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②
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③
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その本丸の写しは幼い。
見た目は大人だが精神がとても幼稚で、長義の煽りにすぐカッとなる。
警戒心も薄く、目が離せない。
ある日写しがSNSにハマった。
どうやら仲良くしている写しがいるらしい。
兄弟に嬉しそうに話していた。
「すごく親切な写しがいて
…」
「言う通りにしたら上手くいったんだ!」
「『タメノ』は何でも知ってて頼りになる」
絶大な信頼を寄せている。
大丈夫なやつか??と心配になって調べた。
そのアカウントは、言動や行動がおかしい。
写しにしては堂々としすぎている。
極めていたとしても根っこは変わらない為、所々卑屈さが滲み出ると聞いているが、このアカウントからはまったく感じさせない。
たまに誤魔化すように「写しごとき(の言うことだから)気に留めるな」と取ってつけたように書かれている事がある。
これは写しというよりむしろ本歌に近い感じを受けた。
『為の』を徹底的にあらった。
結果、本歌だった。
SNSの写真に写り込んだ場所を調べ上げ、近辺を聞き込みした結果、本歌であることが確定した。
その時に本丸も突き止めた。
あろう事か付き合っている極写しがいて、デレデレしていた。SNSではいろんな写しに手を出しており、随分と節操なしのようだ。正妻がいるのに浮気相手多数。
(うちの偽物くんを誑かすなんて、許さない
…!)
同時に写しが兄弟に『為の』のオフ会に行くと話していたのを聞く。これは危険だ。写しが手籠にされる。
恐らくだが『為の』は写しをこのような手口で騙して、自分のものにしているのだろう。
どろどろとした悪感情が溢れてくる。
(これは阻止する
…!)
あるアカウントにDMした。
(視点変更)
長義とは上手くいってなかった。
いつもまんばの行動を咎めるような目で睨んできた。まんばの行動を一挙手一投足見つめられて、緊張して失敗してしまうのが常だった。
だから長義のことは居た堪れなくて避けていた。
ある日SNSでその事をぼやくと、ある写しが話しかけてきた。
相談に乗ってくれて、アドバイス通りにすると長義はバカにしたように鼻で笑いつつも、ちゃんと会話してくれた。
しかし今度は口うるさく嫌味ばかり言ってくるようになった。
またSNSで相談すると「それは本歌のサガだから仕方ない」と言われた。
「いっそ本歌に甘えてみろ」と大胆な事を言われた。
情けない写しと思われたくない、と思いつつもアドバイス通りすると「偽物くんは仕方ないな」と言いながら、仕事や身の回りのことをやってくれた。
しかし最近子供扱いされていると気づいた。
写し如きだが、本歌と対等の関係でありたい。その事をSNSで相談すると「諦めろ、本歌として全ての写しは自分の庇護下にあると考えるのが普通だ」と言われた。
ショックだった。
なんでこんなにショックなのか考えてみると、長義に恋していたんだと気づいた。口では嫌味を言いつつも優しくしてくれる長義に惹かれ始めていたらしい。
しかし「諦めろ」と言われた。この恋は諦めなければいけないらしい。
写しのことは子どもにしか見えないのだ。
一人の個として見て欲しくて「それくらいできる!」「邪魔するな!」と反発したが、酷くなる一方だった。
そんな時SNSでオフ会に誘われた。
写し達が愚痴を言い合う場らしい。写ししかいないのであればと出席の連絡をした。
(視点変更)
許さない。
純粋な写しを弄ぶなど、本歌だとバレて幻滅されればいい。
写しが出掛けるタイミングで捕まえて、蔵に放り込んだ。
「何するんだ!これから約束があるのに!」
「行かせない」
「は!?」
「行かせたくない」
「何を
…」
「オフ会は危険だ」
「なんでオフのこと
…。いやそれより!今回はよく知った写しばかりなんだ
…!危険なんてない!」
「お前はなんでそう、警戒心がないんだ
…!写し以外がいるかもしれないだろ!」
「そりゃ『為の』の知り合いが数人来るかもしれないが『為の』が呼んだんだからいい奴に決まってる」
「奴は一番危険だ!」
「そんなわけない!」
「お前は考えが幼いから他人をすぐ信じる
…、疑うことをしろ」
「お、俺は幼くなんかない!子供扱いするな!」
「大人なら相手の言ったことを理解し、話し合いをするはずだ」
「本歌だって俺の言ったことを理解してない!」
「してる、根拠があるうえで忠告してるんだ」
平行線。
「とにかく、今日はここにいろ」
と蔵に閉じ込める。閂をする。
オフ会が終わったであろう頃に迎えに行くと、写しは蔵の片隅で膝を抱えていた。
近づくと写しに抱きつかれた。
(な、なんで
…?こ、心細かったとか
…?)
ドキドキして、自分も抱きしめ返そうとするとぐるんと視界が回転し、脳天に衝撃。ジ▽ーマンスープレ▽クスをやられた。痛い。
「本歌のバカ!アホ!クソクソ言いすぎてクソになってしまえ!」
「ちょ
……まっ
……」
「子ども扱いするなー!」
ボコボコにされた。
****
ようやく写しの怒りがおさまってきたらしい。ぐったり。
「大体、これは監禁だぞ!わかってるのか!?」
「ご、強引すぎたのは、謝る
…。やりすぎた、すまない
…」
謝ると写しがしゅんとなる。
「なんで本歌は俺を子ども扱いするんだ
…。俺の意思なんか無視だし
…」
「む、無視したわけじゃない
…!心配で
…!」
「心配?何も心配することなど
…」
「他の男に酷いことされるんじゃないかって心配してたんだ
…!」
「へ?それって
…」
ボッと写しの顔が赤くなる。
「ほ、本科だから写しを心配したんじゃないのか
…!?」
「違う!それもそうだけど、お前を奪われたくなかったからだ
…!」
写しはあわあわしてる。そしてぎゅっと目をつぶって、か細い声で言った。
「俺はてっきり子ども扱いされてるのかと
…」
確かに言動は子どもだが。
「反対した理由は違う!お前のことが好きだからだ!」
ちょぎくにはっぴーえん〜!ひゅー!
お疲れ様でした!お付き合いありがとうございました!
※ちなみにこの頃『為の』と恐妻は付き合ってなかったが、側から見たのが(比較的)仲が良さそうだったため勘違いした。
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