和泉 小夜
2018-12-20 22:36:08
2155文字
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雨の日(秋田藤四郎+太鼓鐘貞宗)

お題箱に「秋田藤四郎がどう動くか見てみたい」と頂いていたので書いた代物。
ひっどい。


遠征の帰りに、雨が降ってきた。
同じ部隊の燭台切光忠と不動行光とは逸れてしまったようだ。

さて、どうしようか。
そんなことを考えながら周囲を見渡すと、近くに本丸が在った。
気が引けるが、少しの間だけ宿を貸してもらおう。

「済まない、誰か居ないか?」
そう呼び掛けると、秋田藤四郎が出てきた。

「少しの間だけ、雨宿りさせて欲しいんだが……
『いいですよ!お客さまがくるの、久しぶりです!』
そう言うと、どうぞと招かれた。

みっちゃんと不動に連絡を入れておかないと、と、思い。
スマートフォンを出す。繋がらない。
ガラケーを出す。繋がらない。
ポケットベルを出す。繋がらない。

そういえば、同じ本丸だった鶴丸国永に
<スマホもガラケーもポケベルも繋がらない場所は幽世だから気を付けろ>
と、言われていたな。つまり俺は、幽世に居るのか。いつ死んだのか覚えていないが。

「此処に固定電話は無いのか?」
『何だ、客か?生憎と、此処に繋がる電話は存在しないぞ』
そう云ったのは薬研藤四郎だった。
繋がらない電話なら在るのか。それなら要らないな。

『というかお前、刀剣男士か?』
……どうやら、この本丸の奴等は太鼓鐘貞宗を知らないようだ。
「刀剣男士とは何だ?」
此処で名乗ってはいけないので、白を切る。

『違うなら良いんだ、変なこと聞いて悪かったな』
そう言うと、薬研藤四郎は何処かへ行ってしまった。