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山城まつり
2025-12-13 21:02:25
17140文字
Public
クリムゾン・ジェネシス
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シャルラッハロートの診療録─クリムゾン・ジェネシス─Ep.009【完結】①
前回:Ep.008
https://privatter.me/page/69341936badd5
シリーズ:
https://privatter.me/user/YamashiroMatsuri?category=91299
もうひとつのエンディング:
https://privatter.me/page/693e5f138478f
クリムゾン・ジェネシス、ようやく完結しました!
エピローグが長いんよ……。クライマックスで散々いじめた翠を救うための「蛇足」のパートです。
本当に蛇足かもしれないし、うまく書けなかったんですけど、翠にも救済があってほしいなという祈りから生まれたエピローグ。よければ最後まで、楽しんでいただけたら嬉しいです!
もうちょっと色々改稿して、文庫版に落とし込めたらいいなと思います。よろしくお願いいたします。
それでは、よき時間を提供できますように。
※本シリーズは医療従事者でない人間の書いた医療の描写を含みます。症例論文、手術動画、医学書などを参考に執筆していますが、現実の医療と異なる場合があります。特に本シリーズは「魔法医療」を描いておりますので、現実の医療と大きく異なる部分があります。
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あとがき
このたびは拙作『シャルラッハロートの診療録─クリムゾン・ジェネシス─』を手に取ってくださり、誠にありがとうございます。最後の1ページまで旅をしてくださった皆様──前作『ヒイロノカイ』から来てくださった方にも、初めましての方にも、どちらの方にも心から感謝します。
本シリーズは一貫して「医療に馴染みのない人々に贈る、親しみやすい医療もの」をテーマにしているのですが、いかがでしたでしょうか。複雑な医療シーンをできるだけ可視化して誌的に描いたつもりではいるのですが
……
面白かったよ!なんとなく分かったよ!という感じであれば嬉しいです。
さて、本作は「人は、どこまでが人間でいられるのか」という問いを中心に据えているのですが、これについて最後に語ってみようと思います。お時間が大丈夫な方は、もう暫しお付き合いください。
この物語を書きながら、私はずっと「普通」と「特別」という言葉について考えていました。力を持つ人間は特別なのか。周りと違う人間は、普通ではないのか。──これは、物語のためだけでなく、私自身が長く向き合ってきたテーマでもあります。
私は実は、いくつか障がいを抱えています。そのせいで、かつて「あなたは普通じゃない」と拒まれた事もありました。自分だけが線を引かれ、世界の外側に立たされたような、そんな痛みを知っています。
けれど今、障がい者福祉の現場でスタッフとして働いていると、ふと気付かされる瞬間があるんです。
障がいがあろうとなかろうと、人はみんなそれぞれに力を尽くして生きている。
出来る事も、出来ない事も、誰にだってある。
「普通」かどうかなんて言葉は、本当はどこにも存在しないのだ、と。
翠は、「普通の人間でありたい」と願う青年です。
東雲は、「特別でありたい」と願った男性です。
一見対照的に見える二人の願いは、実はとても身近で、誰もが一度は抱くものだと思います。
そして翠は最後に、自分が苦しくても誰にも打ち明けず、人と違う存在であると受け入れて生きる道を選びました。それは言ってしまえば、「障がいがあっても、誰にも頼らずに生きていく」と決めてしまうような、悲しい答えでした。
だからこそ──蛇足に思えたかもしれませんが、必要なものとして本作のエピローグを書いたのです。翠を救うために。彼に、教えるために。
人は、頼っていい。
分かち合っていい。
痛みを渡して、支えてもらっていい。
それは決して「普通じゃない」なんてことはない。
誰だって助けられて、助け合って、生きているから。
翠を最後に照らした光は、「違っていても、人間として生きられる。人間として見てくれる人がいる」という、ささやかだけれど確かな救いでした。これは私自身が、福祉の現場でようやく見つける事が出来た答えでもあります。
この物語に込めたのは、特別でも普通でもなく、「ただ一人の人間として生きていい」という願いです。もしあなたが、翠の姿から少しでもその光を受け取ってくれたなら、作者としてそれほど幸せな事はありません。
結びに初稿から応援してくれているDiscordサーバーの皆様へ心から感謝し、〆させていただきます。
ここまで読んでくださり、本当にありがとうございました。
もしまだ前作『ヒイロノカイ』を読んでいない方がいましたら、よければそちらもどうぞ
……
。
またいつか、あなたとどこかの物語でお会いできますように。
この物語の向こうより、愛を込めて。
山城まつり
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