木蔦(キヅタ)
2022-02-28 12:19:37
9479文字
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ツンツン長義くんと妊娠逃亡したまんばくんの話【ちょぎくに】※女体化・妊娠注意


妊娠逃亡が書きたくて。

ちょぎくに
女体化
※一部男尊女卑的な考えが出てきます。不快になったらすみません。

まんばはバグ個体。女性体で顕現した。審神者は明らかにガッカリした様子で、戦場には一切出してもらえなかった。まんばは全ての家事を任され、日々本丸のために働いていた。

ある日審神者が言う。
ある審神者がお前を欲しいと言う。60歳の高齢だが政府にも顔が効く力のある人で、彼と繋がりができれば本丸も利益がある。そんな大御所の審神者の慰め者になれるならお前も幸せだろう。

まんばに拒否権はなかった。
まんばの譲渡はスムーズに行われ、あれよあれよと言う間に別本丸に異動する手続きが終わった。

まんばは本丸へ赴く。新しい審神者に挨拶する。年配で顔は皺だらけ。貫禄はある。

これから抱かれるのかと思うとカタカタ手が震える。前の審神者からは「たくさん可愛がってもらえるように勉強しろ」とえーぶいを押しつけられた。どれも若い女のりょーじょく物で、恐怖心が高まった。

新しい審神者が言う。
「聞いていると思うが、お前を嫁に欲しくて譲り受けた」
こくりと頷く。
「前の本丸を恋しく思うだろうが、この本丸にも早く馴染んでほしい」
こくりと頷く。前の本丸に未練はない。

今まで奴隷のように扱われてきた。これからはこの審神者の慰め者になるのか、と思う。
「入りなさい」
「?」
後ろで障子が開く。
振り返ると本歌の長義がいる。
「お前の夫になる長義だ」
「え?」
審神者の嫁なんじゃ、とまんばはきょとんとする。
「長義の嫁を探していてね、昔馴染みのお前ならと思ったんだよ」
長義は一礼する。
美しさに目を奪われた。

まんばは長義の部屋で生活することになる。
長義に連れられ、部屋まで行く途中、長義が舌打ちする。
「嫁など、余計なことを……
歓迎されてないようだ。

部屋で荷物を解く。指示されてあれやこれやを箪笥にしまう。そもそも荷物は少ないのですぐ終わった。

「風呂に行ってくる」
「ふ、風呂ならすぐ準備を!手拭いとか着替えを……
「やめろ!」
ここだろうか、と箪笥を開けようとすると長義が止める。
「自分でやる、触るな」

自分のテリトリーに入ってきてほしくない派らしい。まんばは手を引っ込めた。
「す、すまない」


長義が風呂に行っている間、布団を用意する。まんばの布団は並べていいかわからなかったので少し離した。

長義が帰ってきて、布団をじろっと見る。眉を顰めフィとそっぽを向いた。
やはり布団が近すぎたのかもしれない。

「俺も、風呂に
「個人風呂がある、そこで済ませろ」
「わ、わかった
狭い風呂に足を折り畳んで入る。顔をあまり見られたくないまんばにとって個人風呂があるのは有難い。

風呂から出て、部屋に戻るとまんばの布団がない。
「え、俺の
狼狽えながら長義と何もない畳を交互に見る。長義は何も答えない。そんなに嫌われてるのか?いじめか?と気持ちが沈んだ。
長義に強引に腕を引かれ、布団に押し倒された。
「夫婦に、なったんだろ」
「え
「別に祝言は挙げる気はない、そんなの不要だろ」
審神者に無理矢理命じられた関係だからそんな事はいらないと言うことだろう。確かにそうだ。

「だから、今日が初夜だ」

暗(>_<)転


長義に押さえつけられ、体を開かれた。痛みもあったが我慢した。抵抗はしなかった。怖くてできなかった。フルフルと体を振るわせて、終わるのをじっと待っていた。

まんばは朝起きて服を整える。
相手が審神者から長義に変わっただけで、慰め者なのは変わらない。覚悟してたじゃないか、と息をつく。

でも酷くされたのはすごく怖かった。

まんばは障子を開けて、外を眺める。昨夜のことや前の本丸のことが脳内でリフレインする。

「おい、寒いから閉めろ」
いつの間にか長義が起きてた。寒くて起こしてしまったのかもしれない。

まんばは部屋の外に出て障子を閉める。縁側に座り込んで、ぼんやり庭を眺めた。寒いがもうそんな感覚すらどうでもいい。

「何をぼけっとしてる、今日から仕事だ、さっさと部屋に戻って着替えろ」
長義に無理矢理立たされ、部屋に連れ戻される。怒らせてしまった。

まんばは内番服に着替え、ふたりで朝食へ向かった。

基本的に長義はまんばが気に食わないらしい。まんばが良かれと思ってやると「余計なことをするな!」と言う。たまにまんばのことを睨みつけている。
(俺が長義の相手で悪かったな
それでも長義は夜になるとまんばの事を抱く。気に食わないが性欲処理の道具程度に思ってるのだろう。
まんばの身体も受け入れるのにだんだん慣れて来た。痛みはない。ただ早く終われと願うだけ。

そんなある日、まんばは体調を崩す。長義に目敏く見咎められ「邪魔だから部屋に篭ってろ」と言われる。
そうは言われたものの、水が飲みたいと厨に行くと、他の刀が自分の事を話しているのを聞いてしまう。
つわりでは?と言われている。
(つわり??)

部屋に帰って調べる。すると妊娠の初期症状の一部だということを知る。
まんばは愕然とする。
(腹に?他刃が??)
そっと腹を撫でると、自分じゃない霊力を感じた気がして、手を引っ込めた。
(なんだこれ!怖い!)
まんばは気が付くと逃げ出していた。

辿り着いた先は万屋商店街。
前の本丸では買い出しでたまに来ていた。
行くあてもないし、持ち合わせもない。

逃げなければと直感的に思ったが、どこへ逃げても自分の腹にいるものはいるため逃げられない。無性に不安になる。これからどうすればいいのか。
腹を掻っ捌いて取り出せば、元に戻るのだろうか。
自分の本体を出し、腹に突きたてようとしたところで留められる。
「ちょっとちょっと何してるのさ!」
加州だった。まんばはきょとんとする。
事情を話すとわかってくれた。
「そっか、望まない妊娠をねでも腹刺したら駄目だから!」
「そうなのか?」
「死ぬよ!」
そういえばそうか、戦からだいぶ離れていたので忘れていたが腹を刺されたら人はタヒぬ。今は人の身体だった。

「行くとこないならうちに住みなよ」
「いいのか?」
「ここでのたれ死んでも困るしさ」
「迷惑なら他所で死ぬが」
「そういう意味じゃない!」
加州は万屋商店街の一角の店の刀だった。
まんばはそこに住まわせてもらうことになる。
「嫌ならおろせばいいじゃん」
「おろす?」
「えっと、生まれる前にころしちゃうってこと。手術受けて。嫌いな男の子どもなんでしょ?」
「それは可哀想じゃないか?」
「お前の意見どっちなの?」
まんば的には自分の中に別の誰かがいるのが気持ち悪いんであって、ころすつもりはない。
「それに俺が嫌ってるんじゃなくて、嫌われてて
「嫌われてる?じゃあなんで子どもなんて」
「審神者の命令で結婚したんだ」
加州は合点がいったらしい。
「嫌われてるのに子どもなんてできたって知られたらますます怒るかもしれない」
「大丈夫だよ、ここで隠れてれば子どもなんて知られないし、嫌ってるならわざわざ探さないでしょ。お前が店先に出なければ見つからないって。ここにはいくらでもいればいいからさ」
「加州

しかし長義来襲。
どうやって嗅ぎつけたのか、店を壊さん勢いで来店する。霊圧なのか、神気なのか、変な風圧が辺りを取り巻いており、店の中がめちゃくちゃ。
瞳孔が開き切っていて、にこりともしない。
(なにこいつ!これがまんばが言ってた旦那!?)
怒ってることは明白。
加州は何とかしてまんばを勝手口から逃がす。

「うちのがここにお邪魔してると思ったんだけど」
言葉ひとつひとつに圧を感じる。
「う、うちのって?」
「俺の写しだよ、隠し立てしても無駄だ」
「隠してなんかいないよ。疑うなら隅々まで探して!」
そういうと奥へズカズカと入って行く。一通り見て回った後、ピタッと止まる。
「ここにやっぱりいたね?」
「さぁね」
「しかも別の誰かと一緒か。駆け落ちかな」
「は?」
「許せないね」
長義はまんばを追ってすぐさま出て行った。
嫌われてる?嘘では??



まんばはその後他の本丸の堀川くんに助けられる。
「うちの本丸で育てよ?兄弟の子どもなら僕にとっても家族だよ」

その本丸へ行き、数日も経たないうちに長義の急襲を受ける。そして堀川くんが命からがらまんばを逃す。
「なんで俺から逃げる……!」
(え?え?このひとってまさか兄弟のこと

中_(:3 」∠)_略


まんばは走る。しかし普段戦場にも出ず、鈍っているためすぐ息が切れてしまう。体が幾分か重い、気怠い。
すぐそこまで長義が来ている。相当怒っていた。捕まったら、そして腹のことがバレたらどうなるかわからない。怖い。

長義はまんばのことが嫌いだけど仕方なく夫婦をしていた。それなのに勝手にいなくなって怒っている。

腹の子は流せと言うだろうか。それは可哀想だ。守ってあげたい。

あんなにも腹から取り出したかったのに、情が移ったのか今はそんなことを思う。

もうまんばは行くあてがここしかない。ここに縋るしかない。
まんばは長義がすぐそばまで来ているのを感じ、転移した。
辿り着いたのは自分の前の本丸。

なぜお前がここに帰ってきた、飽きて捨てられたのか、と責められる。
「どうか匿ってほしい!」
縋るが譲渡先に連絡すると言われる。それだけはやめてくれと言うが「どうせお前が粗相したんだろ!」と話を聞いてもらえない。
それどころか、殴られそうになってぎゅっと目を瞑る。

いつまでも衝撃はやってこなくて、恐る恐る目を開けると長義がまんばを庇ってた。
「え、なんで、ここに
「もう国広はこちら所属だ、手を上げるならそれ相応の対応をさせてもらうが宜しいか」
審神者はぐっとなる。
まんばは本丸に連れ帰られる。
長義は怒ってたはずなのに、まんばの扱い方は丁寧で、頭が混乱してる。長義にころされるかもと思ったのになんで??

壊れ物を扱うかのように畳にそっと下ろされる。そしてまんばの腹に優しく触れる。まんばは腹に酷いことをされるのではとビクッとした。
「身籠もってるんだろ?」
「え、どうして、それを
「俺を侮ってるのか、わからないわけないだろ」
また怒らせてしまった。

「病院行くぞ」
まんばは病院と聞いてすぐさま堕胎を想像する。フルフルと首を振る。
「何を考えてるんだ!無理矢理にでも連れて行くからな!」
フルフルと首を再度振った。強引に引っ張って連れて行かれる、と思うとまんばは逃げ出そうとする。

部屋を出る前に長義に捕まり、羽交い締めにされる。というか抱きしめられてる。
「走るな!腹に障るだろ!」
「やめろ!そんなこと言うな!見逃してくれ!」
「許すものか!」
今にも腹に乱暴なことをされそうで、まんばは抜け出そうと暴れる。しかし結局手足を押さえ込まれ、動けなくなる。
「大人しくしろ!」
「離せ!」
「お前がいくら嫌がろうと手足を縛ってでも連れて行くからな!」

まんばはブワァッと涙が溢れてくる。
「な!」
「頼むから見逃してくれ!可哀想じゃないか!あんたにとってはどうでもいい存在かもしれないが!」
「良いわけないだろ!」
見逃すなんて良いわけないと言われた。

「俺から逃げてどうするつもりだ!」
「それは、その……
行くあてはない。人体の仕組みもよく理解してないから今後も不安だし、産んでからも育てられる自信がない。

「でも俺、この子をおろすなんて、できない!」

「は?」
「え?」