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ろころころ
2025-11-18 13:15:47
7935文字
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pk擬短編まとめ
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「ここから先は危険よ。貴方は帰りなさい」
声色に深刻を滲ませ、琥珀色の瞳でじっと此方を見つめるガラルの守護者に逆らえる者などいない。いないはず、だった。
しかし、ルビーはそこらのポケモンとは違う。彼は昔から人一倍勇敢で、頑固だった。
ルビーは彼女の忠告を否定した。
守り人の女────グロリアは驚き、細まっていた瞳を丸く輝かせた。
「何故なの?ルビー、貴方がこの問題に首を出す必要なんて」
「あるに決まってるくね?ザシ姉、行くんでしょ?俺一応
ここ
ガラル
出身なんだけど、忘れたカンジ?酷い、酷すぎてルビーちゃんは泣いてしまいました
……
しくしく
……
」
ルビーは泣き真似をしてみせた。
「知らない方が良いこともある。賢い貴方ならわかるでしょう?」
「ザシ姉さ、あんた一人だけでどうにか出来るって自信あんの?ウケる」
「
……………
」
「俺の両親が死んだのって、クソトカゲとザシ姉のせいだと思うんだよね」
「それは
…
」
トラック運転手だった彼の両親は『メフィスト』の一員に脅され、テロ行為に協力することを余儀なくされていた。それを、『ファウスト』に殺された。テロを止めるという正当な行為の裏にも、犠牲と悲しみは隠されている。
グロリアには一般市民を守る責務がある。それを果たせなかった時点で、グロリアにも責任があるのだと自覚していた。
「トカゲはボコボコにしといたけど、流石に女の子に手上げるワケには行かないじゃん?ルビーちゃんって紳士だし」
「だから、同行させろと言いたいの?」
「そゆこと」
よろぴく〜とチャラ臭い素振りでうさぎはフラフラと立ち去った。
グロリアにとって、ルビーは"ガラルの子"。
つまり、守るべき存在。
本来であれば巻き込むべきではなかった。
きっとあれは、彼なりの故郷への向き合い方であり、グロリアへのエールなのだ。
──────そう信じる他ないだろう。
******************
ガラルの夜は長い。
夜が更けても尚、光の灯る街と暗闇の中に風で木々が擦れる音のみが聞こえるワイルドエリア。このコントラストがガラル地方のアイデンティティとも言える。
グロリアは穏やかに揺れる水面を眺めながら、溜息を一つ吐いた。
ルビーは一晩ホテルに止まった後、昼頃にグロリアの元へ向かうと行っていたか。折角ガラルに帰ってきたんだから弟のところにでも顔を出してやれと言えば、「アイツは彼ピとイチャイチャしてるからやーだぴょん」と言われた。
ああ、結局巻き込んでしまった。
けれども、危険を犯してまで自分を応援してくれる人が、着いてきてくれる人がいるというのは、やはり少しは嬉しいものだ。
それと同時に、そこまでこの故郷──────ガラルを愛してくれているということも。
「
………
護るって何かしらね、アレルヤ」
グロリアにはわからないのだ、なにもかも。
グロリアの祖父母の時代、急速に増加した『ガラルギャング』の勢力に人々は平和な日々を奪われ、彼らに怯え暮らす生活を余儀なくされた。ギャングの蔓延を阻止出来なかったグロリアの祖父であり、当時の
"守り人"
ザシアン
は、人々からの信頼を失い、徐々に"守り人"の記憶も人々からは失われていった。
グロリアは、それらを取り戻し、ギャングの代表格である『メフィストフェレス』を撲滅することを最終目的として動いている。
そう、この時のために準備は重ねてきた。
必ずや、今回こそは成功させてみせる。
今宵には、一族の──────
否、ガラルの未来がかかっているのだから。
だから今宵、グロリアはガラルの"守り人"として、その聖剣を振りかざすのだ。
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