【#深淵覗きの断章】夢叶えし者の、終わりの話

“交信”の能力を持つ星の子『ネモフィラ』と、夢見の町のスケーターの、不穏寄りな短いお話。
ふせったーに掲載していたものの加筆修正版となっております。

⚠原作の諸要素に対する独自解釈・捏造・オリジナル設定あり⚠

Fanmade by チーバオ(QiBao)
#sky創作 #sky二次創作


『あの後、私たちの身には辛いことも哀しいことも沢山起きたけど』

 無数の怒号と悲鳴、迫る嵐、暗闇、崩壊の音。
 荒れ果て寂れた夢見の町の、唯一灯りの灯った家。
 夢見の案内人は、蝕む闇の病に臥せっている。
 光景が移り変わるたびに響き渡る、暗黒竜たちの咆哮。

『それでも、こうして皆で夢を叶えるまでのあの日々が、一番鮮やかで輝かしくて、揺るぎない宝物なのです』

 捨てられた地の、昏い緑色の空。
 配管だらけの城壁、黒い海。
 瓦礫の山に変わった市街地。

 その只中で、身体のあちこちから金色の血を流し、
 ズタボロな姿で荒れ行く曇り空を見上げているのは。
 たった今、共に氷上を舞い踊ったスケーターその人だった。

 以前、ネモフィラが捨てられた地で遭遇した、不明瞭な思念達の霧。
 あの中に漂う朧気な思念の一つと、スケーターの姿が重なった。