わからん
2026-01-22 20:55:36
6969文字
Public 感想の返信
 

googleフォーム コメントへの返信です。【2026/1/8〜】

googleフォームでいただいた感想に対する返信です。
URL:https://docs.google.com/forms/d/18uxPLdLSkvviX1ew-Giw7QJeW3g_kF4qXcoKdcUDRxw/viewform?edit_requested=true



・5/10 22:04「すべての影と光」の感想を下さった方へ
(「はじめまして。『すべての影と光』を拝読いたしました〜」から始まる方)

こんにちは!
返信不要とのことでしたが、私がこの作品について語りたいということで返信したく思います(こういうタイミングでしか自分の文についてなかなか語れず……このお話はたくさん語りたい部分があって……汗)。

はじめに、たくさんの思いが乗った感想をいただきありがとうございました。
特に「すべての影と光」は20万字超えと、文庫本だとだいたい400ページ前後の長大な文字数かと思います。そちらを読むだけでもたくさん時間がかかるのに、感想を書くことにも貴重な時間を割いていただき、書いた側としてもとても嬉しい限りです。

「すべての影と光」は、過去の行いが原因で自分を許せない日下部と日車が互いの罪を許す、もしくは認めて受け入れることにより、やがて自分自身をも受け入れていく、ある種の自己救済と償いの物語なのかなと思っています。

元はもっとハードボイルドな雰囲気のお話を目指していたのですが、総監部から逃れて同居生活を始めたあたりでようやくお話の方向性が定まった感じです。ハードボイルドとは真逆のお話になりましたが、私も後半の展開が「すべての影と光」の核心部分だと思います。

他人を愛するにはまず自分自身を大切にしなさい的なことを言っていたのは(多分)哲学者のエーリッヒ・フロムだったかと思いますが、「すべての影と光」はまさにそうした考えが根底に流れているお話だったなと、いま振り返って思います。
日下部と日車も、自分自身を許せないまま生きてきてしまった大人です。その歪みが同居中の喧嘩で破綻し、爆発して、完全には修復しきれないまま別離しました。一年後に一度再会しますが、ふたりが一緒に生きることを選ぶのはさらに長い年月が経過してからです。

意識していても自分を変えることは難しいし、他人が相手の考えを改めさせることはもっと難しい。
けれど、苦しんだり悩んだりしている間にも時は進んでいきます。
どんなに離れていても、会えなくても、互いのことを信頼して、自分自身のために生きる。日車の失踪から一年ぶりに再会した日下部と日車は、互いのために、そして自分自身のために再び別れる決心をしました。
これもひとつの愛のかたちだよねというのが、「すべての影と光」で伝えたかったことかもです。

また、このふたりの考えに影響を受けて自ら行動を起こし、夏油の解剖へ漕ぎつけたのが家入です。
さらには家入から五条へと伝わり、日下部自身へと戻ってきて、循環する人の思いというか、人間は繋がっていく生きものだよなというのも、このお話のサブテーマだったのではないでしょうか。

自分が書いた作品に対しての言語化は、ご感想を受けて整理できる部分もあり、非常に嬉しく読み返しております。
二人でクッキーを食べるシーンは私もお気に入りです。また、箱入り日車さんと終盤の腕切断のシーンは、日車さんのファンに絶対怒られるだろうな……と思いながら書いたのですが、予想以上に好意的なお声を多く頂いておりびっくりです。寛大なお心に感謝です。

今は成人向けの中篇を書いていますが、これが終わったら少しずつ長篇にも着手する予定です。
たくさんの思いが込められた温かなご感想を送っていただき、励みになります。本当にありがとうございました。