トウメイ希望
2025-10-11 16:22:43
3789文字
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【ルデナナ】まめまめしいてまめ その1【ラブコメ】

牧場物語シリーズ「三つの里の大切な友達」の二次創作です。以前は某所で公開していたのですが、諸事情により非公開にしたためこちらにひっそりと。
ひたすらナナミの手にマメができる話。ルデゥスが応急手当てしてくれます。大工のルデゥスは多少の怪我なら経験則で応急処置できそうですよね。

【注意】
・がっつり手マメ書き込んでいます。痛いの苦手だときついかも。
・キャラ崩壊気味です。何でも許せる方向け。
・作中の応急処置はあくまでも民間療法です。話半分で聞いてね。



「ハロンガ、ルデゥス! お届け物だよ~」

 何でも屋「レラシオン」を訪ねると、音が止んだ。
 紺碧の髪を潮風に揺らして、青年が顔を上げる。
 強面で仏頂面だが、もともとそういう顔なだけであって、決して怒っているわけではないらしい。

「この間たのんでいた品物みたいダナ。アリンガ、ナナミ」

 荷物を渡そうとした瞬間、手にピリッと痛みが走った。

「──いたっ!」

 反射的に手を引っ込める。荷物が落ちて、軽い音を立てた。

「あっ……ごめん、ルデゥス!」
「気にするナ。それより、どうしタ? どこか痛むのカ?」

 慌てて荷物を拾おうとするのを制されて、ナナミはとっさに手を隠した。

「ううん、平気。マメができただけ」

 ルデゥスは納得したように「あー」と声を上げると、自分の手のひらを見せてきた。

「地味に辛いよナァ。オレもよくできるから分かル」

「わ、ほんとだ」

 長年の大工仕事がタフにしたのだろう、手の皮はずいぶんと厚そうだが、それでもマメはできるらしい。
 とはいえほとんど治っていて、既に乾いている。

「私のも、はやくこれぐらい治らないかなぁ。何でも引っかかって痛くて」

 共通の苦労は、心を近づける。ナナミはつられて、震える手を見せた。疲労のせいで震えてしまうのだ。
 瞬間、ルデゥスは精悍な顔をしかめた。

 「これは、相当痛そうだナ……よく見せてクレ」

 言うと、ルデゥスは、ほっそりと薄い女の手を、大きく分厚い男の手に取った。
 激務のあまり血管まで痩せてしまったかのように、ナナミの手は冷たい。

 ナナミはさっと顔をこわばらせ、近づかれたのと同じだけ、顔をのけぞらせた。
 ルデゥスは気づかずに、じっと傷口を観察している。

 明らかにルデゥスのマメとは様子が違った。
 一つのみならず何か所も。既に破け、柔らかい薄皮はめくれ、赤い真皮はむき出しのまま。
 まだ生々しく湿っていて、見ている間にも血が滲み出しそうだ。

「こうむき出しじゃあ、何やっても傷口に当たるダロ?」
「う、うん。だけどばんそうこうもすぐに取れちゃって……

 指先ならともかく、手のひらなどは、農具をひと振りしただけではがれてしまう。いちいち貼りなおしていたら仕事にならない。
 結果、気合で農具を振るいながら、傷口をかばって変な持ち方をしてしまうから、マメは増える一方だった。

「この位置は指先と違って、汗で滑るからナ。コツがあるんダ。
 よし、ナナミ。少し時間をくれないカ? マメの応急処置なら慣れてル」

 そう言うと、ルデゥスはナナミの返事も聞かずに歩き出した。