかしてあのボロ羽アゲハントが!?」
「仲間を攻撃されてキレてんだろ! ボロボロのくせにやるじゃねェか。
……
ボサっとしてんなソーマぁ! それでもポケモンレンジャーか!!!」
「ハッ、そうだった! キャプチャオン!」
――
カクカクシキジカ、キャプチャ完了
――
「みんなごめんなぁ、もう騒がないからゆるしてね。あとイトマルは上から降ってくるのやめようね」
「あんなに興奮状態だったアゲハントがこうも落ち着くなんて、すげえな」
「へへーん」
「そのキャプチャスタイラーってやつ」
「そっち!? てか、シュガーくん水ポケ使いじゃないんだな。海好きって言うからてっきりそうだと思ってた」
「俺が好きなのは海のポケモンであって水ポケモンじゃねぇ。一緒にすんな」
「め、面倒臭いこだわりだ」
「さて、満足したから俺は帰る。ケイコウオとは似ても似つかねーが、あのボロ羽の勇敢さだけは認めてやってもいいぜ」
「なんか上から目線だけどまあいいか! 外まで案内するよ。その前に」
――
ミッションクリア!
――
(クルッと回ってポーズ!)
「決まった!」
「それ毎回やらないとダメなのか?」
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