5hi
2025-11-26 16:31:31
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ジョカステⅢ 2幕の考察と自己解釈

【前置き】
上演誠におめでとうございます!!!!!!!!お世話になっております!!!!!!!!
スパイ皆出して、舞台映えするようなアクションも作って、そのうえでスパイミステリとしてのジョーカーゲームのファンも好きになれる脚本にするの大変でございましたでしょうな…ということで西田さんへの謝意を込めて。
今回のオリジナルエピソードを咀嚼してみたので、2幕で誰がどう動いているのかを把握するヒントとかになればと思います。
最大限いいように解釈してます。そう思って観たらそう見えるかもくらいのものだと思ってお暇にお読みいただければ幸いです。
記憶違いなどご容赦ください。

すみません、長いです。

2025/12/7:その後の観劇で思ったことを整理してリライトしました。

【2幕の話】

まず舞台ジョーカー・ゲームⅢは、神永を主演とする以上、アニメにも取り上げられたエピソード”ロビンソン”の話をメインに据え、舞台全体を通してそのロビンソンに重ねられる構成になっていると言えると思っています。
眠れるスパイ(スリーパー)の存在、スパイとして露見することがメリットになるシナリオ。既存エピソードのロビンソンがただのダイジェストで終わってしまうのは勿体なく、それがベースに構築されているストーリー展開だと嬉しいなと思った次第です。
何度か台詞に上がる「ロビンソン・クルーソー」は、今回の任務におけるスリーパー(二重スパイ)の存在を指し示す符丁として機能し、Ⅲの骨子となっています。
「そういえば、ロビンソン・クルーソーの冒険には《続編》があるらしい」(原作引用)に答える、ロビンソンのエピソードの”その後”として展開するオリジナルエピソードに位置づけられるような作品でした。

各陣営に分かれ、主に4つのエピソードが同時進行するので、全体を把握するのめっちゃくちゃ大変でした。機関員じゃないので
あと多分やっぱり絶対1幕の時点で今回の田崎と福本は二重スパイだと思います。OPとか、1幕の田崎とかに伏線にとれる動きがあると思うのですが、長くなるので割愛します。その体で書いています。

―――

今回の2幕における、結城中佐およびD機関の主目的は【各国を疑心暗鬼に陥らせ、大戦の開始を遅らせること】
主に2幕冒頭で各員に指示を出す中佐の場面から、これが組み立てられる。大きく印象づけられるのは「互いの国が疑心暗鬼になればなるほど時間を使う」「開戦は避けられない」という言葉と、0時直前を指す懐中時計のカット。

それぞれの機関員の“任務”は以下の通り。

神永「対日本要求案の中身を掴む」「SISとGCHQ間の通信内容の調査」
福本「“帝国陸軍”のスパイの存在を米露に伝える」

甘利「神永と連携し米国内の開戦派の動きを調査」⇒打電内容の暗号解読。及び三好(ベルリン)と連携。

三好・波多野「情報源である独地下反戦組織の一斉拘束を阻止」「内通者の存在をSDに伝える」

実井「犬丸と調査書の護衛」
田崎「(陸軍のスパイとして)犬丸と調査書の護衛」「陸軍の開戦反対派の動きの調査」⇒2件目は三好の台詞から推察。

これらによって、開戦が避けられないとしても、大戦までの時間稼ぎをするという筋書きになっている。


・東京組(実井・田崎)
総力戦研究会の犬丸チーム。ここ本当に複雑で初日であまりにも翻弄されてしまった。田崎の件があまりにも信じられなくて。機関員が寝返るはずない気持ちと脚本が何をしてくるか信じられない気持ちが戦ってまったく冷静じゃなくなってしまった。とらわれすぎ。
犬丸の提言するであろう対英米抗戦力調査書の報告内容からみて、陸軍の開戦派が調査書を奪取し、犬丸を暗殺することを阻止すべく、実井の任務として「調査書と犬丸の護衛」が言い渡される。
山岡(実井)配属時点で犬丸の助手の國崎が陸軍のスパイということに実井はすでに感づいていそうだなと視線を見て思う。

次に、犬丸襲撃時、陸軍から犬丸の護衛として配属された蔵島中尉(田崎)と邂逅する。あそこの実井、犬丸が襲われる格好の機会だから、故意に部屋に入らずに様子をうかがったように見える。
敵襲の中、乱入してきた田崎と一瞬のアイコンタクトで互いと分かり、実井はわざと田崎に殴らせ「何も知らない助手として襲撃に巻き込まれた」フリをする。
ここで蔵島が犬丸に「急がねばなりません。」と話すのは陸軍急進派の意思であり、調査書の情報を早く手に入れたい動きが見える。
田崎と実井が呼び合うのはさすがに無用心か?と思いつつ(そもそも指向性を持たせて会話できるので気にしなくてもいいのかもしれないが)、田崎が「陸軍」と「D機関」から「犬丸の護衛」を任務としている旨が共有される。
別の立場から同じ任務を受けたことで、田崎が「結城中佐が何を考えているか、になる」と実井に話すが、この時点で、二人もお互い中佐の狙いについては完全には見えていなかったのではないかと思う。この「互いが疑心暗鬼に陥ること」も中佐の目論見の一つ。
ただ、ここで拳銃を実井に渡すことから、もしや田崎は中佐が実井に出す指示については把握して動いているのではないかと思う。

中佐に報告をする場面で、実井が「田崎の任務について聞いていなかった」のも、「知らされていない情報は抜かれない」という中佐の思惑ではないか。(ロビンソン深読み)
「田崎がD機関の実井の協力者であること」は隠されるべき情報“だった”。だがそれが仮に「もう漏れてもいい情報」ならどうなるか。陸軍の蔵島には「護衛のふりをして暗殺せよ」という真の目的があり、それを悟ったD機関は「犬丸護衛のために寝返った“田崎”を消しにかかる」構図になれば、暗殺をもくろむ急進派が「その隙を狙う」ことになる。
そうすると、田崎の方は実井が潜入しているのに気付いたうえで「仕掛けた」。ただタイミングは二人が互いに気付く前だったのが気になる。ここは描かれていないので想像だが、前のシーンも含めて、田崎は実井の投入をやはり事前に把握していたのだと思う。そうでないと辻褄が合わないのはもちろん、スリーパー側での立ち回りを想定すると田崎は山岡(実井)を知っていると考えてもいい気がする。
そして、田崎が犬丸を殺そうとしたように見えたから、「田崎」と機関員の呼称をわざと使って、実井から探りを入れたのではないか。
中佐の思惑が把握できているのならそれで納得できるが、なら一体いつから実井が中佐のシナリオについて確信めいたものを持ったのかが気になってくる。
中佐の「抹殺せよ」はあまりにわざとらしく、D機関員であればそれが言葉通りの意図のはずはない。実井も「D機関の掟から云々」と(それはどういう意味ですか?)と暗に聞いている感じがある。というか、思惑を読んで中佐にカマをかけたのかもしれない。教えてくれなかったが。
とはいえ教えられないとわからないような機関員はいないし、先述した大目的(開戦の遅延)に気付けていないはずはない、あるいはそれは大前提の認識と解釈してるので、そのうえで中佐にはぐらかされたことから、結論「疑心暗鬼を演じよ」が導き出されるのではないだろうか。それに、この場面での会話は周囲に聞かれることを目的としてもいるのであれば、真意については伏せて当然。
だが、中佐の「“必要とあらば”田崎を抹殺せよ」という指示自体は、俯瞰すれば完全に嘘というわけではない。実井は彼なりに、無論通常ならその任務命令自体が不合理だが、それを遂行する必要がある可能性を組み立て、結果本当に田崎を撃つべき場面が訪れるまで待つことになった。
つまりは「実井は必要であればそれを遂行できる」と中佐は踏んでいてこの任務にあてたとも言える。また、実井は「実際は田崎を疑ってはいないが、“抹殺”を選択する場合について思いめぐらす時間」が発生する。

ところでベンチで実井さんの持ってるパンって犬丸先生用の買い出しですか?
落としたパン人にあげないでほしい。でもこれも示唆的にとらえるならいろいろありそう。(犬丸にしろ田崎にしろ、命拾い的な、本当は殺すなの意など)それと「田崎が寝返った可能性がある」の時の羽ばたきとカラスの鳴き声は反転=寝返りのイメージだろうか。

その後、田崎に対して「犬丸暗殺の指令」について探りを入れているように見えて、実際は「(別の陸軍のスパイが)犬丸暗殺の指令(を受けていることはご存じですか)」という意味で、田崎に陸軍急進派のスパイ(國崎)の存在を共有し、目的を確認している。
「開戦はもはや避けられないと思います」と話す山岡は犬丸ではなく蔵島と目を合わせている。「負けたとしても」に反応する蔵島はあくまで田崎の演技で、このひと悶着も國崎に見せつけるのが本来の狙い。
「生き延びるための!生き延びて(守る)」という山岡の言葉の後、犬丸先生を見送って「死ぬな殺すな。それが任務です」とクールな実井さんが現れるところ。みんなが好きな実井さんだ。
生き延びることを目的とするのは機関員としても違いない言葉だと思うと、それが実井の本心でもあったらなんて思いつつ、言葉の裏には酷薄な、意図の読めない彼の顔がいるよう。ここでもし田崎がほんとうに実井の芯に触れていたとしたら、それはそれで熱いと思う。
言葉を見つけたからと言って、それが「誰の」ものかは簡単に隠れてしまうような気さえする。それでも山岡の言葉で犬丸は、開戦したとしても多くの命を守るためこの調査書を完成させること、反戦の立場からそれを提言することを決意し、「明日にはできる!」と歩を進める。
この「明日」。つまり、0時を越える、タイムリミットが来る。開戦に向けて時間が進んだという決定的なタイミング。
日本、アメリカ、ドイツ、世界各地で機関員たちが同じ時間を生きていることを明確に提示し、各ストーリーのクライマックスに向けて足並みが揃う。
同時並行で進む各シーンが、連続している物語の構造をみせるこの感じ舞台ジョーカーゲームだ!!となって大変熱い。

ついに調査書ができてしまった以上、陸軍側は犬丸をこれ以上生かしておくことができなくなるため、田崎と実井は國崎という敵の排除に動くことになる。
田崎は陸軍のスパイ蔵島として、國崎の代わりに犬丸を殺し、國崎に調査書を渡すように見せかけつつ、実井は山岡がスパイであることを露見させて調査書の奪還と暗殺阻止に入って競り合う。
犬丸先生が「私の命に代えても調査書を守る」とたびたび話すが、それは「死んでも情報を渡さない」という意味で、スパイの役目にも重なるように思う。だから実井は「先生は間違っていませんよ!」と言うのだろうか。
ここの大立ち回りも、一旦実井の手元に調査書があるので、國崎を犬丸と二人にしてもいい(ほんとか?)として、一度撃つのを逡巡する実井をみるとやはり「撃つのは今かどうか」を考えているように思う。撃つにしてもまだ國崎が生きている以上ここで行うメリットはない。これも「裏切ったと信じたくない実井」の演技なのかもしれない。
対して「結城中佐は気づいていたか」「あなたが陸軍に寝返ったことをですか!」~「それを判断するのは、私たちではありませんよ」のくだり、田崎が実井に「撃たせる」導線を引く目的でわざと言っていたら、熱い。激情を演じながらクールな本心を伝えたのは実井への意趣返し(だったらいいな選手権)。

最後、落ち延びてきた山岡、追手の蔵島との対決。まず調査書が戻ったことで國崎の油断を誘い、蔵島が撃たれて見せることで國崎を動かす。実井が撃った後、わざと「田崎さん」なんて呼ぶのも餌でしかない。
ようやく動かざるを得ないと判断した國崎を二人がかりでノックアウトして任務完了。田崎が防弾ベストから弾を抜いて見せるけど、実井が寸分の狂いもなく田崎の左胸撃ちぬいているのがわかる。それで「信じていましたよ」とか抜かしますわ実井さんは。
止めに「もちろん、『ロビンソン・クルーソー』を読んでいましたから」と明確に「田崎はスリーパー(協力者)である」と種明かしが入る。お前も読んどったんかい!課題図書か。

田崎の真の任務は「蔵島を犬丸暗殺役に見せかけることで陸軍急進派を牽制、対抗するD機関の実井とぶつけることでスペアあるいは漁夫の利を狙う國崎を炙り出して完全阻止」だったらいいな。これは國崎が陸軍側のスパイなのに機関員一人より優秀だったらちょっと悔しいじゃん?みたいなお気持ちです。
田崎自体は国崎の視点から味方に見えている必要があり、D機関のスパイかつ、陸軍の護衛に見せかけたアサシンであること、まで透かしたうえで、最終的にはD機関側であることだけはバレないように動いた。言ってる意味わからん。多層すぎる。
だし、蔵島が二重スパイとして陸軍側に「D機関のスパイが邪魔をしている」と伝えていれば、それを排除しなければ犬丸の暗殺ができないという時間稼ぎになるため、山岡vs蔵島がこじれればこじれるほど、犬丸暗殺までの猶予ができ、結果として犬丸は護られ続ける。
この「時間稼ぎ」が目的だったからこそ、実井の「田崎さんの速さは知っています」がかかってきて、いつもなら田崎がさっさとマトを見つけて排除しているはずではないかという疑問へのアンサーになる。
以上。


本当に???????????????幻覚過ぎない????????????見れば見るほど中佐の操る緻密な連携プレーに見えてくる。
実井はⅡのダブジョの前後如何によっては「結城さんのことだからまた二重スパイ~?」と思いそう。蒲生がいないのでダブジョ前かも。そもそも世界線違うのはそれはそれとして。
田崎が“速い”とか実井が“撃てる”とか、アニメから拾ってきた解釈なのかと思うと味がする。(勝手にさせている)