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たかせ
2025-06-16 10:57:39
6427文字
Public
ロウリン小話
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海賊衣装小話まとめ
海賊衣装発表時にテンション上がって書いた小話3本
ページ1・・・面影(着替え中のロウとリンウェルの会話。漫画の元になった話)
ページ2・・・なってよねとは言ったけど(絵から派生。ネヴィーラ雪原に宝探しに来た話)
ページ3・・・熱源(外套着てるなら一度は、と思って書いた話)
ロウリンというかロウ+リンウェルというか両片思い一歩手前……?くらいの感じです
1
2
3
■なってよねとは言ったけど
「あ!ほら、見てあそこ!」
望遠鏡を見ていたリンウェルがぱっと顔を上げて声を弾ませる。
「どこだよ?」
「だからあそこ!あの真ん中の木の影のとこ!」
「影?」
ぐいぐいと外套を引かれ、ロウはリンウェルの頭越しに彼女が指し示す方向を見やった。眼下に広がるのは見慣れたネヴィーラ雪原。フルルが拾ってきた地図を片手にリンウェルは湖を見ているようだった。
確かにその中央には目立つ樹がぽつんと一本生えているが、それだけだ。あんなとこ何かあったっけ?と首をひねりつつ、ロウはリンウェルの言葉に従ってできるだけ目を凝らした。
「
……
別に何も見えねえけど」
「ええ!?嘘!ロウ、目はいいでしょ!?」
「いや、限度ってもんがあるだろ!」
望遠鏡と比べられてはたまったものではない。思わず叫んだロウに、リンウェルは「絶対何かあるのに!」と唇を尖らせるや否やもう一度望遠鏡を覗き込んで位置を確認し始めてしまった。
丸まった小さな背中を見ながら「それ貸してくれれば早くね?」と思わないでもなかったが、熱心に探しているリンウェルに水を差すのは気が引けた。後が怖いし。
若干研究モードに入りかけているリンウェルがぶつぶつと何やら呟いているのを耳にしながら、ロウは半歩前に出て崖下を見下ろした。
今朝降ったばかりのやわらかい雪が陽光を照り返してキラキラと輝いている。日の光を取り戻した雪原はロウの想像よりずっと美しくて自然と頬が緩んだ。
「
……
なあ」
ロウは傍らで望遠鏡を覗き込んだままのリンウェルに声をかけた。
「とにかく何か見えたんだよな?」
「そう言ってるじゃない」
「んじゃ、さっさと行って確かめようぜ」
「え?」
端から彼女の言葉を疑っていたわけではないのだ。リンウェルが見えたなら探しに行けばいい。それがロウの結論だった。
ぽかんとこちらを見上げるリンウェルの体を、ロウはひょいと抱え上げた。いわゆる”お姫様抱っこ”というやつだ。
「え!?ちょ、ちょっと、何?!」
突然の浮遊感と引き寄せられた結果近づいた距離に慌てふためくリンウェル。揺れるリボンの向こうでロウがにやりと笑ったのが見えた。
あ
――
何か嫌な予感がする。
「ちょ
――
」
「舌嚙むなよ」
待ってよ、とリンウェルが口にするより早く、楽しげに笑ったロウの足が勢いよく崖を蹴った。
「わああああああ!!」
雪がちらつく中、リンウェルを抱きかかえたロウはいつぞやのテュオハリムのように崖上から一気に飛び降りた。冷たい風が頬を叩いて、リンウェルは思わず身を縮める。
――
確かに近道だけど!あの時よりは高さもないけど!
ばたばたと音を立てて外套が翻る中、リンウェルは間近にあるロウの顔に向かって、風に負けないように大声で叫んだ。
「こんなところ似てどうするのよ!」
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