蜂宮
2025-08-04 04:40:27
4316文字
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探教学パロ

ノトルキの学パロが書きたァい!という気持ちで書き始めたけれど、普通に何故かルキノさんが講義していそうな科目の単語を調べたり流れを調べたりしていた時間の方が長くなってお蔵入りになりそう。

後2000文字くらい書いたら支部に流すかもしれないくらいに続き書くの気が重い。

世の中は金が全てだと思う。
ノートン・キャンベルにとって金は三度の飯よりも大切なものだと自負している。
大概が幼少期の頃に父子家庭で苦労した経験からくる考えではあるが、21年生きてきて今のところこの認識を覆すような出来事に出会ってはいない。

そんなノートンは、通っている大学から程近い場所に居を構えているコンビニでバイトをしていた。
理由など勿論明白なもので、学費や食費の足しにするため。その他にも少しでも貯えができるようにと考えた結果であり、周りのクラスメイトからは呆れたような顔をされることもしばしばある。
「ノートンは金の為なら寝ずに働くらしい。」
サークルの誘いをバイトを理由に断った時にそんな言葉を吐かれた事もあるが、当たらずも遠からずという感じなのかもしれない。
こうして、頼まれれば二つ返事で夜勤帯まで勤務に入ってしまったりするのだから。

どうしてもシフトの予定が付かずにオーナーなら泣きの電話がかかってきたのは昼過ぎで、どうしても明け方4時頃までいて欲しいと頼み込まれてしまった。
ノートンとしても明日からは新しい講義の科目がスタートするので早めに眠りにつきたいところだったが、給料に色を付けると言われた瞬間にそんな事ははるか遠くへとすっ飛んで行った。

結果、酷い眠気を抱えたままこうしてレジ前で暇を持て余している訳だが。

「ふぁ

ここまで人が来ないものなのかと感心してしまうが、この辺一帯は大学や高校がひしめき合っており朝から夕方はとても混む。普段そのまま時間帯でしかシフトに入ることはないため、こうして夜中ともなれば住宅街でもないこの場所へ足を運ぶものは殆どいないと今になってようやく気付いた。

(今後この時間に入るのは有りかも。)

これだけ暇で時給も良いとなれば、睡眠時間を調整すれば良い稼ぎになるかもしれない。
ノートンがそう考えて手元の手帳で予定を確認していると、滅多にならない入店音が鳴り響いた。

「あ、いらっしゃいま、せ

パッと入り口の方を向いて声を出すものの、そこに立っていた人物の異様な雰囲気に思わず言葉が途中で突っかかってしまう。
フラフラと店内に入ってきたのは、所々謎の薬品でも引っ掛けたように汚れた白衣を身にまとった、痩せぎすの酷く顔色の悪い若い男だった。

その胸ポケットには首から提げた何処かの会員証か学生証でも入っているらしく、生憎と内容までは見て取れなかったが遠目から見た顔立ちからしてどこかの大学の研究生だろうとノートンは当たりをつけた。

チラリと壁にかかっている時計に視線をやると、丁度日付けが変わってから5分ほどしたあたりで、こんな時間まで研究で食事も取れなかったのだろうかと少しその青年を気の毒に思った。

足取りは覚束無いものの向かう方向に迷いがないことから、青年はこのコンビニによく来ているようだ。
他にすることもないノートンは、彼の動向を注視してしまう。するとコーヒーと栄養ドリンク、それにカロリーメイトというあまりにも不健康の代名詞のようなレパートリーを手に青年はレジへと向かってきた。

間近で見ると青年の頬は痩けており、入店時に見た時よりも歳上にも見える不思議な雰囲気を醸し出していて、それにノートンは少し戸惑いを覚える。
研究生とは言え、この時間までかかるような大掛かりな作業なら院生なのだろうと勝手に当たりを付けていたためだ。

お支払いは」
「カードで。」

ああ、どうやら成人ではあるらしい。
慣れた手付きで会計を済ませると、青年は袋に入った品を手に取り小さな声で「どうも。」と言いひったくるように袋を持って出ていく。

男にしては少し高めの声だったなとノートンはどことなく思いながら、自分も4年に上がったらあんな顔をする程に忙しくなるのだろうかとなんとも、腹の底に鉛のような重たさが沈んでいく気持ちになった。