Skorca
2026-02-28 01:44:45
4821文字
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語彙トレ2026(2月前半)

Blueskyで参加させていただいている語彙トレ2026の投稿作2月前半まとめです。

語彙トレの詳細については主催のKiri様の記事をご覧ください。
創作365日語彙トレーニングことはじめ

カクヨム小説家になろうにて公開中の下記作品の世界観で好きに書き綴っています。

禁書屋の常連客
遺形の承継者
親愛なる我が従弟殿 ~遺形の承継者 番外編~
ある空隙についての物語

最終ページに各話の登場キャラクターと関連作品の一覧があります。


微睡む(2/5)

 瞼が重い。耳に届くのは焚火にくべられた枝が時折爆ぜる音と、穏やかで落ち着いた、心地良い響きの声。これほど美しい発音で、こんな風に柔らかく話すひとは、一昨日までいた野盗の寝ぐらは論外にしても、使用人の子として暮らしていた貴族屋敷の中でさえ、女性でも覚えが無かった。
 優しいけれど芯を感じる声音は、父母といるかのような絶対的な安心感を与えてくれる。
「明日には王都に着きます。もう寝ましょう」
 そう言われて、自分が眠りかけていたことに気付いた。
 素直に横になりつつ、こんな風に何も恐れず微睡むことができる今を、ディルは少し信じられない思いで噛み締めた。


---解説---
 『遺形の承継者』第二章の一幕から。
 野盗との暮らしは心休まることはなく、安心するという感覚がディルには久々なのでした。