木蔦(キヅタ)
2023-02-04 12:19:22
2604文字
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居もしないイマジナリー本歌に嫉妬する長義の話【ちょぎくに】




一振目に対し嫉妬する。本歌と写しが比べられるべきなのに、写しに本歌と本歌を比べられるなんて屈辱。

実際に会って直接文句を言いたい。舌戦なら負けない。
平静を装ってまんばに聞く。

「その『本歌』はどこにいるの?」
「俺の部屋だ」
「は?」
「俺の部屋」
同棲()してるだと
まさか写しとデキている!?
なんてやつだ!羨ま……写しなんかとけしからん!

「今から偽物くんの部屋に行く」
「来るな」
「なんでさ」
「本歌が嫌がる」
「はぁぁぁ???会ってもないのに!?」
「写しを貶した時点でお前は本歌ではない。偽物だ。本歌は偽物を嫌う」
間違ってない、間違ってないが、自分は偽物ではない。
「俺が本物だ!」
「偽物はみんなそう言う」
ああ言えばこう言う。

「あー……その、お前は、その本歌と、そ、そういう仲なのか……?」
「???」
「その、一緒の部屋だから……
「ああ!もちろんだ、仲がいい」
「仲がいい」
やはり
「その、寝て、るのか……?」
「ああ!毎晩!」
「毎晩!?」
「当たり前だろ、本歌と写しだぞ!」
「ほ、本歌と写しなら当たり前の関係なのか?」
「そうだな!」
「じゃあ俺は」
「偽物はダメだ」
「俺は偽物なんかじゃない!」
「どこかで聞いたセリフだ」
……その本歌と、恋仲なのか……?」
「いや。なんでだ?」
「違うのか!?」
なぜきょとん顔!?毎晩セッしてる仲なのに!?

「本歌と写しだぞ?そんなわけない」

それは本歌と写しは恋愛対象外ってことか!?
ということはセフレ!?
なぜそんな爛れた関係に!?
「しかしその本歌にとってお前は特別な存在なんだろ……?」
「いや本歌は写しを平等に愛するものだ。写しはたくさんいるからな、俺が独り占めしたら良くない」
「はぁ!?たくさんの写しと関係を持ってるってことか!?」
「関係?そうだな」
「なんだそいつは!本歌の風上にも置けない!💢」
「本歌の足元にも及ばないあんたが何を言う」
「不特定多数なんて最低だろ!少なくとも俺はひとりと決めている!」
「不特定ではなく写し限定だ。あとあんたはひとりだけなんて心が狭いな」
「心が狭いって認識なのか!?純情とか一途とかでは!?」
「事実を認めないのはおかしい。写しは写しだ。」
「写しは娼婦みたいな扱いでいいのか?」
「ショーフ」
「えっと抱かれる仕事をしている人だ」
「抱かれるだけの仕事があるのか!?」
「まぁ
「確かに抱くだけで癒されるのは多いもんな猫とか犬とか(ボソボソ)」
「とにかく写しをそんな扱いしている本歌など最低だ」
「俺は嬉しいが」
「は!?」
「何度でもして欲しい。本歌は安心できる」
「恋仲でもないのに!?他の写しも抱いてるんだろ!?」
「本歌だからな」
「じゃ、じゃあ俺だって良いだろ!」
「お前は本歌の偽物だからダメだ」
「だーかーらー!!本歌の偽物とは違う!」



その後、本丸の仲間が誤解を解き「はぁぁぁぁ??」ってなります。


お付き合いありがとうございました!
お疲れ様でした!