もん
2025-12-24 22:37:04
6005文字
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A国について

蹂躙HO1

アストルム王国について

首都グラティアの中心地に美しい湖があり、その湖を囲うように大宮殿が建っている。国土の約7割が森、約10%が湖沼や川で占められる雪国であり、首都グラティアは森林と城壁に囲まれている。森林や湖は動物たちに縄張りが点在しており、都市や建造物は全て動物たちの縄張りをギリギリ侵さないように建てられている。また、首都グラティアは都市内にも動物の縄張りがあり、近隣住民たちも動物たちも普通の顔をしてお互いを尊重して共生している。人間が動物たちの縄張りにお邪魔することもあれば、動物たちが自分たちの縄張りを出て町や宮殿に遊びにくることもある。
また、不法な移民や密輸を防止するために国境線にも防御壁が築かれている。

軍事近代化に巨額の投資を行い、D国の兵器を積極的に導入していた。
国家指導者としての女王の指揮統制を受け、その下に国防航空省と統合参謀本部。さらにその指揮下に陸軍、海軍、空軍、防空軍、戦略ミサイル軍がある。また、内務省や女王直属の国家警備隊や王室警備連隊等の組織も治安維持や国境警備などの国防にかかわる。

ステラ教という宗教を国教にしているが、この宗教はアストルム王国のみに信仰を許されている宗教であり、国外の者がこれを信仰することを主神である女神は許していない。また、ステラ教の信者以外が首都に足を踏み入れることも、女神は許していない。
ステラ教の詳細は世界にはあまり知られていない。信者でない者の興味関心を満たしてやるために話す者もいなければ、信者でないものに布教する者もいないからである。アストルム王国の民であれば、生まれたその時点でステラ教の信者であるはずなので。ステラ教を知りたければ、アストルム王国で民たちの暮らしを観察する以外方法がないが、信者以外の国内長期間滞在も基本的には許されていない。教典はあるが、信者でないものには誰も渡さない。

閉鎖的な国ではあるが、交易用の都市や国外の人間の滞在用の都市等が国境付近に点在している。また、王国内の動物を狩る行為は王国の法律により全面的に禁止されており、違反した途端に罪に問われる。この動物の括りは陸海空の動物に適応されるが、虫は適応外とされている。ミミズを殺しても罪には問われないが、モグラを殺すと罪に問われるみたいな塩梅。虫は女神の恩寵の枠に入っていないので、昆虫食の文化はある。過去に無断で首都に侵入しようと試みた輩は動物たちに喰い殺されていたという噂がある。
都市以外の場所は大体は動物たちの縄張りや縄張り付近なことが多いため、道の整備などがあまりされていない。そのため、別の都市へ行きたい場合や都市の外に出た場合は徒歩か動物たちに運んでもらうかの2択しかない。車なとで移動しようとしても道の狭さなどの様々な理由で引き返すか車を捨てて進むかの2択を迫られることになり、車を放置されても困るので法律で都市の外での使用を禁じられている。
都市の中であれば車も自転車も原付も列車もあるのだが、どれも速度はあまり出さないように法律で定められている。
別の都市に行かなくても済むように1つ1つの都市の規模が大きく、設備なども揃えられている。
それぞれの都市内に付近の縄張りに住む動物たちがよく遊びにきたりたむろしていたりする。民の家に住み着く動物や都市の中に住み着く動物もおり、逆に動物の縄張りの中に住み着く人間も稀にいる。家や人によって特別に仲の良い動物がいたりいなかったりする。人と特別に仲の良い動物は人の困りごとを助ける代わりに自分たちのご飯を貰うみたいに人間でいうバイトをする動物もいる。草食動物に対しては畑で育てていたり、店で売っていたりする好物を渡せば喜び、肉食動物に対しては家で作った大豆ミートや肉屋で売っている培養肉をあげると「フンまぁ、妥協したるか」みたいな反応で承諾したりする。妥協できなかった場合は「哀しいけど解散だね」みたいな空気になる。

王国の法律はロゴス(ステラ教の経典)を法源にしたステラ法を法源としており、裁判官はステラ法学者が務めることが多い。

白いベルが名産品であり、住民は皆等しく白いベルの装飾品を身に着けている。動くたびに微かに鳴るが、いくつ重なっても決して騒音にはならない不思議な音調の白いベル。特殊な材料と特殊な方法で作られており、出生届を出すと城から無料で白いベルが贈られ、保護者が決めたタイミングで職人や自分や保護者などが加工して装飾品にして身につける。国民が白いベルを身に着けないまま都市の外や動物の縄張りに行くことは禁じられている。

女王は薄紫色の宝石と金細工があしらわれた白いベルの耳飾りを代々つけており、この耳飾りは女王にのみ着用を許されている。

各都市に複数教会が建てられており、教会はアストルム王国の信者以外の入室は認められていない。孤児などは教会に集められて世話をされるため、場所によっては孤児院の役割を果たしているところもある。
教会には女王との直通連絡手段があるらしい。教会の付近には鳩や梟がよくたむろしている。

大宮殿は王族たちの住居であり、大宮殿で働く使用人の私室や大食堂や大浴場も併設している。基本的に王族、使用人、役人以外は立ち入り禁止だが、王国の民であれば事前申請の上で女王の許可があれば入ることが可能。
大宮殿の中庭には美しい湖があり、その湖の周囲にはたむろしている野生動物や遊びにきた野生動物がよくいる。

大宮殿の裏手には大宮殿と背中を合わせるように大聖堂が建てられており、大宮殿の裏口と大聖堂の裏口はほぼ直通で繋がっているが、通路の間には特定の人間しか開けられない鍵がかけられている。
大聖堂の構造は風花雪月の大聖堂みたいな感じであり、法律や勅令の制定などの政務は基本的にこちらで行われている。
大聖堂は国内の教会や学校を統括しており、資金提供や運営指示等はこの大聖堂から各都市の機関へとおりている。大聖堂の最高権力者は大司教だが、女王顕在時は大司教の上に女神の代行者たる女王が君臨するため、女王から資金提供や指示を受けた大司教が大聖堂の運営などを行っている。
大聖堂の政務室には女王型アンドロイドが常駐しており、基本女王の用事がない場合は微動だにせずに充電器の役割を果たしている専用椅子から動かないが、相談がある場合などにアンドロイドに話しかけるとリアルタイムで女王に声が届くし、女王の操作によってはアンドロイドの視界も見えるし、女王の声を届けたり本体とのリンクによる遠隔操作も可能なため、大体の書類仕事や話し合いはこのアンドロイドを通して行われる。
こういったアンドロイドが各都市の教会、首都の大聖堂、大宮殿などの要所にそれぞれ髪型や服装の多少の差異はあれども同じ機体が常駐しているため、女王本体が大宮殿の外に出ることは滅多にない。
尚、女王が各都市を見回りたい時などは部屋から勝手に出て勝手に街に繰り出したりしている。アンドロイドへの通信は各要所の責任者の端末から可能なため、連絡すれば駆けつけてはくれる。
女王が次の代行者が生まれていない状態で退位し、表舞台から姿を消した時代もある。だが、どうしても困り、主の意向を尋ねたくなった際に当時の大司教がダメもとでポツポツとアンドロイドに向けて愚痴のように困りごとを溢すと、数瞬の間のあとに、やはり駄目かと肩を落としたその瞬間に、呆れたようなため息の音と久々に声を出すかのようなかすれ声で応答があり、腰を抜かしたという話が代々の大司教に語り継がれている。
結局、その時代に王代を務めていた人間がどこからともなく連れてきた金髪紫目の幼子を自分の子供の伴侶として公表し、即座に女神の代行者として女王に君臨したのであった。後にその王代は、実はその幼子は既に退位済みの先代女王を努めていた王代の姉の娘であり、王代の子供の従妹にあたるとの語っていた。王代は先代女王と年が離れた弟であったが、その幼子があまりにも姉に似ていたため、彼女に王の玉座を返還しなければならないと思ったのだと嘯いていた。