【シャアム】Road Trip!

シャア×アムロ。現パロ。ふたりで運転して旅行に行く話の詰め合わせ。今後もっと増やしたい。シャアムwebオンリーにて書かせてもらいました。


3.


 目の前で丸くなる身体を後ろから抱いて毛布に包まった。引き寄せた時にアムロは一瞬びくりと震え、舌打ちをした。強張る背中に額をつけると彼の体臭をこっそり吸い込んだ。
「夜は冷えるぞ。車は断熱されていない」
「だからって……
 アムロは腕の中で嫌がるように身を捩るが、本気なのか分からない。
 彼は一見、譲らないように見えて押しに弱い。それが分かってからは以前より望みを伝えることができるようになった。成功の確率が読めない内は行動しない癖は抜けない。きっとこの先もそれは変わらないだろう。
「冬だぞ。凍えたいなら知らんが。そもそも宿が取れなかったのは君の過失ではなかったか」
 アムロの頑なな意地を非難で突くと、抵抗は止んだ。素直ないい子だ。大人しくなったアムロの首筋に顎を乗せて唇を寄せた。
……おい。過剰だろう、それは」
 いいや。言葉にせずに首を振った。
 赤く柔らかい癖毛が鼻先を擽る。私が黙ると彼も途端に静かになる。それが可笑しかった。
 寂れたPAで、アムロの愛車を今夜の宿にした。ワゴンの後部座席をフルフラットにし、私たちが恐る恐る寝転ぶと車が後ろに沈んだ。アムロは比較的小柄でひとりで眠るには問題はないだろうが、隣に彼よりひと回り大きい男も寝転ぶにはやはり狭かった。
 普段であればアムロは容赦なく文句を言うところだが、負い目があるのだろう。口数が少なく、私の無遠慮な振る舞いに噛みついてはこなかった。
「おやすみ、アムロ」
 外は寒いがここは――彼の隣はあたたかい。