夜明 奈央
2025-03-30 10:30:18
7101文字
Public 中太SS
 

キモオタ×レイヤー中太

ナナサキさんの描いた後方彼氏面中也とデンジャラスビースト太宰のFA
2025年3月24日〜30日まで連載

 #TAKE1 新衣装試着会


 俺は中原中也。某ゲームのファンで、主に自ジャンルレイヤーの追っかけをしているただの一般人だ。何の取り柄もないから、自分がコスプレをすることもカメラマンとして推しレイヤーを美しく撮影することもできない。絵や小説を書くわけでも、鋭い考察をするわけでもない。俺にできることといったらただ推しレイヤーと自分とのチェキをおかずに毎晩右手と仲良くすることくらいだ。
 そんな俺であるが、なんと今は推しレイヤーであるダザイと付き合っている! 正直今でも夢か詐欺じゃないかと思っているが、もし夢なら一生覚めなくていいし、詐欺なら詐欺で本望だ。全財産どころか借金してでも好きなだけ貢いでやろうと思っている。

 休日の昼下がり。俺はダザイの家で次の現場の周辺情報を調べていた。そろそろダザイが出るイベントの日程が迫っている。何度か参加したことのあるイベントではあるが、ダザイの万全のサポートをするためには事前の情報収集は必須だ。
「ちゅーやー! 新しい衣装作ったから見てほしいんだけどー!」
 そこへ衣装制作に勤しんでいた本人からお声が掛かった。ダザイは主に某ゲームのコスプレをしていて、その衣装は基本的に露出度が高い。所謂えっち衣装という奴だ。ダザイの可愛さもエロさも服程度で覆い隠すことはできないが、それはそれとして恋人のえっちな衣装を見たくない男などいない。期待に胸が膨らむが、そんな姿はダザイに見せられない。
「ん? ああ、いいぞ」
 顔がにやつきそうになるのを必死で堪え、なるべく平静を装って返事をした。
「どう? とりあえず着てみただけだけど」
 ダザイは恥じらう様子もなく作業部屋から俺の前に姿を見せた。ダザイが纏っているのはほとんど紐だった。最早これを〝服〟だとか〝着ている〟だとか表現していいのか怪しい。思わず叫び声を上げて天を仰ぎそうになったのをギリギリのところで踏み止まる。
「似合ってる。可愛いしすげーえっち」
「ありがと」
「なあ、後ろも見せて」
「こーんな感じだよー」
 ダザイはくるりとターンした。その姿を隅々までじっくりと観察する。眼福である。イベント会場でここまで不躾な視線を向けるのはマナー違反だから、完全に恋人の特権である。本当はその美しい腰のラインを撫でたくて仕方がないのだが、今は試着中である。ダザイが撮影を想定して様々なポーズをキメるのを邪魔してはいけない。
「このふわふわもうちょい大きくした方がいいかな〜」
 ふわふわ、といってダザイが指したのは乳首を覆い隠している部分だ。今は乳首がギリギリ隠れる程度だから、確かに少し動いただけでも位置がズレて乳首が覗いてしまいそうだ。
「そうだな。今のままだと事故が起きるかもしれない」
 ダザイの綺麗なピンク乳首を拝んでいいのは俺だけだ。ダザイは男だから本当は事故でも何でもないのだが、考えないことにして深く頷く。
「でもこの衣装、元は巨乳キャラのでしょ? あんまり大きくするとバランスがさぁ〜」
 そう言って参考画像を見せられる。ダザイの胸は絶壁だ(重ね重ね言うが男である)から、忠実に再現したものが必ずしも適しているとはいえない。
 ダザイが悩んでいるようなので、俺も鼻の下を伸ばすのは一旦やめにして、参考画像と今のダザイを真剣に見比べる。元の画像よりは些か小振りに作っているようだ。
「バランスだけならもうちょい小さい方がいいかも……?」
「やっぱり中也もそう思う?」
「けど見えるのは流石に……
「だよねぇ〜これもギリギリだけどこまめに直せばどうにかなりそうな気もしてきたし……時間あるから作ってみて考えようかな〜?」
「あー、そっちの方がいいかも……?」
 なんとなく話が落ち着いたところで、もう一度全体を引きで確認する。
「というか、下の方が問題じゃねぇか? 本物はもっと攻めてんだろ」
 もちろん、もうひとつの見せてはならない場所、局部である。元になった女性キャラにはない逸物がぎゅうぎゅうに収められている。なんなら完全に収めきれていない。斜め下ぐらいから見れば中身が見えそうな気がして、角度を変えて覗き込む。すると、ぐいっと顔を押されて遠ざけられた。
「近づきすぎですぅ! お触りNGですから!」
「なんでだよ」
「本番前に汚しちゃ困るからに決まってるでしょ!」
 ぷんぷんと可愛らしく怒ってみせているが、明らかに先程より局部の膨らみが大きくなっている。そんな姿を見れば無理やり頭の隅に追いやっていた性欲がむくむくと膨らんでいく。
「じゃあ脱いでからならいいってことか?」
 ダザイが小さく息を呑む。それから俺の耳元に囁きを落として、元の部屋へと消えていった。
「ちょっと待ってて」
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