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和泉 小夜
2017-06-18 01:01:00
5372文字
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大学生光忠と会社員長谷部(燭へし)
スマホのメモ帳タイトルは「蜜藤」。
フォロワさんから設定を頂いて書いたもの。最初に謝ります、スミマセンでした!
光忠が頭クルクルパーになってしまった。ストーカー光忠って設定でした。
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隣に住んでいた、長船という大学生が自殺したらしい。
親戚なのか、友人なのかは分からないが連日、長船の荷物を整理しに誰かが来ていた。
ある日、買い物帰りに長船の部屋から出て来た奴と鉢合わせた。
『あ。長谷部くん?だよな?』
「
……
確かに俺は長谷部だ。何故、俺の名前を知っている?」
『やっぱり!みっちゃんがよく長谷部くんのコト話してたから覚えてんだ』
「みっちゃん?」
『長谷部くんの隣に住んでた、長船光忠だよ!』
「あぁ、そういえば長船はそんな名前だったような気がするな」
この幼子は長船の友人なのだろう。
友人に話せるほど、俺は長船と親密な仲ではなかったのだが、
隣がうるさいなどと愚痴でも言っていたのだろうか。
『今日はまだ国永も広光もいないから、片付け手伝ってくれね?』
『あ、オレの名前は貞宗って言うんだ!よろしくな長谷部くん!』
貞宗に手を引かれ、半ば強引に手伝いをさせられた。
しばらくすると、二人が来たらしい。
広光は俺の親戚だった。
『え、長谷部くんと広光って親戚なの?マジか、スゲー偶然だな!』
『貞坊、本当に偶然だと思うか?』
『え、ちげぇの?』
『伽羅坊は、光坊と長谷部の部屋が隣なのを偶然だと思うか?』
『
……
どういう意味だ?』
『光坊は何故、こんな狭いアパートに越したんだ?』
『言っちゃ悪いが、前に住んでたマンションの方が広くて綺麗だったじゃないか』
『しかも、マンションもまだ借りているんだろう?家賃なんて二倍だぞ』
『
……
嗚呼、そういう事か』
『あーなるほど、オレも分かった』
広光たちの話に付いていけない。どういう意味だ?
『そういや長谷部、結婚するんだって?めでたいな!』
『え、マジで?長谷部くん結婚すんの?おめでとー!』
『誰と結婚するんだ?式はまだなのか?籍は入れたのか?』
『式も籍もまだ。相手は会社の同僚。どうだ、合ってるだろう?』
何故、国永が知っている?結婚関係の事はまだ広光にも話していないのに。
『何で親戚の広光に話してないコトを、他人の、しかも初対面の俺が知っているのか気になるか?』
『うんうん、そうだろう?そうだな、手伝いの礼にこのノートをやろう』
『いわゆる形見分けってヤツだ。光坊も喜ぶだろうよ』
『何言ってんだよ国永。縁起悪ぃなー形見分けなんてさ』
『ははっ、それもそうか。こりゃ失礼』
「要らん。大体、俺は長船の事を何も知らない。それはアイツも同じだろう」
「何も知らない俺にノートを渡しても
……
」
『まぁ読んどけ。これを読めば、少しは光坊のコトが判るかもしれないぜ?』
そう言われて、国永に無理矢理ノートを押し付けられた。
『じゃ、明日も来るから手伝いよろしくな!長谷部くん!』
『いやぁ一人増えると片付けも楽で良いな。明日も宜しくな』
『貞、国永、早く帰るぞ』
『はーい。じゃあなー長谷部くん!』
国永から渡されたノートを読んでみる。
それは長船が書いていた、日記らしかった。
結果を言うと、長船は俺のストーカーだったらしく、想い人の俺が結婚するから自殺したらしかった。
何か変な物が届いていたり、郵便物が紛失していたのは長船の所為だったのか。
読み進めていくと、自殺後の日付の日記があった。
国永や貞宗から直筆の連絡先をもらったが、筆跡が違う。広光とも違う。
そもそも、アイツ等は友人の遺品に何かを書き足す輩では無いだろう。
この筆跡は、今までの日記を鑑みるに長船だろう。
だが、アイツは自殺したのではなかったか?
そういえば、と、貞宗と国永を思い出す。
『いわゆる形見分けってヤツだ。光坊も喜ぶだろうよ』
『何言ってんだよ国永。縁起悪ぃなー形見分けなんてさ』
『ははっ、それもそうか。こりゃ失礼』
どういうことだ?アイツは自殺などしていないのか?
オレは何処で「隣の部屋に住んでいた長船光忠というヤツが自殺した」と知った?
ニュースや新聞には載っていたのか?ネットには?
もしや自殺したというのは嘘で、誰かが立てた噂なのではないか?
広光も貞宗も国永も、誰も「長船が死んだ」なんて言っていない。
そう考えていると、後ろに誰かが立った。
振り返ると、自殺したはずの長船が笑顔で立っていた。
『こんばんは、長谷部くん』
『僕なりに、長谷部くんの幸せってものを考えてみたんだけれどね』
『やっぱり、君は僕と一緒に居ることが幸せなんじゃないかなって思うんだ』
『だから迎えに来たよ』
そう言うと、俺の婚約者だった人の首を投げてきて。
笑顔を崩さず、此方へと近付いて来た。
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