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平和を壊す械たち
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1話✧乱械
✧執筆協力
まめこ様
✧スチル協力
秋楽みのる様
✧
米2ろう様
✧
つきしろ様
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「それで、具体的に血塗られた歴史を思い出させるって言ったってどうするんですか?多少なりとも覚えていれば楽でしょうけど
…
僕たちの概念すらないとなると、かなり難航すると思いますよ?」
ルフレの言葉に、白浪が続ける。
「戦争
…
その概念すらない世界で突破口を見つけるというのは僕達には不適正なんじゃ
…
」
「それについてはある程度方法を考えています。1つ目はこの世界で大虐殺を起こし人間達に混乱を起こすこと。そして2つ目は歴史そのものを変えてしまうこと」
ナーデルの言葉に、先程見せてくれた古い懐中時計のことを思い出し、フィリップが声を上げた。
「過去に戻ることが出来るってさっき言ってましたけど、あのボロボロの時計にそんな力があるんですか?」
「フィリップ様が仰っているのはこの時辰儀のことですね。確かに、一見古びたただの懐中時計のように見えるかもしれませんが強く念じれば戻りたい場所、時間に行くことができる優れモノなんですよ。...とはいえ、24時間が経てば強制的にこの時代に戻ってきてしまいますが。」
ナーデルは時計を見せながら答えた。
「なんだなんだ!面白そうな品物じゃないか!!俺にも見せてくれ!」
それに興味をそそられたグラディエーターは、斜め隣に座るナーデルに迫る勢いで、彼女の手元にある時辰儀を覗き込んだ。ナーデルは彼の手を避けるように時辰儀を遠ざける。
「グラディエーター様、お気をつけ下さい。こちらは見ての通りのオンボ
…
ヴィンテージ品です。それに使用回数は限られているうえに、丸1日が経たなければ現地で何が起きてもこちらに戻ってくることもできません。何かと扱いが難しいものですので、もしもの事が起きないよう厳重に扱わなければなりません」
オンボロ...と言いかけたその時計は、なるほど、相当年季が入っているようだ。
グラディエーターは、俺なら完璧に扱えると思うが
…
と呟きながら、渋々椅子に座り直す。
「うーん、解決策っちゅうのはわかったけど、そもそも悪人がおらんっのがピンとこんなぁ
…
ナーデルちゃん、まだ外には行っちゃあかんのぉ
…
?」
樊凌はソワソワと問いかけた。ここに錬成されてから、彼らは一度も屋敷から出たことはなかった...と言うより、出ることは許されなかった。最初のグラディエーターは実に十日だ。さすがに窮屈なのだろう。
ナーデルは少し考えてから立ち上がり、全員に向けて言った。
「樊凌様の言う通りですね。皆様にはこの時代の人々を見てもらった方が早いでしょう。そのあとにまた色々とお話しましょう。皆様、外出の準備を済ませて玄関にお集まりください。」
「やっと外に出られるのか!この世に生まれてからずっとこの建物の中で窮屈だと思っていたんだ
…
!!」
一番最初に錬成されたため、一番長く閉じ込められていたグラディエーターは、ここぞとばかりに意気揚々と立ち上がった。
「はぁ、嫌になるところだったぞ。1秒でも早くここから出させろ。早く日を浴びたい」
続いて立ち上がったのは、車輪刑の男だ。窓から差し込む陽射しを見れば外は晴天のようだ。日光浴には最適だろう。
「ははは!俺も同感だ!!みなで遠征と行こう!!!!!」
張り切った声を上げたグラディエーターに、ナーデルは声をなげかけた。
「グラディエーター様、遠征と言うほど遠くには行きませんよ」
しかし、その声が耳に入らなかったグラディエーターは、大広間から颯爽と飛び出していく。樊凌は楽しそうにその後ろをスキップしながらついて行った。
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