DRRV11037
2025-08-03 19:46:02
7329文字
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DRRV: Prolonged 後編




彼らを制裁したモノクマは、満足気に短い手をぱんぱんとはたいて息をついた。どこで呼吸をしているかは分からないけど、とにかくそういうモーションをしてみせたのだ。

『ふぅ、我が子たちとのスキンシップを堪能したー!まったく、可愛くて仕方ないなぁ!』

「モ、モノクマーズが吹き飛ばされてるけど大丈夫なの?」

あっ、違う。あの謎めいたヌイグルミより、まず私たちの心配をしなきゃいけないんだった。
モノクマは私の問いに答えず、また奇異の目でそのボディを観察する人たちを咎めることもなく、ただ静止して各々の好きにさせている。

白跳さんは新たに現れた白黒のクマを見上げて、隣の彼女に話しかけた。

「また新しいヌイグルミさんー?」

「そ、そうみたいなの。モノクマーズもモノクマさんも、動き方とか喋り方からみて、ヌイグルミというより自律式のロボットなんだけど

人形作家の形代さんが慎重に分析した。確かにラジコンで操作できる範疇を超えている。でも一方で、自分で滑らかに喋ってパンチを繰り出すロボットも常識の範疇を超えているような……

「で、でも、ただのロボじゃ、なさそうっていうか……感じない?ふ、不吉な気配とか、さ」

黒原くんがおどおどと口を挟んだ。話すときの癖なのか、引き攣った笑みを浮かべている。ちょっぴり気味が悪い。

『ねぇそもそもヌイグルミでもロボットでもなくて、ボクはモノクマなんだけど』

モノクマは脅すようにシャキンと尖った爪を出して見せた。えへんと言って付け足す。

『そして、この才囚学園の学園長なんだよ!もっと敬意を表してもらいたいね』

「す、すみ"ませ、モノクマ様ぁ!!」

黒原くんは速やかに土下座した。大丈夫かなあの子……とても気が弱いのか、とてもノリが良いのか。

「学園長?」

夜深くんが呟いた。小さく唸りながら思考を巡らせている。警察官だけあってこの状況下でも冷静さを保っている。

「いやいやそもそもこんなトンデモロボットのおる学園なんてあらへんやろ。な、ないよな?普通ないよな?」

「ないから安心しろ

小栄くんにまたもやロボット呼ばわりされたのが気に食わないのか、モノクマはすっとぼけてはぐらかした。

『さっきから何の話?ボクの中身は夢と絶望と真綿でいっぱいだよ。可愛い我が子たちの操る、脳ミソ空っぽのエグイサルとは違ってね』

『あいつらは、ぷりちーなモノクマーズだけが操れる、搭乗型のロボット殺人兵器だからね』

モノファニーが茶目っ気のあるウインクで補足したけど、台詞の中身は可愛いとはとてもいえない。

「高性能ロボットに殺人兵器ってスケールヤバくね?こっち丸腰よ?」

軍人の裁門さんはモノクマたちの戦力が気になるようだ。確かに、私たちを殺すかもしれない殺人兵器はとても恐ろしい。でも私が気がかりなのは──もっと恐ろしいのはそっちじゃなかった。己を奮い立たせて、あの言葉について質問する。

ねぇ。さっきのコロシアイってどういう意味なの?」

モノクマはよくぞ聞いてくれましたと言わんばかり、嬉しそうに独特の笑い声を上げた。

『うぷ……うぷぷぷぷぷ。』

「ど、どうして?何がおかしいの?」

『いやぁ……またこの台詞が言えると思うと、ちょっと感慨深くてね』

モノクマはもったいぶって間を置いてから宣言した。



『コロシアイをしてもらいたいんだよね。
超高校級の才能を持つオマエラ同士でさ』