ネツシ①写しに近づくためにネカマならぬネツシになる本歌の話【ちょぎくに】


ちょぎくに

ネツシの話①

長義はまんばが好きだった。しかし避けられまくっていて近づけない。

ある日長義はまんばがSNSをやっていると知る。それとなく近づいて好みとか趣味とか調べられないか、会話のキッカケを作れないかと思う。

しかしまんばのアカウントは鍵が掛かっており、内容が見えない。
(ちなみにIDはこっそり盗み見た)

しばらく界隈の様子を見ていたが、山姥切国広達は大抵鍵垢らしい。同位体や気を許した刀しかフォローしない。内輪でワイワイやってる。

プロフには「同位体のみフォロー許可する」「本歌×」「本歌地雷」「本歌はブロックします」などと書いてあることが多い。

写しを装い、近づくことにする。いわゆる『ネカマ』ならぬ『ネツシ』
内輪のコミュニティになんとか入り込もうとする。

他所の写しと友人になろうと思い至るが、信用を得るどころか、鍵垢ばかりなのでどうやって声を掛ければいいかわからない。

しかし鍵が掛かってない写しのアカウントを見つける。
アカウント名は「写しの為の写し」とある。フォロワー数がかなり多い。殆ど写し。
長義はそのアカウントをフォローした。

同位体の悩み相談などにのってるらしい。DMでの相談らしく、内容はわからないが「昨日は話を聞いてありがとう」とか「お前のおかげで上手く行った」などとリプしているっぽい写しが多い。

そして機会を伺い、声をかける。
その人に仲間認定されれば他の写し達からも警戒が解け、フォローしてもらえるかもしれない。


「写しの為の写し」と仲良くなった。(ちなみに長いため、「為のさん」と呼ばれているようだった)ネットゲームで遊ぼうと誘われ、その際に他の写し(鍵垢)と相互になったりした。

完全に写し達から写しだと思われていた。

そしてついに自本丸の写しと相互になった。

鍵垢なので見えなかった写しの投稿がようやく見えるようになる。

遡って見ているが、自分のことはあまり書かないらしい。好きな物とかリサーチしたくてこんなことしたのにガッカリ。

あと長義の話題もないようだった。愚痴でも書いてるかと思った。

(もしやDMで仲の良い者だけに愚痴を?)

そう思って、調べるために写しと仲良くなる。写しは同位体だと信じ切っているため、すぐに懐いた。

これ幸いと好きな物とか趣味を聞き出す。その情報を生かし、リアルでは写しと距離を縮めていった。

しかし困ったことが起こる。『為の』写しがオフ会を開くと言う。長義も誘われた。強引に誘われ、断れず行くことになってしまった。

さてどうしよう。絶対バレる。

悩みに悩んだ挙句、変装をする事にする。本歌と写しだし、布を被っていれば顔もじろじろ見られまい。

長義は打算があった。
自本丸の写しが参加するため、色々話せないかという狙いがあった。
リアルでは距離を縮めたとは言え、まだ怯えられてる。
屈託なく、親しげに話がしたい。兄弟にするように甘えてほしい。

SNSでこれだけ仲良くなったのだから、それくらい話せるのでは!?と思った。

髪を染めるスプレーや、写しの布を購入し、オフ会の日を心待ちにした。



当日。
変装して参加し、自本丸の写しと合流する。上手く変装&演技したのでバレてない。声を怪しまれたが風邪引いたと誤魔化した。

『為の』写しは結構な人数を呼んでいたようで、店貸切の写しばかりの立食パーティーになっていた。うじゃうじゃ。

写しと話し、楽しい時間を過ごす、はずだった。

「大変だ!ここに本歌が紛れ込んでるらしいぞ!!」
「な、本歌が!?」
「嘘だろ!同位体ばかりのはずなのに!?」
「まさか変装してるのか!?」

ある写しの一言に、会場は騒然となる。

思ってもないリークに長義は慌てる。まさかバレるなんて。

写し達はオロオロ狼狽している。

「まさか相互に本歌が混じってるのか!?ブロックする!誰だ!」
「これは問題だ!SNSで気楽に呟けない!本歌を特定したい!」
「今から一振りずつ布を剥がしていこう!!」

!!!
長義はぎくりとする。
写しが騒ぎ始め、数人が帰っていく。

「あ、ど、どうしよう本歌だって言ってるぞ……。怖い……!」

ぎゅっと写しが不安そうに裾を握ってくる。写しに頼られ&甘えられて胸が熱くなる。

「そうだな、怖いからすぐここを離れよう」
写しを促し、会場から出る。





そして身バレ……
「あんた……本歌だったのか……!?」

軽蔑される!『騙してたんだな!』ってリアルでもネットでも避けられる!

と思ったが、写しが動かない。
覗き込むと写しが「俺、変なこと言ってないよな?」とあわあわ。

「??変なこととは?」
「本歌のこととか相談してないよな!?アッ」

俺のこと!?
ってなるけどまんばは長義が好きで恥ずかしすぎて避けててっていう。

ちょぎくにハピエン〜!
お読み頂きありがとうございました!長いこと付き合わせてすみません〜!


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