木蔦(キヅタ)
2024-12-28 15:08:02
16095文字
Public ちょぎくに コメディ
 

遊び相手として恋刀を作ったけどズブズブのめり込んでいく長義くんの話【ちょぎくに】




「最近彼氏が気持ち悪いんだが」
「お前彼氏いたの!?」
「成り行きで」
「成り行きで付き合うの!?まあいいや、それで気持ち悪いって?」
「最初は自分勝手で、我儘で、怒りっぽくて、やなやつだったんだが」
「それなんで付き合ったの!?」
「成り行きで」
「それは聞いたよ」
「で、その彼氏が最近、俺を見ながらニヤニヤしてたりして」
「うわ気持ち悪……
「くっついてくるから邪険にすると嬉しそうにしてて」
「うわ気持ち悪い……
「気持ち悪いから殴ったら、さらに嬉しそうで……
「なに、えむなの……?」
「怖いだろ」
「なんでまだ付き合ってるの?」
「飯奢ってくれるから」
「お前大丈夫!?」

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(うわ!あれ山姥切じゃん!ってことは横にいるの噂の彼氏!?)

行列ができている人気の店。
そこに知り合いの姿を見つける。
隣にはデレデレだらしない顔でくっついている男がいる。

(わ、言ってた通り顔がにやついてる!)

べたべたされて怒った同僚が無理矢理彼氏を押しのけた。アテレコするならば「鬱陶しい!離れろ!」だろうか。

彼氏はズーンと重い空気を背負ってしょぼくれた。拒否されてショックだったらしい。

(まああれだけべたべたされればねぇ……

と、納得しかけたが、同僚が彼氏の肩に手を置き、頬にちゅっとキスをした。
途端に彼氏は元気を取り戻し、ニコニコと先ほど同様、同僚の隣で待ち始めた。

ぽかんとする。
今見たものは一体何だったのか。

(もしかしてこの前のアレって山姥切なりの惚気だったってこと?)

だとすればなんとわかりにくい惚気だろうか。

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はぁ〜〜〜〜!?
あいつあれだけ気持ち悪いって言ってたのにラブラブじゃんかよ!
惚気か!?

ってなった同僚 加州清光

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「おい!この前見たよ彼氏とのデート!ラブラブだったじゃん!イチャついてたじゃん!ヽ(`Д´ )ノ」
「見てたのか」
「ちゅーまでしちゃってさ!お熱いことで!」
「あれは違う」
「何が違うの!」
「あれは荒御魂を鎮めるための儀式だ」
…………
……ああしないと余計うるさいから」
…………
「静かにさせたい時、いつもああしてる」
……お前いつからそんな小悪魔系になったの」

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「ぶっきらぼうだし、素っ気ないし、よく邪険にしてくるんだけど、知ってるんだ。ほっぺにチューする時、未だに慣れなくて、ぎゅって目を瞑ってぷるぷるしながらするんだよ。頬も赤く染まっててさ。キスもぎこちなくて。それがあまりに可愛くって、俺は気づかないフリしてそっと盗み見てるんだ。ね?めちゃくちゃかわいいでしょ?俺からもキスすることあるんだけど、キス待ち顔もめちゃくちゃかわいいの。まるでスープレックスホールド(プロレス技)をかける直前みたいな顔で
「途中までよかったのに、なんでその例えをわざわざ出した!?」

A.掛けられたことがある。

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「彼氏の話を聞いてくれ!困ってるんだ!」
「聞きませーん」
「聞いてくれ!」
「惚気を聞いてあげる優しい加州くんは売り切れでーす」
「じゃあ入荷待ちする!発注!」
「聞かなくても勝手に話すんでしょ!もう!はいはいどーぞ」
「実は彼氏が頭から地面に突き刺さってて
「のっけからクライマックスじゃん。続けて」

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😊「うちの恋刀、アスパラベーコンが大好物で、良く作ってあげるんだ。残さずペロリだよ。大食漢だから困っちゃうよね〜」

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「あれ?アスパラ買うの?お前苦手じゃなかった?」
「今日家に彼氏が来るんだ」
「彼氏がアスパラ好きなの?」
「いやそういうわけじゃない」
……(ㆆ_ㆆ)」
……(;¬ _¬)」
「お前毛嫌いしてたじゃんアスパラ」
……初めて作ってくれたのがアスパラのベーコン巻きだったんだ」
「はぁあん?愛のスパイス効いたから苦手克服しちゃいましたって〜?」
「そういうんじゃない!……ただちょっと食べてやってもいいかなって
( ˘ω˘ )ハーコマッタモンダコリャ

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ブラックだったので、てんで料理はできなかった長義くん。恋刀のために料理に挑戦したんですが、初めて作ったのがアスパラベーコンでした✌️

まんばくんの料理の腕は普通です!
長義くんは恋刀の胃袋を掴むために(早く帰れた日は)修行に勤しんでます。コンビニ弁当脱却!


アスパラベーコン
https://www.kikkoman.co.jp/homecook/search/recipe/00005916/
初心者でも簡単!
巻いて!焼くだけ!
(リンク先は醤油とみりんで味付け)

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1回目
「は?恋刀にチョコを用意してないだって?信じられない。付き合ってるんだよね?え?用意してないのはお前も一緒だって?俺はホワイトデーに返すからいいの。はァ!?喧嘩したいの!?」

3回目
「ほら、チョコ。お前は今年も用意しないと思ってお・れ・が!買ってきたの!ほらやっぱり。ないんだろ?まあいいよ、お返し楽しみにしとくから」

5回目
「はい、チョコ。お前の好きなやつにしたから。え?俺に?用意してあるの?嬉しいけどなんで?え!今回夜はナシって!?……もしかして去年嫌だった?いや無理強いしたんじゃないかと、え!く、国広〜〜♥♥」

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「あ?ああ、お前か。そういえば今日だったっけ?上がっていいよ。ちょっと持ち帰りの仕事やってるから待っててくれる?いや、すぐ終わるから上がって」

:
:

「はぁぁ疲れた……え!?もうこんな時間!?やば……!あいつ待たされすぎて暴れてるんじゃ……!?部屋大丈夫か!?おい、放っておいて悪かっ……

(長義のパジャマをぎゅっと抱きしめてすやすやお昼寝している恋刀)

……………あー(顔を押さえて耐え忍ぶ)」

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「え!?今日約束してる日じゃないよね!?どうしたの!?え、近くまで来たからって!?上がって上がって!ケーキ!?お茶入れるね、座って!え?ああ、仕事?いいのいいの。どうせ時間外だし」

:
:

「え?仕事に戻れって、なんでそんなこと言うの?お前がいるんだからするわけないじゃん。ウザいって、酷くない??あ!帰らないで!邪魔じゃないって!え!ダメ!ちゃ、ちゃんと仕事するから!」

:
:

「〜〜〜〜〜っっ」
(膝枕で寝てしまった恋刀に悶えつつ、カメラを連写する長義の図)

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※同棲してる
「国広〜♥」
「暑苦しい、離れろ」
「あー!(>□<)」

(在宅のオンライン会議)
「あー、その件は以前他部署が……
(そっと背中に温かい何かが当たる。カメラからは見えない高さのため同僚にはバレてない。恐らく寝っ転がって背中同士が当たってる)

「あ〜〜〜〜(>□<)」

今すごく抱きしめたい!!!!!
※できない

構いたい時はそっぽ向いて、構えない時は寄ってくる。

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「実は、特命任務の監査官に選出されて」
「そうか」
「泊まりだから一ヶ月くらい会えない」
「ん。わかった」
「なんだその淡白な返事は!もう少し寂しがれよ!」
「たった一ヶ月だろ?頑張って来い」
「いやそうじゃなくて……その……
「なんだはっきり言え」
「担当した本丸が優秀な成績を収めた場合、俺が配属されることになってる、から」
「へぇ」
「だから引っ越すかも、しれなくて
「フーン」
「だから!結婚しよう!!」
「は!?なんでそうなる!」
「所帯なら連れていけるだろ!本丸に!」
「思考がひとっ飛びすぎるだろ!落ち着け!」

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「その本丸が二振り受け入れるかどうかもわからないのに、そんな事を考えるのは無駄じゃないか?」
「無駄とか言うな!俺にとっては大事な事だぞ!」
「それにその本丸が優になるともわからないのに」
「不可になる保証だってないだろ!」
「それに俺は付いてくなんて一言も言ってないぞ」
……………え?」
「俺はついて行く気はない」
「えええええ!!なんで!」
「??逆になんでついて行くと思ったんだ?」
「恋仲だからだろ!!」

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?「もし山姥切国広が顕現したらどうする」
「え?もううちに山姥切さんはいるし、習合も終わってるから刀解かなー?」
?「不可だ!!」
「えー!」

?「もし山姥切国広がry」
「二振り目に習合かなー」
?「不可ァァ!」

?「もしry」
「資材にする!」
?「不可不可不可ァ!!」

「ねぇねぇ、なんか最近この近所で、山姥切を顕現させたらどうするか聞いてくる妖怪が出るらしいよ」
「それたぶん俺の彼氏だ」

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ゴンッ
「大丈夫?お前今日何回目?いつもこんなじゃないでしょ」
「うすまない」
「うわ、赤くなってんじゃん。腫れそー」
「問題ない」
「傷作ったら彼氏うるさいんじゃないの?」
「いない」
「は?」
「彼氏は出張中だ」
「あ、そういうこと。なーんだ」
「あとそのまま転勤になるかもしれない」
「は!?え、転勤!?お前どうするの!?」
「別に。俺は関係ない」
「関係なくないでしょ!」

ピー( °ω° )ーン💡

「ははーん?お前、最近ドジ踏むのは彼氏がいなくて寂しいからだな?」
「違う!」
「遠恋になるかもって不安で、仕事も上の空なんでしょ〜」
「ちーがーう〜!」

(長義不在時に致死量のデレ(?)を観測。このデレ(?)を本人が浴びた場合、瞬時に滅され土に還る。)

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結局配属は流れた。

「良かった、別れなくて済む!」
「別れるつもりだったのか?」
「だって遠距離になったらお前『会うの面倒だ』とか言って会ってくれなくなって自然消滅する流れになるだろ!」
「確かに会いに行くのは面倒だな」
「ほら!」
「だからお前が帰ってくればいい。単身赴任みたいなもんだし」
「〜〜〜〜〜」

("帰る"という表現と、単身赴任と言う結婚してないと使わない単語に言いようのない喜びを感じている山姥切長義)

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「ねーねー、山姥切の家行ってみたいー。だめ?」
「彼氏がいるんだが」
「その彼氏に会ってみたいんだよ」
「しかし加州を会わせるのはチョット
「なにー?俺が彼氏を奪うかもって心配してるの〜?」
「いや」
「彼氏と喋るだけでもヤキモチ妬いちゃうってやつ〜?」
「それも違う」
「じゃあ何」
「加州に盗聴器を付けるんじゃないかって心配してる」
「お前の彼氏、犯罪者か何かなの」

(少し前に『たまに同僚にお前のことを話す』と漏らした所『何の話してるの!聞きたい!盗み聞きしたい!』と目を輝かせて食いついてきたため)

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「お邪魔しまーす。って彼氏は?」
「加州が来るから外出してもらった」
「そんなことしなくていいのに。って何してるの?」
「盗聴器が仕掛けられてないか探知機で確認してる」
「そこまでする?そもそもなんで家にそんなもんあるのさ」
「昔彼氏が……
(もしや彼氏が盗聴器を仕掛けた?)
「防犯グッズ一式をプレゼントしてくれて、その中にあった」
「お前の彼氏の防犯意識の高さなんなの」

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「同棲してるんでしょ?もう彼氏じゃなくて旦那じゃない?」
「別に結婚してるわけじゃないから」
「固い固い〜。お前の旦那はそう言うつもりかもしれないのに」
「旦那言うな」
「そういえば旦那はいつ帰ってくるの?」
「今日は帰ってくるなって言ってある」
「旦那どこで寝るの?」
「知らない。友人の家とかじゃないか?」
「旦那かわいそ。俺が帰ったら連絡してあげなよ」
「いらないだろ」
「旦那がホテルとか行ってたらお金もったいなくない?」
「旦那の金だから俺には関係ない」

(ガシャン)

「旦那、ベランダにいるみたいだよ」


つられたまんばと
盗み聞きしたかった旦那

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「初めまして。同僚の加州です」
「どうも、国広の旦那です」
「おい💢」
「加州くん、早速だけどLI⚫︎E交換しない?」
「は?(恋刀の前でナンパ?何考えてるの?)」
「やめろ!だめだ加州!教えるな!」
「あー(ほら山姥切だってヤキモチ妬いてるじゃん)こいつもこう言ってるし
「そうだ!絶対ダメだ!」
「SNSのアカウントでも良い」
「いや変わらないでしょ。なんでそんなに連絡先知りたいのさ」

「職場で国広が俺の事をなんて話してるのか知りたい」

この人ベランダで盗み聞きしておいてまだ聞き足りないんだ(ㆆ_ㆆ)

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(加州くんは帰りました)

「旦那だなんて〜( ´ ▽ ` )」
「忘れろ」
「エヘヘ( ´ ▽ ` )いっそ結婚しようか」
「やだ」
「え!?」
「絶対やだ」
「え!!絶対!?」
「そう、絶対やだ」
「なんで!?」
……他人に言われたから、流されてするみたいだろ。それはやだ」

O(:3 )~ ('、3_ヽ)_

つまり長義の意思で然るべき時にプロポーズしてほしいと。

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「おはよう」
「あ、おはよー。昨日はお邪魔だったね」
「いや、またいつでも。……あの後も彼氏が加州のアカウントを教えてくれとうるさかった」
「へー。別に俺は教えても良いんだけどねー」
「絶対ダメだ。あ。ええっと、そういえば『せめてこれだけは加州に伝えてほしい』と言われたんだった」
「なにー?」
「『良い話があればイイネ👍で買うよ』と。」
「SNSかよ」

言い値だよ!

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「遊び相手の写しを作ったんだって?どう?」
「俺と付き合えるのが光栄なのか、結構簡単だったよ。でも写しと付き合うなんてどうすればいいのか
「都合の良い下僕ができたと思えば良いよ」


「ああ、最近どう?」
「どうしたもこうしたもないよ!我儘ばっか!写しのくせになんて自分勝手なやつなんだ!それを聞く俺の身にもなってほしいね!」
「聞い、てる、のか??」


「やあ、そういえば写しはどう?まだ続いてるの?」
「うー……まぁ、うん。なんだか、うん」
「歯切れが悪いな。別れた?」
「別れてないよ!そ、その、写しがすごく可愛くて
「は?」


「やあ、久しぶり。元気?そういえば写しは
「久しぶり!俺の恋刀の話聞きたい!?いや本当にかわいくて堪らないよ!この前なんて俺が作ったご飯を『まあまあだった』って言ったんだよ!あ、これは素直になれない写しの褒め言葉ね!そんな不器用な姿も可愛くて思わず抱きしめたら照れて殴られちゃった!かわいいと言えばこの前職場に車で迎えに行った時に、いつもより遅いから中に入ったら慌てて出てきてさー。職場のみんなに俺を見られるのが嫌なんだって!やきもち妬いてるの!俺が好きなのは恋刀だけなのにさ〜。もう毎日ほんと幸せ!いや本当写しと付き合うことを勧めてくれてありがとう!」

「見ない間に尻に敷かれてないか?」


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「ほら、こんな所で寝たら風邪引くよ。起きて」
「いやだ」
「いやじゃない。ほらベッド行こ?」
「ん〜〜」
写しが両手を長義に向かって伸ばす。

「あーも〜しょうがないな〜〜!」

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